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2017年10月12日 (木)

衆議院議員選挙情勢調査

衆議院議員選挙序盤の情勢調査をまとめる。


新聞各社の情勢調査結果をまとめる。朝日新聞もあったが、数字の表現が具体的でなかったので、三社を選んだ。小選挙区、比例区、全体をそれぞれまとめた。結果を下に示す。

■ 小選挙区調査結果 (定数:289)
              読売    日経     毎日
  自民         140+    200      221
  公明           9      9       8
  希望           7      3       21
  立憲民主        5     10+      12
  日本維新の会     1              6
  共産                           0
  社民           1              1
  日本のこころ      0       0       0
  無所属         11     30-      20
  -----------------------------------------
  未確定        115     30       7


■ 比例区調査結果 (定数:176)
              読売    日経     毎日
  自民          60     55      68
  公明           21+     25      22
  希望           30+     27      39
  立憲民主        35     30+      21
  日本維新の会    10             11
  共産                         14
  社民           0      0        1
  日本のこころ      0      0        0
  -----------------------------------------
  未確定         6     28       25


■ 選挙全体調査結果 (定数:465)
              読売    日経     毎日
  自民         260+    255      289
  公明          30+      34      30
  希望          37      30       60
  立憲民主       40+      40+      33
  日本維新の会    14-      10      17
  共産          20-      20      14
  社民          1       1        2
  日本のこころ     0       0        0
  無所属         11      30-      20
  -----------------------------------------
  未確定        52      45       0


未確定数が読売の小選挙区で大きいが、全体になると小さくなる。毎日は全体を振り分けして整理している。当たる外れるはともかく、不確定性を強調してしまえば調査の意味がない。何かを材料に判断した方が分かり易い。

ここでの結果は、野党の選挙体制が整わないうちにという安倍の目論見が当たったと言える。小池新党の動きによっては情勢が変化する余地があったが、小池は個人プレーしか出来ず、組織運営に関する能力がまったくないことが露呈してしまったことで、成果の限界が低くなった。致命的なのは民進党立候補予定者に踏み絵をさせたとされる報道で、リベラルと称される労組支援の厚い候補者を切り離した。この結果が、連合の支援が無くなった、つまり、地方での選挙活動の戦力を多いに失ったこと、放り出された民進党立候補予定者が立憲民主党をつくり、反自民の受け皿になったこと、共産、社民の間接的な支援も生じたこと、そして最大の誤算は、判官びいきで心情的に立憲民主党が優位にたったことである。
小池の戦術は、強い者に攻撃されて、それに対して正当な主張をする、か弱き存在を演出することから始まる。民進党に対する対応は、攻撃する側にまわってしまったので、根の腹黒さが前面に表れてしまった。こうなると、計算高いことばかりが強調されることになり、小池新党である希望の党で立候補した候補者も当てが外れたことだろう。

このままの状況で推移すれば、自民の圧勝という結果になる。しかし、不用意な失言があれば大きく崩れる。小選挙区制ではその効果が大きく出る。未確定になっている分など、容易に変化することがあるというのが、過去の選挙で示されている。


まあ、乱立すれば、自民に有利ではある。

2017年10月 2日 (月)

比例自民24%、希望14% 内閣不支持、支持を逆転

共同通信社は9月30日、10月1日の両日、衆院選に向けて有権者の支持動向などを探る全国電話世論調査(第2回トレンド調査)を実施した。小池百合子東京都知事が代表の新党「希望の党」が結成後、初の調査となる。比例代表の投票先政党は自民党が24.1%で、希望の党が14.8%となった。内閣支持率は40.6%、不支持率46.2%となり、前回調査(9月23、24日)から逆転した。
前回調査では、希望の党について「小池氏の側近らが結成する新党」と質問していた。自民、希望以外の比例代表投票先は、公明党が4.9%、共産党が4.9%、日本維新の会2.4%、自由党0.3%、社民党0.1%、日本のこころ0.4%となった。「まだ決めていない」は42.8%。衆院選後、衆参両院で指名される次期首相について、安倍晋三首相(自民党総裁)と小池氏のどちらが望ましいか尋ねたところ、安倍氏が45.9%、小池氏は33.0%だった。「分からない、無回答」は21.1%だった。(共同:10月1日)


支持率調査について考える。


選挙モードに入っているときに重要なのは、内閣支持率ではなく具体的な投票あ先であるとされる。まあ、そんなものなのだろう。ということで、解散が決まって以降の調査結果をまとめてみた。各社の発表値をそのまま転記しただけのものである。各社の質問形式の違いや、政党の並び方など、影響を与える要素はたくさんある。新聞社などの読者調査ではないから、会社の影響は受けないと思われるが、厳密に無関係とはならないだろう。少なくとも、各社を併記することで、N数を大きくして統計的な信頼性が高まるという可能性を信じることにして下の表を眺めてみる。

■ 各社調査「比例区ではどの政党に投票したいか」
   調査会社      共同     朝日     毎日      読売      NHK
  --------------------------------------------------------------------
  内閣支持率      40.6%     36%      36%       43%       37%
  不支持率       46.2%     39%      42%       46%       44%
  --------------------------------------------------------------------
  自民党         24.1%     32%    32%‐25%     34%      30.8%
  希望の党       14.8%     13%    17%‐19%     19%       5.4%
  公明党         4.9%      6%     5%‐5%      6%       3.8%
  民進           ―       8%     7%‐8%      ―       3.9%
  共産党         4.9%      5%     6%‐5%      5%       3.3%
  日本維新の会     2.4%      3%     4%‐2%      2%       1.0%
  自由党         0.3%      1%     1%‐1%      1%       0.3%
  社民党         0.1%      2%      1%       1%       0.6%
  日本のこころ      0.4%      0%      0%       0%       0.0%
  まだ決めていない  42.8%     29%    16%-17%    25%      40.4%
  答えない                                  7%      10.3%
     
