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2017年9月21日 (木)

野田聖子の夫は「元暴力団員」報道 ネットでは賛否両論

野田聖子総務相の夫・野田文信氏(旧姓・木村)が「元暴力団組員」だと週刊文春が報じた。
ここ最近スキャンダルが報じられた議員は、離党や辞職など何らかの「けじめ」をつけるケースが多い。野田氏にも「辞職論」が出ている。一方で「『元』だからどうでもいいだろ」として問題視しない声もあがる。(J-CASTニュース:9月21日)


文春砲について考える。


相も変わらず制裁を加える週刊誌の報道である。目立った者を叩くことを読者が望むから、商業出版を行っている者がそれに応じるのは当然であるという論理だろう。社会的な存在、公器として存在するというのは、どんな企業でも社会の中の存在として公器ではあるのだが、それを自社存在の正義として主張すれば、行き過ぎが指摘されるものである。
読者が望むからと主張しても、これは商業出版であるということを示しているに過ぎない。売れれば良いのかの自問自答を繰り返しているのが、出版会社の歴史であろう。芸能人や有名人のスキャンダルをスクープするのが文春砲の定義のようだ。当然、週刊文春に掲載されなければならないのだが。なんだか、週刊文春の編集部は、何かスキャンダルを暴かなければならないと、過剰に負担を感じて仕事をしているように想像してしまう。スクープと称して報道される内容が、出し抜いた記事ではあるにしても、社会的な関心が乏しい、あるいは価値が無いものになっていると感じるからである。例えば、隣の奥さんが野良猫に餌を与えるのは、社会の迷惑になる行為であるが、隣の奥さんは有名人ではないから報道に適さない。逆に、有名人であれば、酔って道路にしゃがみこんだ写真も価値があるとなりそうだ。
今回の報道で、野田聖子は有名人であるが、その夫は有名人ではない。野田が総理大臣になれば、安倍昭恵程度の価値はあるが、安倍昭恵は自らの行動により問題を生じせしめて報道の対象になっている。野田の夫が現在も暴力団関係者であれば、反社会的勢力だと報道する価値も出てくるのだろうが、元となるとそういう訳にもいかない。夫は文信といい、かつて京都の指定暴力団会津小鉄会傘下の昌山組に、幹事として所属していたという。夫は1999年と2005年に逮捕歴があり、それぞれ刑罰を受けたという。前科があるのは自慢にならないが、前科をもって必要以上の差別を加えることは、社会的に許されない行為となる。百歩譲っても、本人に向かって言うならともかく、その配偶者に矛先を向けるのは行き過ぎとなる。この手の話の先にあるのが、出自や地域に対する差別ということになる。

このブログで犯罪者や暴力団に関する事柄を扱っている。そのどちらも嫌いだ。特別な人権派を名乗る気持ちもない。それでも、差別を許すとロクなことが無い。過去に書いたが、差別と区別の違いは、自分自身で決定可能な結果に係る事柄によるのは区別、それ以外は差別である。野田は自分で夫を選んだのだから、夫の過去も背負う必要があるという論理もあろうが、それは行き過ぎだろう。結婚した後については連帯して責任を負うというのも分かるが、以前はその限りではあるまい。政治家として相応しくないと言う論理も変だ。政治家など国民の代表に過ぎない。これに特別な才能を要求するから歪な世界になる。平凡な国民の一人が、代表として選ばれたとする。選ばれた代表は、選ばれる前も後も、沢山勉強してひとつの仕事を任期中に成せば良い。それが代表を選ぶというものだろう。
不倫問題を指摘される議員があるが、それは家庭内の問題に過ぎない。法律に倫理を求める世の人からすれば、不貞行為は犯罪ではない (離婚の理由にはなる)。離婚したことが議員の適正に欠くとする意見もあろうが、そうでない意見もあるだろう。政治家は宗教家ではない。普通の国民の代表に過ぎない。代表というのは、資質として優れていることを表さない。それだけの話である。