  ※ NHKは支持政党/決めていないは支持政党なし

NHKは通例の調査になっているので、投票先ではなく支持政党になっている。これは参考にするとして、共同通信と新聞三社の結果は、傾向としては似ている。その調査も前回 (内閣改造後) 回復した内閣支持率が悪化し、不支持が増えている。最大与党が投票先になる割合が30%を切るようでは危険だと言われるようだが、共同、毎日ではこの水準に達している。安倍の解散判断が自民にとって良かったのかは、選挙結果で示されることになるが、現時点の評価が難しいのが、希望の党が不確定な部分が大きいことにある。民進をすべて飲み込むことを前提の調査と、両党が存在する調査になっていることが比較を難しくする。加えて、どちらにもなりそうでないから、結果は大きく変わりそうである。
小池は意味不明な政策を掲げて、意味不明は失礼か、両立不能な可能性のある言葉を吐いている。もう少し説明が必要だが、時間がないことも影響しているのだろう。小池が示しているのは、首相になりたいというギラギラした欲望である。これはくっきりと示されているから嘘はついていない。言葉など、欲望達成の為の手段に過ぎない。都知事選以降、小池が放つ言葉は、綺麗に聞こえるのだが、実行性はまったくなく、必ず先送りする、という特徴を有している。矛盾が方々にあっても、それだけのことと理解しているのだろう。批判しても始まらない。
少しは書かねばならないだろう。 寛容な改革保守政党を目指すという。希望の党に参加する元日本のこころの代表である中山恭子は、ガチガチの保守というより極右と呼んで外れてはいないと思う。明確なのは、寛容や改革が馴染まない存在である。参議院議員である中山恭子があわてて参加したのは、夫の中山成彬を当選させるのが目的である。中山成彬とは日教組批判以降の発言で、自民党を追われた身の上である。極右候補を連合が推すというのは、滑稽というか、時代が変わったと思うよりない。一方で小池は、憲法改正や安全保障関連法への態度で選別するとしている。この考えはあって良いと思うが、多様な人生を送ることのできる社会とは肌合いが違いそうだ。排除したいのは、自分より偉そうな人物という、しっかりとした小池基準があるようだが、きちんとした「しがらみ政治」を志向している様子が窺える。

小池が欲しいのは、民進党の持っている資金と、全国に広がる労組という支持母体ということだ。資金と組織が乏しい新党は、雰囲気でブームに乗るよりない。とはいっても、沢山の議員を当選させるには資金と組織が必須だ。小池は中山を迎え入れて、労組臭を薄めたかったのだろうが、複雑な臭いは腐敗臭により近付いたようだ。イメージ戦略としては失敗だ。まあ、若狭の不潔さと同じカテゴリーに分類されるだろう。
小池の目標は、自民公明を過半数割れに追い込み、希望の党の子分議員を一定数集めて自民との連立に流れ込むということが現実的なところだろう。この期に及んでは労組は不要だし、自民より過激な右翼は印象が悪い。もっとも嫌うのは、小池より偉そうにする人物なので、事前選別をするというのが、今回実施している踏み絵である。これで小池までダーティーなイメージになった。

ところで、安全保障が選挙の争点になっているようだ。具体的には、北朝鮮問題である。日本政府の立場は、朝鮮半島北部を占拠しているのが北朝鮮ということになる。国家として北朝鮮を認めている、つまり国交のある国は164カ国である。国連加盟国が192あって、国交がないのが26カ国ということになる。日本が認める韓国と国交があるのは188カ国でないのが4カ国となる。4カ国は北朝鮮の他に、シリア、キューバ、マケドニアである。どっちも国と認めるのが国際的に主流であるのに、日本は片側のみを認めている。
北朝鮮の軍事行動について確認する。北朝鮮が軍事独裁国家状態にあり、国の使える資金の多くを軍事に投じたとしても、国家予算が7500万ドルの国であるのだから知れたものである。米国の国防費は5000億ドルを超える。米国に戦争を仕掛ける国ではない。確実なのは戦争をしたら勝てない。国家が無くなってしまうほど規模が違う相手に、攻撃することを示唆している。この国への対応として、日本が防衛費を増やしても危険性に変化はないだろう。だから防衛費は不要だというのも違うが、防衛費だけで片付く問題でないことも明らかだ。
ということを踏まえて、と長いフリがあっての話である。朝鮮半島はひとつの国である。一つが韓国であるか、北朝鮮であるかは日本の知るところではない。つまり、朝鮮半島における、朝鮮民族の統治に関する問題、簡単に言えば内政問題である。韓国も北朝鮮も本音は別にあったにしても、一つの国であると主張している。ということは、内政不干渉の原則である。日本は韓国の政治体制の方が理解し易いし、受け入れ易いものである。しかし、朝鮮民族が主体思想を選ぶならそれは自由である。米国は内政不干渉の原則の例外規定である人道的介入を旗印に北朝鮮を追い詰めることだろう。しかし、日本がそれに付き合う理由もない。
北朝鮮が予告なしにミサイルを飛ばすのは問題であるが、人工衛星より高い高度で、日本上空を通過しただけのことだ。国防を大きな声で叫ぶ連中に、思惑が無かった例は過去にない。怪しげな主張をする政党に対して、朝鮮半島情勢は基本的に内政問題であるから、日本が積極的に関わる余地はないと宣言する政党があって良いのではないか。北朝鮮を無くすと過激な言葉を使っても、本当のところは、北朝鮮がそのままあった方が都合が良いという御都合主義が張り付いていそうだ。
かまってちゃん国家の北朝鮮も、国際ルール無視の子供国家の韓国も、あまり親しくなりたくない存在であるが、日本列島をカリフォルニア沖に移動できる訳でもない。北朝鮮の将来の面倒を誰が見るのが明らかにせよと、国連で発言したら叩かれるのだろうか。韓国は統一国家にするつもりがあるのか、中国が延辺朝鮮族自治州を拡大するのか、米国が信託統治するという時代でもあるまい (第二次大戦の結果、敗戦国から分離される地域と主張する論理は無理筋だろう)。ロシアが南下するというのも、極東地域の面倒を持て余し気味な状況を考えればテンポラリーな状態以外では可能性は乏しい。日本が介入すれば、大戦前に戻すつもりだと批判されるだけだ。何も出来ないなら、何もしませんと宣言するのも価値はある。小池並みのずうずうしさが必要だろうが、わあわあ騒いで何もしない政治家より優れた部分があると思うが如何だろうか。


枝野が代表になれば分裂すると言われたが、前原は投げ出しただけだった。

2017年9月25日 (月)

衆院28日解散へ 首相が正式表明

安倍晋三首相は9月25日夕の記者会見で、28日召集の臨時国会冒頭で衆院を解散すると正式に表明した。衆院選は10月10日公示、同22日投開票となる。(日本経済新聞:9月25日)


衆議院議員選挙について考える。


先日予想した学校関係の問題で、議員を辞職し解散することを、安倍晋三が表明するというには見事に外れた。このブログを読んで、本気で聴き取り取材をした記者がいたのなら頭を下げるよりない。まあ、いないと思う。しかし、安倍は懲りもせず、過半数を切ったら下野するなどと口にしている。ドイツのメルケルなど、第一党であれば首相を続ける気満々である。メルケルはお腹が痛くなったりはしなさそうではある。安倍の問題は、言葉が軽いことに尽きる。
安倍の解散理由は問題隠しなのだが、これは表向きに使えないから、消費税の使い方なる珍妙な理由を持ち出した。その一つが高等教育の無償化である。過去に何度かこのブログで大学教育を扱った。その過程でシラバスを確認してきた。所謂Fランク大学では、日本橋学館大学のようにアルファベットから教えると公表していた大学も、開智国際大学に名称が変更、別の学校法人に吸収されたようだ、されてからは詳細を明示していない。それでも、短大のシラバスにはビジネスマナーのような講義で単位取得可能であるから、話題になった2011年頃と大きく変わった訳ではないだろう。高等教育の無償化を目指すなら、それに見合った人材についてのみ適用されるべきだ。となると、適用不可の人についてどう処理すべきかとなれば、それ以前の教育を充実させることが大切になる。大学になってアルファベットを覚えたり、分数の足し算を習わなければならない事情は、小学校の学習環境に問題があるからである。この状況の改善こそが、高等教育無償化以前に重要な課題である。
社会人が再度大学に行くことは良いことだと考える。そこに投資することで、確実なリターンが期待されれば、企業でなくても投資する。つまり、無償化する必要性は乏しい。逆に、リターンに乏しいのなら、無償化しても何も生み出さない。政府として、社会人の大学教育を推奨したいのなら、所得税の軽減などで充分なインセンティブは設けられる。

首相の都合で解散するのに、それを言い訳するから見苦しくなる。政党の為の手段に過ぎない。しかし、国会議員など選挙命で生きる身の上である。政党より優先すべきは、選挙に勝つこととなる。議員の行動を幾つか確認する。


■ 小池百合子(65歳)
希望の党の代表になった都知事である。自分の価値を最大化することが、すべての価値判断の中心と信じる政治家である。首相になるのが願望であるのだが、自民党で首相になるというのが正しい。新党をつくって政権を奪還するなどというのは、日本新党の経験で、手間ばかり掛る割にリターンが小さいと思っているのだろう。若狭や細野の話し合いは、見ていてまどろっこしいし、そもそも二人には世間へのアピールが弱いと判断しているようだ。その部分は正しい。しかし、この政治家は口からいろいろ賑やかな言葉が飛び出るが、都知事としての実務に何を貢献したのは分からないし、この先も不透明である。もしかしたら、これを機会に都知事を辞めるのが都民への最大の貢献になるのかもしれない。

■ 若狭勝(60歳)
参議院で落選して、衆議院の比例で当選したと思ったら、都知事選で自民党の推す候補ではなく小池を応援して、厳重注意処分を受けたと思ったら、小選挙区の補欠選挙には自民党公認で当選した。2016年の話である。そして、都議会議員選挙で、都民ファーストの会を応援する為に離党した。国政政党の準備に奔走しているが、若狭は世間で人気が出るタイプではない。本人は別の自己分析をしているかもしれないが、検察官出身というのも、明るい印象は感じないし、人相風体にうさん臭さは溢れていても、清涼感、普通には清潔感に欠ける。だから、小池からはいくらすり寄っても、利用するだけ利用されて、切られることになるのだろう。

■ 細野豪志(46歳)
当選6回の元民主党衆議院議員である。民主党時代には、民主党幹事長、民主党政策調査会長、民進党代表代行などを歴任している。つまり、民主党の幹部であったという訳だ。2017年8月に民進党を離党している。保守系の議員で、共産党との選挙協力に否定的な立場をとる。これはこれで自由なのだが、民進党はかくあらねばならぬ、そうでないから離党するという言葉を幹部が吐くようでは終わりである。終わりなのは、政党ではなく政治家の方だ。選挙区である静岡を中心に、民進党の中から引き抜きを掛けていると噂される。これだと、政治家としてより、人間として終わっている。

■ 長島昭久(55歳)
細野の仲間たちである。衆議院当選5回。民進党を2017年に離党しているのは、保守政治家として譲れない一線があるということだ。民進党の保守系の政治家というのは、自民党に入れて貰えない頭でっかちのお坊ちゃんにしか見えない。違うと大きな声で否定することだろうが、大きな声が真実を示しているようにさえ感じてしまうのである。

■ 松原仁(61歳)
衆議院当選6回で、民進党東京都連会長として、小池百合子率いる都民ファーストの会に都議会議員選挙で惨敗した責任をとり辞任した。小池百合子に負けたので、小池の引きいる政党に入るという政治家である。

■ 福田峰之(53歳)
衆議院当選3回の自民党議員で、内閣府副大臣であるが、副大臣を辞任し、自民党も離党する。最大の特徴は選挙に弱いことである。当選はすべて重複立候補している比例での復活である。選挙区に江田憲司がいるから仕方ないという面はあるが、この状態を自民党が許す筈もない。このままではダメだと判断し、希望を見出せるのは小池しかないと思ったのだろう。この部分は極めて理性的である。議員であることが、価値のすべてだと臆面もなく言い切れるところに、潔さを感じる。しかし、決して投票したくない人物ではある。

■ 平沼赳夫(78歳)
12期当選という保守系の政治家が引退を決めた。2015年に日本のこころから離党し、自民党に復党していている。次の選挙では、次男が立候補することを計画している。