暴力団員が行動を制限される世の中である。しかもこの前に元が付く私人が、メディアを通して公表される理由もない。妻が政治家で、国務大臣で、将来の首相候補であるとしても、公表する社会的な理由に足りない。


前科者に冷たい週刊文春を宣言するのをお勧めする。

2017年9月17日 (日)

あやかり新党:目玉政策に「一院制」

小池百合子東京都知事の側近、若狭勝衆院議員は9月14日、年内の結成をめざす国政新党について、いまの衆参二院制を一院制に変えるための憲法改正を目玉政策に掲げる方針を発表した。新党結成に向けて協議している細野豪志元環境相や小池氏も賛同しているという。若狭氏は国会内で記者会見し「一院制に反対する人は新党のメンバーにはなることはない」と表明した。
若狭氏は一院制の導入が議員定数削減や国会運営費の削減につながると主張。「衆参で同じようなことを繰り返し審議することは、スピーディーな国会運営の観点で極めて問題がある」と述べた。「国会議員は自分の議席があるので一院制の導入に消極的だ。『しがらみ政治』脱却の象徴として取り組んでいく」と強調した。(日本経済新聞:9月14日)


あやかり新党について考える。


国会議員は選挙命である。基本的な考え方や、理念を共有する政党と、選挙協力するなどと口にするが、そんな条件を満たすのなら同じ政党になれば良い。それでも一緒にならないのは、選挙に有利な条件を考えての判断である。国民の為に、有権者の意見に耳を傾けなどというのは、選挙に勝つ方法として身に付けた処世訓の類に過ぎない。
民進党が日本共産党との選挙協力に積極的になれないのは、共産党の組織力で得られる票数と、共産党アレルギーのある労組などの逃げる票数との天秤判断が出し切れないからである。過去に自民党と公明党だって同じことがあった。自民党を支持する宗教団体票と、公明党を支援する創価学会票の比較である。一般には前者の方が多いと想像されるが、選挙に命を賭ける数は後者が優る。結果、実際に投票される票数で見れば後者が大きいというのが今日の判断である。そして、政権を獲得できれば、他の宗教団体の票も逃げないということを学んだ。つまり、勝って政権を獲得することに正義であるということだ。民進党にはこの経験が決定的に不足している。

若狭が目指す政党は、小池人気にあやかるという、あやかり新党に過ぎない。小池がこの行動に冷淡とも見える行動に留まっているのは、小池の今後が、自民党の軒を借りて母屋を乗っ取る計画であるからで、新党は手段に過ぎない。若狭は小池あやかりで活動しても、若狭の放つうさん臭さが強烈で、小池人気を抑えてしまう。小池はこのマイナスを知った上での利用であるが、若狭に自覚はないだろう。検察出身者だから信頼されると思ったら大間違いで、マイナス評価しかつかないものである。難しい試験を通ったことと、社会的な信頼は等しくない。
若狭もまるで分っていない訳ではなく、小池人気だけでは何もないと言われそうだから、あやかり新党の目玉政策に一院制を入れたという訳だ。一院制にするとなれば憲法改正の必要も出るし、いろいろと面倒なことが多い。そもそも、存在する参議院を廃止する法案を、参議院に通すのだから、簡単な訳もない。出来もしないことを一つ入れて置けば、努力していますと言訳できるので都合が良いという考えなのだろう。

小池としては、小池人気で走れる期間は一年程度と思っているだろう。つまり、党の綱領や基本政策などというものは、準備できない状態が好ましく、その期間に選挙になった方が好ましい結果を得られる。とはいっても、都知事のままで国政選挙に身を乗り出し過ぎれば批判されるのは必定である。自民党が選挙で負けて、小池に協力を求めてくるというのが最善の結果であるのだろう。



あやかり新党だから、小池以外にあやかる日が来るかもしれない。

2017年9月 8日 (金)

前橋育英の剣道部でいじめ、加害側3人に自主退学求める

前橋育英高校(前橋市)の剣道部で、1年生の男子部員2人がいじめに遭い、学校側がいじめた側の1、2年生の男子部員3人に自主退学を求めたことが分かった。9月8日を期限に退学届の提出を求め、3人とも了承しているという。
同校によると、いじめられた2人は6月下旬から1カ月間、練習中に必要以上に竹刀でたたかれたり、無料通信アプリ「LINE」で悪口を言われたりした。学校側は7月下旬にこの事実を把握し、3人に話を聴いたところ、いずれも認めて反省しているという。今回の措置について、神山義幸教頭は取材に対し、2011年に大津市の中学生がいじめで自殺したことに触れ、「被害者保護を第一に、時代の流れなどを総合的に考えた」と説明。いじめられた2人は登校しているという。同部は現在、活動を自粛している。(朝日新聞:9月7日)


スポーツ高校について考える。


前橋育英高校には、男子は陸上競技、柔道、剣道、サッカー、バスケットボール、硬式野球、女子は陸上競技、サッカー、ソフトボール、バレーボール、柔道が強化指定クラブになっている。強化指定クラブというのは、学校の宣伝活動に供するクラブとして公認されているという理解で良いだろう。
前橋育英高校のホームページを見ると、高校サッカー界で国内有数の指導者として著名な山田耕介監督をはじめ、豊富な実績をもつ専任教諭を揃えている。加えて外部からコーチ等も招き、各競技において高いレベルの指導を実現しているという。宣伝活動には適切な資源を投じているという説明である。
続いて、前橋育英高校で身につけた技術や競技理論は、さまざまな分野への可能性を広げ、それらは選手としてだけではなく、教師や指導者などのスポーツに関連した職業に就く場合にも役立つとある。推薦入試やAO入試にもプラスとなるというが、スポーツを宣伝活動と位置付ける大学に進学可能という話で、学業との両立ということではない。誤解を招きかねない表現ではあるが、そんな学生が進学するとしたら、誤解の発生のしようもないと言われればそれまでのことではある。
更に、専門学校の先生方が外傷の処置(アイシング・テーピング)やマッサージ・リハビリなどについて連携講義を定期的に行うという。医師やスポーツトレーナーによる栄養学や生理学の特別講義も専門的知識の追求に役立つとある。また、鍼灸の先生による治療が無料で受けられるそうだ。 外傷の処置の話は、高校のレベルで聞きかじるのは間違いのもとになりかねない。節度のある指導が必要となる。栄養学や生理学については知っておく必要があることが沢山あるだろう。この時期の学生に大切なことは、後で学んでも自分自身には役立たない。鍼灸治療については、治療の必要性が日常的に高いのなら、栄養学や生理学的に予防する方法を検討した方が良いのではないかと思うが、競技特性によるものと理解することとしよう。

剣道部は強化指定クラブである。強化指定クラブに在籍するということは、学校に在籍する意義のほとんどがクラブ活動にあるということだ。クラブで問題を起こしたのならば、学校にはいられないという不文律があるのだろう。これを正しくないと指摘するのは容易であるが、強化指定クラブを是とするなら、受け入れなければならない。高校の教育の放棄だとする主張は、批評家の戯言である。それは一般入試で入った学生に適用される。強化指定クラブに入っているから上記の外部からの支援を受けられるのであろう。他のクラブでこれらを利用するには、高度な成績を上げていることが認められなければならないだろう。
剣道部は、強化指定クラブから外れるかもしれない。いじめられた二人も学校に居辛くなることだろう。いじめられた二人には教育上の配慮が必要だろうが、いじめた三人が退学するのは、剣道部の活動中止をどうしてくれるという学校側の都合を考えれば当然に思える。