■ 高村正彦(75歳)
自民党副総裁であり、当選12回を数える。引退を決めた。病気をしたようで、体力に問題があるという。安倍晋三を支援する立場で、歴代最長の副総裁であった。次の選挙には、長男が立候補することが計画されている。

■ 谷垣禎一(72歳)
自民党前幹事長で、当選12回である。2016年に自転車事故で怪我をし、幹事長を辞職した。一時、重体説も流れたが、回復はしているという情報もあった。しかし、選挙に立候補するまでの回復ではないと判断したのだろう。引退を発表した。

平沼が自民党に復党したのは、子供を国会議員にする為である。高村の場合も、体調に問題はあってにせよ、家業を継いでもらうということだ。福田は副大臣の職を投げ出しても、次の選挙に生き残ることを選んだ。ある意味、潔ささえ感じる。きっと民進党の当落線上の議員は、希望の党に光を見出すのだろう。細野はそこそこ選挙に強いのだろうが、他はどうか分からない。そんな思いの議員も沢山いるのだろう。小池に頭を下げて当選してもそれまでの話だろう。小池にとって国会議員は、使えるうちは使うが、使え無くなれば捨て去るだけの存在に過ぎない。


議員であることに価値はあるが、変節漢になっても議員であることに価値があるのか。

2017年9月21日 (木)

野田聖子の夫は「元暴力団員」報道 ネットでは賛否両論

野田聖子総務相の夫・野田文信氏(旧姓・木村)が「元暴力団組員」だと週刊文春が報じた。
ここ最近スキャンダルが報じられた議員は、離党や辞職など何らかの「けじめ」をつけるケースが多い。野田氏にも「辞職論」が出ている。一方で「『元』だからどうでもいいだろ」として問題視しない声もあがる。(J-CASTニュース:9月21日)


文春砲について考える。


相も変わらず制裁を加える週刊誌の報道である。目立った者を叩くことを読者が望むから、商業出版を行っている者がそれに応じるのは当然であるという論理だろう。社会的な存在、公器として存在するというのは、どんな企業でも社会の中の存在として公器ではあるのだが、それを自社存在の正義として主張すれば、行き過ぎが指摘されるものである。
読者が望むからと主張しても、これは商業出版であるということを示しているに過ぎない。売れれば良いのかの自問自答を繰り返しているのが、出版会社の歴史であろう。芸能人や有名人のスキャンダルをスクープするのが文春砲の定義のようだ。当然、週刊文春に掲載されなければならないのだが。なんだか、週刊文春の編集部は、何かスキャンダルを暴かなければならないと、過剰に負担を感じて仕事をしているように想像してしまう。スクープと称して報道される内容が、出し抜いた記事ではあるにしても、社会的な関心が乏しい、あるいは価値が無いものになっていると感じるからである。例えば、隣の奥さんが野良猫に餌を与えるのは、社会の迷惑になる行為であるが、隣の奥さんは有名人ではないから報道に適さない。逆に、有名人であれば、酔って道路にしゃがみこんだ写真も価値があるとなりそうだ。
今回の報道で、野田聖子は有名人であるが、その夫は有名人ではない。野田が総理大臣になれば、安倍昭恵程度の価値はあるが、安倍昭恵は自らの行動により問題を生じせしめて報道の対象になっている。野田の夫が現在も暴力団関係者であれば、反社会的勢力だと報道する価値も出てくるのだろうが、元となるとそういう訳にもいかない。夫は文信といい、かつて京都の指定暴力団会津小鉄会傘下の昌山組に、幹事として所属していたという。夫は1999年と2005年に逮捕歴があり、それぞれ刑罰を受けたという。前科があるのは自慢にならないが、前科をもって必要以上の差別を加えることは、社会的に許されない行為となる。百歩譲っても、本人に向かって言うならともかく、その配偶者に矛先を向けるのは行き過ぎとなる。この手の話の先にあるのが、出自や地域に対する差別ということになる。

このブログで犯罪者や暴力団に関する事柄を扱っている。そのどちらも嫌いだ。特別な人権派を名乗る気持ちもない。それでも、差別を許すとロクなことが無い。過去に書いたが、差別と区別の違いは、自分自身で決定可能な結果に係る事柄によるのは区別、それ以外は差別である。野田は自分で夫を選んだのだから、夫の過去も背負う必要があるという論理もあろうが、それは行き過ぎだろう。結婚した後については連帯して責任を負うというのも分かるが、以前はその限りではあるまい。政治家として相応しくないと言う論理も変だ。政治家など国民の代表に過ぎない。これに特別な才能を要求するから歪な世界になる。平凡な国民の一人が、代表として選ばれたとする。選ばれた代表は、選ばれる前も後も、沢山勉強してひとつの仕事を任期中に成せば良い。それが代表を選ぶというものだろう。
不倫問題を指摘される議員があるが、それは家庭内の問題に過ぎない。法律に倫理を求める世の人からすれば、不貞行為は犯罪ではない (離婚の理由にはなる)。離婚したことが議員の適正に欠くとする意見もあろうが、そうでない意見もあるだろう。政治家は宗教家ではない。普通の国民の代表に過ぎない。代表というのは、資質として優れていることを表さない。それだけの話である。

暴力団員が行動を制限される世の中である。しかもこの前に元が付く私人が、メディアを通して公表される理由もない。妻が政治家で、国務大臣で、将来の首相候補であるとしても、公表する社会的な理由に足りない。


前科者に冷たい週刊文春を宣言するのをお勧めする。

2017年9月17日 (日)

あやかり新党:目玉政策に「一院制」

小池百合子東京都知事の側近、若狭勝衆院議員は9月14日、年内の結成をめざす国政新党について、いまの衆参二院制を一院制に変えるための憲法改正を目玉政策に掲げる方針を発表した。新党結成に向けて協議している細野豪志元環境相や小池氏も賛同しているという。若狭氏は国会内で記者会見し「一院制に反対する人は新党のメンバーにはなることはない」と表明した。
若狭氏は一院制の導入が議員定数削減や国会運営費の削減につながると主張。「衆参で同じようなことを繰り返し審議することは、スピーディーな国会運営の観点で極めて問題がある」と述べた。「国会議員は自分の議席があるので一院制の導入に消極的だ。『しがらみ政治』脱却の象徴として取り組んでいく」と強調した。(日本経済新聞:9月14日)


あやかり新党について考える。


国会議員は選挙命である。基本的な考え方や、理念を共有する政党と、選挙協力するなどと口にするが、そんな条件を満たすのなら同じ政党になれば良い。それでも一緒にならないのは、選挙に有利な条件を考えての判断である。国民の為に、有権者の意見に耳を傾けなどというのは、選挙に勝つ方法として身に付けた処世訓の類に過ぎない。
民進党が日本共産党との選挙協力に積極的になれないのは、共産党の組織力で得られる票数と、共産党アレルギーのある労組などの逃げる票数との天秤判断が出し切れないからである。過去に自民党と公明党だって同じことがあった。自民党を支持する宗教団体票と、公明党を支援する創価学会票の比較である。一般には前者の方が多いと想像されるが、選挙に命を賭ける数は後者が優る。結果、実際に投票される票数で見れば後者が大きいというのが今日の判断である。そして、政権を獲得できれば、他の宗教団体の票も逃げないということを学んだ。つまり、勝って政権を獲得することに正義であるということだ。民進党にはこの経験が決定的に不足している。

若狭が目指す政党は、小池人気にあやかるという、あやかり新党に過ぎない。小池がこの行動に冷淡とも見える行動に留まっているのは、小池の今後が、自民党の軒を借りて母屋を乗っ取る計画であるからで、新党は手段に過ぎない。若狭は小池あやかりで活動しても、若狭の放つうさん臭さが強烈で、小池人気を抑えてしまう。小池はこのマイナスを知った上での利用であるが、若狭に自覚はないだろう。検察出身者だから信頼されると思ったら大間違いで、マイナス評価しかつかないものである。難しい試験を通ったことと、社会的な信頼は等しくない。
若狭もまるで分っていない訳ではなく、小池人気だけでは何もないと言われそうだから、あやかり新党の目玉政策に一院制を入れたという訳だ。一院制にするとなれば憲法改正の必要も出るし、いろいろと面倒なことが多い。そもそも、存在する参議院を廃止する法案を、参議院に通すのだから、簡単な訳もない。出来もしないことを一つ入れて置けば、努力していますと言訳できるので都合が良いという考えなのだろう。

小池としては、小池人気で走れる期間は一年程度と思っているだろう。つまり、党の綱領や基本政策などというものは、準備できない状態が好ましく、その期間に選挙になった方が好ましい結果を得られる。とはいっても、都知事のままで国政選挙に身を乗り出し過ぎれば批判されるのは必定である。自民党が選挙で負けて、小池に協力を求めてくるというのが最善の結果であるのだろう。



あやかり新党だから、小池以外にあやかる日が来るかもしれない。

2017年9月 8日 (金)

前橋育英の剣道部でいじめ、加害側3人に自主退学求める

前橋育英高校(前橋市)の剣道部で、1年生の男子部員2人がいじめに遭い、学校側がいじめた側の1、2年生の男子部員3人に自主退学を求めたことが分かった。9月8日を期限に退学届の提出を求め、3人とも了承しているという。
同校によると、いじめられた2人は6月下旬から1カ月間、練習中に必要以上に竹刀でたたかれたり、無料通信アプリ「LINE」で悪口を言われたりした。学校側は7月下旬にこの事実を把握し、3人に話を聴いたところ、いずれも認めて反省しているという。今回の措置について、神山義幸教頭は取材に対し、2011年に大津市の中学生がいじめで自殺したことに触れ、「被害者保護を第一に、時代の流れなどを総合的に考えた」と説明。いじめられた2人は登校しているという。同部は現在、活動を自粛している。(朝日新聞:9月7日)


スポーツ高校について考える。


前橋育英高校には、男子は陸上競技、柔道、剣道、サッカー、バスケットボール、硬式野球、女子は陸上競技、サッカー、ソフトボール、バレーボール、柔道が強化指定クラブになっている。強化指定クラブというのは、学校の宣伝活動に供するクラブとして公認されているという理解で良いだろう。
前橋育英高校のホームページを見ると、高校サッカー界で国内有数の指導者として著名な山田耕介監督をはじめ、豊富な実績をもつ専任教諭を揃えている。加えて外部からコーチ等も招き、各競技において高いレベルの指導を実現しているという。宣伝活動には適切な資源を投じているという説明である。
続いて、前橋育英高校で身につけた技術や競技理論は、さまざまな分野への可能性を広げ、それらは選手としてだけではなく、教師や指導者などのスポーツに関連した職業に就く場合にも役立つとある。推薦入試やAO入試にもプラスとなるというが、スポーツを宣伝活動と位置付ける大学に進学可能という話で、学業との両立ということではない。誤解を招きかねない表現ではあるが、そんな学生が進学するとしたら、誤解の発生のしようもないと言われればそれまでのことではある。
更に、専門学校の先生方が外傷の処置(アイシング・テーピング)やマッサージ・リハビリなどについて連携講義を定期的に行うという。医師やスポーツトレーナーによる栄養学や生理学の特別講義も専門的知識の追求に役立つとある。また、鍼灸の先生による治療が無料で受けられるそうだ。 外傷の処置の話は、高校のレベルで聞きかじるのは間違いのもとになりかねない。節度のある指導が必要となる。栄養学や生理学については知っておく必要があることが沢山あるだろう。この時期の学生に大切なことは、後で学んでも自分自身には役立たない。鍼灸治療については、治療の必要性が日常的に高いのなら、栄養学や生理学的に予防する方法を検討した方が良いのではないかと思うが、競技特性によるものと理解することとしよう。