学校が正しいとは思わない。スポーツだけする高校生は応分のリスクを負うものだと考える。

2017年9月 6日 (水)

AKB総選挙の沖縄誘致に交付金 外相批判・沖縄相容認

沖縄県がアイドルグループ「AKB48」の選抜総選挙の誘致活動などに国の「沖縄振興一括交付金」を使うことの是非をめぐり、閣僚の意見が割れている。河野太郎外相は就任前に、自身のブログで「次にどうつながるかはっきりした見通しもない」「補助金をもらってイベントをやるだけならば持続的ではない」と批判。江崎鉄磨沖縄北方相は9月6日の報道各社のインタビューで「県の判断に委ねるべきだ」として容認する考えを示した。
沖縄県は「沖縄観光の持続的発展に資する」として、6月17日に県内で開催された選抜総選挙の誘致に関わった地元企業に対し、3千万円の助成を決定。このうち2400万円が、県が使い道を自由に決められる沖縄振興一括交付金だった。地元企業が今後3年間、AKB関連イベントを実施することが前提だったが、結局、地元企業が8月に事業撤退を申し出たため、県は助成を取りやめるという。(朝日新聞:9月6日)

沖縄振興一括交付金について考える。


沖縄振興一括交付金は、沖縄の実情に即してより的確かつ効果的に施策を展開する為、沖縄振興に資する事業を県が自主的な選択に基づいて実施できる一括交付金が2012年度に創設されたとされる。「沖縄振興特別推進交付金」と「沖縄振興公共投資交付金」に区分され、前者がソフト交付金、後者がハード交付金とされる。内閣府の公表資料から、該当部分の説明をそれぞれ示す。

■ ソフト交付金
沖縄振興に資するソフト事業などを対象とし、移し替えせずに原則内閣府で執行する沖縄独自の制度。
  <主な対象事業>
   沖縄の自立的・戦略的発展に資するものなど、沖縄の特殊性に基因する事業
     ・ 観光の振興
     ・ 情報通信産業の振興
     ・ 農林水産業の振興
     ・ 雇用促進
     ・ 人材育成


■ ハード交付金
各府省の地方公共団体向け投資補助金等のうち、沖縄振興に資するハード事業に係る補助金等の一部を一括交付金化。原則各省に移し替えて執行。
   <主な対象事業>
     ・ 学校施設環境改善 (文部科学省)
     ・ 水道施設整備 (厚生労働省)
     ・ 農山漁村地域整備 (農林水産省)
     ・ 社会資本整備 (国土交通省)


AKB48の催しを交付金の対象とするなら、ソフト交付金の観光振興ということになる。これ以外を目的にすれば、方々から批判が巻き起こることは必定である。まあ、ハード交付金の方は、扱う省との協議が加わるから審査が厳密になしそうではある。建物を造ったりすれば、当然のことではあろう。ソフト交付金の方はといえば、単発の催しでも構わないという解釈は可能であるが、現実的には数年程度、この手の法律の想定としては五年くらい継続することが審査事項として求められるだろう。記事には三年を予定したとあるが、もう少し長くやる見込みというか構想であったと想像する。
AKB48選抜総選挙をこのブログでは何度も扱ってきている。これはこの商法の姿が醜く思えるからで、商売としては妥当でも、商人が手を出す仕事でないと感じるからである。もっと端的な表現をすれば、堅気の仕事ではない。芸能関係の商売が堅気の世界から遠いという意味ではない。博打打ちの領域に近く、なんだかマルチ商法にしか思えないのだ。まあ、子や孫からのリターンが期待できるものではないのだが。これが商売になるのは、社会環境と関連するのではないかという素朴な発想である。
もどす。AKB48の場所は、同じ場所で行う訳がない。常に刺激するのに、同じところではこの条件を満たさないからである。沖縄で開催するのは突飛であると感じたが、交付金があったということで納得した。これで算盤が合ったということなのだろう。人数が無暗に多い団体は移動費が嵩む。来年以降の沖縄開催を止めたのは、他への影響で採算が悪いと判断したということだろう。不手際が目立つ気がするが、妥当な判断ということではある。