剣道部は強化指定クラブである。強化指定クラブに在籍するということは、学校に在籍する意義のほとんどがクラブ活動にあるということだ。クラブで問題を起こしたのならば、学校にはいられないという不文律があるのだろう。これを正しくないと指摘するのは容易であるが、強化指定クラブを是とするなら、受け入れなければならない。高校の教育の放棄だとする主張は、批評家の戯言である。それは一般入試で入った学生に適用される。強化指定クラブに入っているから上記の外部からの支援を受けられるのであろう。他のクラブでこれらを利用するには、高度な成績を上げていることが認められなければならないだろう。
剣道部は、強化指定クラブから外れるかもしれない。いじめられた二人も学校に居辛くなることだろう。いじめられた二人には教育上の配慮が必要だろうが、いじめた三人が退学するのは、剣道部の活動中止をどうしてくれるという学校側の都合を考えれば当然に思える。


学校が正しいとは思わない。スポーツだけする高校生は応分のリスクを負うものだと考える。

2017年9月 6日 (水)

AKB総選挙の沖縄誘致に交付金 外相批判・沖縄相容認

沖縄県がアイドルグループ「AKB48」の選抜総選挙の誘致活動などに国の「沖縄振興一括交付金」を使うことの是非をめぐり、閣僚の意見が割れている。河野太郎外相は就任前に、自身のブログで「次にどうつながるかはっきりした見通しもない」「補助金をもらってイベントをやるだけならば持続的ではない」と批判。江崎鉄磨沖縄北方相は9月6日の報道各社のインタビューで「県の判断に委ねるべきだ」として容認する考えを示した。
沖縄県は「沖縄観光の持続的発展に資する」として、6月17日に県内で開催された選抜総選挙の誘致に関わった地元企業に対し、3千万円の助成を決定。このうち2400万円が、県が使い道を自由に決められる沖縄振興一括交付金だった。地元企業が今後3年間、AKB関連イベントを実施することが前提だったが、結局、地元企業が8月に事業撤退を申し出たため、県は助成を取りやめるという。(朝日新聞:9月6日)

沖縄振興一括交付金について考える。


沖縄振興一括交付金は、沖縄の実情に即してより的確かつ効果的に施策を展開する為、沖縄振興に資する事業を県が自主的な選択に基づいて実施できる一括交付金が2012年度に創設されたとされる。「沖縄振興特別推進交付金」と「沖縄振興公共投資交付金」に区分され、前者がソフト交付金、後者がハード交付金とされる。内閣府の公表資料から、該当部分の説明をそれぞれ示す。

■ ソフト交付金
沖縄振興に資するソフト事業などを対象とし、移し替えせずに原則内閣府で執行する沖縄独自の制度。
  <主な対象事業>
   沖縄の自立的・戦略的発展に資するものなど、沖縄の特殊性に基因する事業
     ・ 観光の振興
     ・ 情報通信産業の振興
     ・ 農林水産業の振興
     ・ 雇用促進
     ・ 人材育成


■ ハード交付金
各府省の地方公共団体向け投資補助金等のうち、沖縄振興に資するハード事業に係る補助金等の一部を一括交付金化。原則各省に移し替えて執行。
   <主な対象事業>
     ・ 学校施設環境改善 (文部科学省)
     ・ 水道施設整備 (厚生労働省)
     ・ 農山漁村地域整備 (農林水産省)
     ・ 社会資本整備 (国土交通省)


AKB48の催しを交付金の対象とするなら、ソフト交付金の観光振興ということになる。これ以外を目的にすれば、方々から批判が巻き起こることは必定である。まあ、ハード交付金の方は、扱う省との協議が加わるから審査が厳密になしそうではある。建物を造ったりすれば、当然のことではあろう。ソフト交付金の方はといえば、単発の催しでも構わないという解釈は可能であるが、現実的には数年程度、この手の法律の想定としては五年くらい継続することが審査事項として求められるだろう。記事には三年を予定したとあるが、もう少し長くやる見込みというか構想であったと想像する。
AKB48選抜総選挙をこのブログでは何度も扱ってきている。これはこの商法の姿が醜く思えるからで、商売としては妥当でも、商人が手を出す仕事でないと感じるからである。もっと端的な表現をすれば、堅気の仕事ではない。芸能関係の商売が堅気の世界から遠いという意味ではない。博打打ちの領域に近く、なんだかマルチ商法にしか思えないのだ。まあ、子や孫からのリターンが期待できるものではないのだが。これが商売になるのは、社会環境と関連するのではないかという素朴な発想である。
もどす。AKB48の場所は、同じ場所で行う訳がない。常に刺激するのに、同じところではこの条件を満たさないからである。沖縄で開催するのは突飛であると感じたが、交付金があったということで納得した。これで算盤が合ったということなのだろう。人数が無暗に多い団体は移動費が嵩む。来年以降の沖縄開催を止めたのは、他への影響で採算が悪いと判断したということだろう。不手際が目立つ気がするが、妥当な判断ということではある。


沖縄県はお金の使い方に少々ルーズである。

2017年9月 4日 (月)

北朝鮮、6度目の核実験 人工地震とみられる揺れ観測

韓国気象庁と韓国軍合同参謀本部は9月3日午後0時29分に、北朝鮮北東部.咸鏡北道吉州郡(ハムギョンブクトキルジュグン)を震源とするマグニチュード(M)5.7の人工地震とみられる揺れを観測したと明らかにした。日本政府は、北朝鮮が2016年9月9日以来、6度目となる核実験を行ったと断定した。
日本の気象庁は揺れの強さをM6.1、米地質調査所はM6.3と発表した。核実験だとすれば、国際社会が強く反発するのは必至だ。トランプ米大統領は「すべての選択肢はテーブルの上にある」として、北朝鮮への軍事力行使も辞さない構えをみせており、対応が注目される。米国などの単独制裁に反対するなど、北朝鮮に対する圧力強化に慎重姿勢を続けてきた中国の対応も焦点だ。
吉州郡の豊渓里(プンゲリ)には核実験場がある。北朝鮮が「水爆実験に成功した」とする16年9月の前回実験では、M5.0が観測された。韓国国家情報院は8月28日の国会報告で、2本の坑道で実験準備が完了したと説明。いつでも実験が可能な状態だと報告していた。北朝鮮は今月3日付の労働新聞(電子版)で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に水爆を搭載できると主張。水爆とみられる装置を視察する金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の写真を掲載した。北朝鮮はプルトニウム型と濃縮ウラン型の両方で核実験が可能とされる。日米韓は北朝鮮がすでに十数個の核爆弾を保有していると分析している。ヘッカー米スタンフォード大教授によれば、20年までに計50個の核爆弾を保有する可能性もある。
日米韓は、北朝鮮が水爆を保有しているとはみていないが、通常の原爆より大きさを4分の1程度にできるブースト型核分裂爆弾(強化原爆)の開発に成功した可能性も否定できないとしている。(朝日新聞:9月3日)


北朝鮮について考える。


国際的なかまってちゃん国家である北朝鮮は、米国と交渉相手にした貰いたいという願望を持っている。米国は金王朝を倒したい気持ちがあるのだが、韓国が北朝鮮を引き受けてくれないから、無理が効かない事情がある。この見方は西側に属する者の考え方で、中国からすれば、北朝鮮が自由主義側に属して、親米国である国と国境を接するというのは避けたい、というよりあってはならない事態である。中国が国境を接する国には、社会主義を1992年に放棄したモンゴルもあるが、面積は大きくても、貿易相手として中国に大きく依存しており、GDPも比較にならないくらい小さい。西側に位置する旧ソ連の国は、遠い国であり、国力も小さい。南側は高い山脈で囲まれているから心配は小さく、唯一問題なのはインドとの国境になるが、これは半世紀以上もめているところなので、すぐに片付く問題でもないし、この地域に限定すれば問題の程度は低い。つまり、都市部に近い東側で、自由主義国と国境を接するというのは中国の悪夢である。

核実験に戻す。核実験の成果を、地震測定技術を応用した手法で評価するのは一般的なようだ。しかし、事前にどこの場所で行うか、どのような種類の実験かを知っていて、最適な測定を行うのなら、その評価は蓋然性の高いものになるだろうが、恐らく、この辺りで実験を行うと言う程度の情報しか持たずに、測定場所も都合で決めている状態では、自ずと精度は上がらないということになる。
地震のエネルギーとしてマグネチュードが用いられる。地震という大きなエネルギーを扱う都合上、エネルギーの対数を取った単位である。マグネチュードが2増えると、エネルギーは1000倍になる。大きな違いがある比較ではこれで問題はないのだが、核実験の結果を外部から推定するのに少々不都合が生じる。今回の核実験に対して、日本と米国の発表ではマグネチュードで0.2の差がある。0.2というのは、エネルギーが2倍違うことになる。つまり、原爆か、強化原爆か、水爆かの判断をするのに、これだけでは情報が不足するか、確かな判断を下せないかが生じることになる。困った問題であるが、もともと西側の国に公開して実験している訳でもない。覗き見るのに限度があるのは当然とも言える。もう少しの時間を与えれば、精度の高い検討結果が発表されることと思う。

かまってちゃんに経済制裁を加えるのに、もう手がない状況になっている。中国、ロシアの協力があれば可能だが、こちらは別の思惑もある。石油輸出の停止はもっとも効果的であるが、これをやれば第二次大戦前の日本のような状況になりそうだ。中国と接続している石油のパイプラインは、石油の質が悪いこともあり、停止すれば詰まって使えなくなるという代物である。再開不能に近いとなれば、中国が引き鉄を引くのを躊躇う気持ちは分かる。ロシアは極東地域での低賃金の労働力として期待しているようだ。ロシア人がどれ程働かないのかという疑問も湧くが、横道にそれ過ぎると止める。
結局のところ、韓国が面倒を見ると言いださないのだから、金王朝を倒した後の図式を描け切れないというのが問題なのである。中国やロシアの都合を尊重しなければまとまらないのだから、米国や韓国の都合は後にする。最も血を流さない方式は、中国人民解放軍が平壌を制圧する方法になるだろう。北朝鮮と中国が戦争をする訳がないという意見はもっともだが、米国に朝鮮半島全体を支配させないのなら、米国から北朝鮮を守るという名目で侵攻し、現在の体制を倒してしまい、軍事政権を打ち立てるというのが実際的な作業になろう。軍のトップになり得る者がいるかどうかの問題があるが、なんとなれば、中国の傀儡国家にしてしまえば良い。国際世論の批判を防ぐには、ロシアと米国に事前に合意を取り付けて置けば済む話だ。こんな方法で検討していると想像するが、どうだろうか。


お坊ちゃんに、火遊びするとおねしょするよ、とスミダのお姉さんが教えなければいけない。

2017年8月31日 (木)

日野皓正さん、中学生をビンタ

ジャズトランペット奏者の日野皓正さん(74)が、東京都世田谷区で8月20日にあったジャズコンサートの最中、ドラムを演奏していた男子中学生の髪をつかんでビンタしていたことが8月31日、区教育委員会への取材で分かった。生徒にけがはなかった。
区教委は「生徒がソロパートでなかなか演奏を止めなかったため、進行に支障が出ると日野氏が判断し、中断させた」と説明。「日野氏の行為は行き過ぎた指導だったと捉えている」としている。一方、生徒は保護者に、自分の行動を反省しており今後も演奏活動に参加したいと話しているという。区教委によると、コンサートは区教委主催の体験学習で、日野さんらプロ演奏家の指導を受けた中学生約40人が約4カ月練習した成果を披露する場だった。区教委は「今後も事業を実施するため、日野氏側と話し合っていきたい」としている。(共同:8月31日)