沖縄県はお金の使い方に少々ルーズである。

2017年9月 4日 (月)

北朝鮮、6度目の核実験 人工地震とみられる揺れ観測

韓国気象庁と韓国軍合同参謀本部は9月3日午後0時29分に、北朝鮮北東部.咸鏡北道吉州郡(ハムギョンブクトキルジュグン)を震源とするマグニチュード(M)5.7の人工地震とみられる揺れを観測したと明らかにした。日本政府は、北朝鮮が2016年9月9日以来、6度目となる核実験を行ったと断定した。
日本の気象庁は揺れの強さをM6.1、米地質調査所はM6.3と発表した。核実験だとすれば、国際社会が強く反発するのは必至だ。トランプ米大統領は「すべての選択肢はテーブルの上にある」として、北朝鮮への軍事力行使も辞さない構えをみせており、対応が注目される。米国などの単独制裁に反対するなど、北朝鮮に対する圧力強化に慎重姿勢を続けてきた中国の対応も焦点だ。
吉州郡の豊渓里(プンゲリ)には核実験場がある。北朝鮮が「水爆実験に成功した」とする16年9月の前回実験では、M5.0が観測された。韓国国家情報院は8月28日の国会報告で、2本の坑道で実験準備が完了したと説明。いつでも実験が可能な状態だと報告していた。北朝鮮は今月3日付の労働新聞(電子版)で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に水爆を搭載できると主張。水爆とみられる装置を視察する金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の写真を掲載した。北朝鮮はプルトニウム型と濃縮ウラン型の両方で核実験が可能とされる。日米韓は北朝鮮がすでに十数個の核爆弾を保有していると分析している。ヘッカー米スタンフォード大教授によれば、20年までに計50個の核爆弾を保有する可能性もある。
日米韓は、北朝鮮が水爆を保有しているとはみていないが、通常の原爆より大きさを4分の1程度にできるブースト型核分裂爆弾(強化原爆)の開発に成功した可能性も否定できないとしている。(朝日新聞:9月3日)


北朝鮮について考える。


国際的なかまってちゃん国家である北朝鮮は、米国と交渉相手にした貰いたいという願望を持っている。米国は金王朝を倒したい気持ちがあるのだが、韓国が北朝鮮を引き受けてくれないから、無理が効かない事情がある。この見方は西側に属する者の考え方で、中国からすれば、北朝鮮が自由主義側に属して、親米国である国と国境を接するというのは避けたい、というよりあってはならない事態である。中国が国境を接する国には、社会主義を1992年に放棄したモンゴルもあるが、面積は大きくても、貿易相手として中国に大きく依存しており、GDPも比較にならないくらい小さい。西側に位置する旧ソ連の国は、遠い国であり、国力も小さい。南側は高い山脈で囲まれているから心配は小さく、唯一問題なのはインドとの国境になるが、これは半世紀以上もめているところなので、すぐに片付く問題でもないし、この地域に限定すれば問題の程度は低い。つまり、都市部に近い東側で、自由主義国と国境を接するというのは中国の悪夢である。

核実験に戻す。核実験の成果を、地震測定技術を応用した手法で評価するのは一般的なようだ。しかし、事前にどこの場所で行うか、どのような種類の実験かを知っていて、最適な測定を行うのなら、その評価は蓋然性の高いものになるだろうが、恐らく、この辺りで実験を行うと言う程度の情報しか持たずに、測定場所も都合で決めている状態では、自ずと精度は上がらないということになる。
地震のエネルギーとしてマグネチュードが用いられる。地震という大きなエネルギーを扱う都合上、エネルギーの対数を取った単位である。マグネチュードが2増えると、エネルギーは1000倍になる。大きな違いがある比較ではこれで問題はないのだが、核実験の結果を外部から推定するのに少々不都合が生じる。今回の核実験に対して、日本と米国の発表ではマグネチュードで0.2の差がある。0.2というのは、エネルギーが2倍違うことになる。つまり、原爆か、強化原爆か、水爆かの判断をするのに、これだけでは情報が不足するか、確かな判断を下せないかが生じることになる。困った問題であるが、もともと西側の国に公開して実験している訳でもない。覗き見るのに限度があるのは当然とも言える。もう少しの時間を与えれば、精度の高い検討結果が発表されることと思う。