少年の関係する案件の報道について考える。


日野皓正の指導について問題があるか否かの議論に流れている。それについては触れない。理由は簡単で、公表されている情報が乏しいからである。無論、暴力が問題だとするのは当然であるが、それだけで済む話でもあるまい。
報道されたことで、男子中学生やその両親は追い詰められたことだろう。そもそも、ジャズ演奏の世界など非常に狭いから、有名な日野皓正の指導に逆らったとなれば、ジャズドラムを続けていくのに差し障りが出てくる筈である。つまり、会陰総終了後に、少年の気持ちとは別に、日野に詫びを入れないことには仕方ない状況にあったと想像が付く。そうしなければ、この先演奏できなくなる可能性を考慮しなければならないのだから。
ドラムソロが任されることは事前に決まったことである。少年が想定された時間を超えて演奏するのは、少年の主張であり、これはそれまでの練習との関係があると思われる。スティックを取り上げられた後に、素手でドラムを演奏しようとする行為に、強い意志を感じる。しかし、少年の主張など報道されることもなく、そもそも少年の個人的な事情などオープンにする理由もない。つまり、少年の事情は感心の対象には成り得ないのに、報道の矢印は少年の内面を想像することに集中する。
少年の髪をつかんでビンタしたのが、日野ではない街の音楽愛好家であったのなら、その場で問題になり、当然のことながら大きく報道されることはなかった。つまり、ニュース性は日野皓正にあるのに、事情を理解しようとすると感心は少年に向かうという微妙なずれがここに生じる。そして少年とその家族は、体験学習の将来や、日野の世間からの批難や、もちろん、自身の近い未来の音楽との関わり合いについて、短時間に最良の結論を出すことを強いられる。少年の体験学習として最適なものかに大いに疑問がある。考えるまでもなく、日野と少年の力の差は大き過ぎる。日野が大きな力により強引な仕事をしたとしても、この活動が実質的にボランティアであることが言訳になる。一方少年は何も持たないなら、ただ叩かれるだけに終始する。

少年は自らの自由意志により参加していることだろう。それなら、結果に責任を負うのは、大人と何ら変わらないと考える。自由意志がない部分においては少年は保護されねばならない。この思想は、子供に寛容でないと指摘する人がいるが、寛容であることを拡大し、ある日突然、許容されなくなるのは悲劇である。
今回の少年、男子中学生は、ソロ演奏を暴走したことは咎められねばならないが、報道により社会から批判の中心に置かれるのは許されない。なぜ守らないのか。日野を攻める振りをして、男子中学生を晒し者にするだけのリンチを行っているのが報道である。


週刊新潮は、私的制裁機関として社会に認められているようだ。

2017年8月30日 (水)

麻生氏、ヒトラー巡る発言を撤回 「誤解招き遺憾」

麻生太郎副総理兼財務相は8月30日、派閥の研修会の講演で「ヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメ」と発言したことについて、「ヒトラーを例示としてあげたことは不適切であり撤回したい」とのコメントを出した。
麻生氏は「私の発言が、私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾」とした上で、「政治家にとって結果を出すことがすべてであることを強調する趣旨で、悪しき政治家の例としてヒトラーをあげた」と釈明。「私がヒトラーについて、極めて否定的にとらえていることは、発言の全体から明らかであり、ヒトラーは動機においても誤っていたことも明らかである」としている。麻生氏は29日に横浜市で開いた研修会で、「少なくとも(政治家になる)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」と述べていた。(朝日新聞:8月30日)


麻生の発言について考える。


毎度おなじみ、身内の会合でウケを狙うという麻生体質が如実に出た発言である。ネット上に存在するライトな右翼思想 (軽薄なという意味で使ってはいない) の見解は、文章を正しく読めばヒトラー賛美でないのは容易に理解でき、言葉を恣意的に切り取るマスコミの操作だと指摘する。まあ、このような場合には、恣意的ではなく意図的が妥当だと思う。
こちら側の都合で解釈してはならない事柄が世の中には多く存在する。第二次世界大戦中のナチス党率いるナチス・ドイツがユダヤ人などに対して組織的に行った大量虐殺はホロコーストと呼ばれる。ヒトラーが忌み嫌われるのは、ホロコーストによるところが大きい。麻生がヒトラーを悪い例示として用いたとしても、当時の大日本帝国は、ヒトラーのドイツと、ムッソリーニのイタリアと枢軸国 (Axis Powers) を構成していたことを忘れてはならない。このグループが戦った相手は、United Nations つまり連合国である。日本語では区別があるが、要するに現在の国連である。
昔、枢軸国であった国の副総理が、ヒトラーを意識した発言をしたことを、United Nations 各国のカウンターパートがどう思うかという程度の想像力を求めるのは、特別に配慮するというレベルではなく、一般常識の枠の中に確実に収まる礼節と言って良いだろう。具体的には、米国の副大統領はマイク・ペンスである。共和党の保守派であり、ティーパーティー運動に参加しているキリスト教右派である。キリスト教右派というのは、キリスト教シオニストと近似的に等しいと思って良い。つまり、ユダヤ教徒と同じ方向に視線を置いている。大統領のドナルド・トランプは、娘婿がユダヤ教徒で、娘もユダヤ教に改宗している。
外交は厳密なプロトコルに従って行われるが、日本と米国の力の差は明らかである。麻生が、財務大臣として米国との交渉となれば、米国財務長官であるスティーヴン・マヌーチンがカウンターパートとなる。ユダヤ教徒である。副総裁としても、財務大臣としても、米国との交渉に不都合が生じることが約束された。事実は、たったこれだけの話である。

麻生は過去にヒトラーを例示した発言をして撤回している。当然、これはUnited Nations の国にも伝わったことだろう。迂闊にも、これを繰り返した。交渉のテーブルについた米国が、麻生が相手なら交渉しないと言うことが、いつでも可能な状態を麻生が作ってしまったということである。安倍が麻生を切れば任命責任が問われることだろう。これは稲田朋美の比ではない。切れば安倍も終わるということだ。安倍は切れない。ということは、安倍の政権を人質に取ったに等しいのである。よって、米国は表向き抗議しないことだろう。交渉の札は大事にしなければならない。
麻生の愚かさは、たかが身内の勉強会なるゴミ集会で笑いを取る行為で、日本国の国益を損なうことになったということである。麻生が、将来ドイツと組んで、米国を攻撃することを考えているのなら、そんなことは少しでも漏れてはならない機密情報である。そっちが本心であっても迂闊である。米国を攻撃するのは現実的でないから、北朝鮮と組んで韓国を攻撃するくらいが、フィクションの限度ではあろう。

麻生の自慢は、血統の良さとオリンピック出場である。血統は良くても、育ちは悪いとして、べらんめえ調で得意に話す。多くの時間を東京で過ごしているが、福岡県の出身である。自慢できる学歴はない。以前は、海外留学の記載があったようだが、自身のホームページで削除されている。学歴を自慢しないのは正しい判断のようだ。その理性を身内の会合にも活かして貰いたいものである。


ゴルゴ13に書いてなかったということなのだろう。

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