かまってちゃんに経済制裁を加えるのに、もう手がない状況になっている。中国、ロシアの協力があれば可能だが、こちらは別の思惑もある。石油輸出の停止はもっとも効果的であるが、これをやれば第二次大戦前の日本のような状況になりそうだ。中国と接続している石油のパイプラインは、石油の質が悪いこともあり、停止すれば詰まって使えなくなるという代物である。再開不能に近いとなれば、中国が引き鉄を引くのを躊躇う気持ちは分かる。ロシアは極東地域での低賃金の労働力として期待しているようだ。ロシア人がどれ程働かないのかという疑問も湧くが、横道にそれ過ぎると止める。
結局のところ、韓国が面倒を見ると言いださないのだから、金王朝を倒した後の図式を描け切れないというのが問題なのである。中国やロシアの都合を尊重しなければまとまらないのだから、米国や韓国の都合は後にする。最も血を流さない方式は、中国人民解放軍が平壌を制圧する方法になるだろう。北朝鮮と中国が戦争をする訳がないという意見はもっともだが、米国に朝鮮半島全体を支配させないのなら、米国から北朝鮮を守るという名目で侵攻し、現在の体制を倒してしまい、軍事政権を打ち立てるというのが実際的な作業になろう。軍のトップになり得る者がいるかどうかの問題があるが、なんとなれば、中国の傀儡国家にしてしまえば良い。国際世論の批判を防ぐには、ロシアと米国に事前に合意を取り付けて置けば済む話だ。こんな方法で検討していると想像するが、どうだろうか。


お坊ちゃんに、火遊びするとおねしょするよ、とスミダのお姉さんが教えなければいけない。

2017年8月31日 (木)

日野皓正さん、中学生をビンタ

ジャズトランペット奏者の日野皓正さん(74)が、東京都世田谷区で8月20日にあったジャズコンサートの最中、ドラムを演奏していた男子中学生の髪をつかんでビンタしていたことが8月31日、区教育委員会への取材で分かった。生徒にけがはなかった。
区教委は「生徒がソロパートでなかなか演奏を止めなかったため、進行に支障が出ると日野氏が判断し、中断させた」と説明。「日野氏の行為は行き過ぎた指導だったと捉えている」としている。一方、生徒は保護者に、自分の行動を反省しており今後も演奏活動に参加したいと話しているという。区教委によると、コンサートは区教委主催の体験学習で、日野さんらプロ演奏家の指導を受けた中学生約40人が約4カ月練習した成果を披露する場だった。区教委は「今後も事業を実施するため、日野氏側と話し合っていきたい」としている。(共同:8月31日)


少年の関係する案件の報道について考える。


日野皓正の指導について問題があるか否かの議論に流れている。それについては触れない。理由は簡単で、公表されている情報が乏しいからである。無論、暴力が問題だとするのは当然であるが、それだけで済む話でもあるまい。
報道されたことで、男子中学生やその両親は追い詰められたことだろう。そもそも、ジャズ演奏の世界など非常に狭いから、有名な日野皓正の指導に逆らったとなれば、ジャズドラムを続けていくのに差し障りが出てくる筈である。つまり、会陰総終了後に、少年の気持ちとは別に、日野に詫びを入れないことには仕方ない状況にあったと想像が付く。そうしなければ、この先演奏できなくなる可能性を考慮しなければならないのだから。
ドラムソロが任されることは事前に決まったことである。少年が想定された時間を超えて演奏するのは、少年の主張であり、これはそれまでの練習との関係があると思われる。スティックを取り上げられた後に、素手でドラムを演奏しようとする行為に、強い意志を感じる。しかし、少年の主張など報道されることもなく、そもそも少年の個人的な事情などオープンにする理由もない。つまり、少年の事情は感心の対象には成り得ないのに、報道の矢印は少年の内面を想像することに集中する。
少年の髪をつかんでビンタしたのが、日野ではない街の音楽愛好家であったのなら、その場で問題になり、当然のことながら大きく報道されることはなかった。つまり、ニュース性は日野皓正にあるのに、事情を理解しようとすると感心は少年に向かうという微妙なずれがここに生じる。そして少年とその家族は、体験学習の将来や、日野の世間からの批難や、もちろん、自身の近い未来の音楽との関わり合いについて、短時間に最良の結論を出すことを強いられる。少年の体験学習として最適なものかに大いに疑問がある。考えるまでもなく、日野と少年の力の差は大き過ぎる。日野が大きな力により強引な仕事をしたとしても、この活動が実質的にボランティアであることが言訳になる。一方少年は何も持たないなら、ただ叩かれるだけに終始する。

少年は自らの自由意志により参加していることだろう。それなら、結果に責任を負うのは、大人と何ら変わらないと考える。自由意志がない部分においては少年は保護されねばならない。この思想は、子供に寛容でないと指摘する人がいるが、寛容であることを拡大し、ある日突然、許容されなくなるのは悲劇である。
今回の少年、男子中学生は、ソロ演奏を暴走したことは咎められねばならないが、報道により社会から批判の中心に置かれるのは許されない。なぜ守らないのか。日野を攻める振りをして、男子中学生を晒し者にするだけのリンチを行っているのが報道である。


週刊新潮は、私的制裁機関として社会に認められているようだ。

2017年8月30日 (水)

麻生氏、ヒトラー巡る発言を撤回 「誤解招き遺憾」

麻生太郎副総理兼財務相は8月30日、派閥の研修会の講演で「ヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメ」と発言したことについて、「ヒトラーを例示としてあげたことは不適切であり撤回したい」とのコメントを出した。
麻生氏は「私の発言が、私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾」とした上で、「政治家にとって結果を出すことがすべてであることを強調する趣旨で、悪しき政治家の例としてヒトラーをあげた」と釈明。「私がヒトラーについて、極めて否定的にとらえていることは、発言の全体から明らかであり、ヒトラーは動機においても誤っていたことも明らかである」としている。麻生氏は29日に横浜市で開いた研修会で、「少なくとも(政治家になる)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」と述べていた。(朝日新聞:8月30日)


麻生の発言について考える。


毎度おなじみ、身内の会合でウケを狙うという麻生体質が如実に出た発言である。ネット上に存在するライトな右翼思想 (軽薄なという意味で使ってはいない) の見解は、文章を正しく読めばヒトラー賛美でないのは容易に理解でき、言葉を恣意的に切り取るマスコミの操作だと指摘する。まあ、このような場合には、恣意的ではなく意図的が妥当だと思う。
こちら側の都合で解釈してはならない事柄が世の中には多く存在する。第二次世界大戦中のナチス党率いるナチス・ドイツがユダヤ人などに対して組織的に行った大量虐殺はホロコーストと呼ばれる。ヒトラーが忌み嫌われるのは、ホロコーストによるところが大きい。麻生がヒトラーを悪い例示として用いたとしても、当時の大日本帝国は、ヒトラーのドイツと、ムッソリーニのイタリアと枢軸国 (Axis Powers) を構成していたことを忘れてはならない。このグループが戦った相手は、United Nations つまり連合国である。日本語では区別があるが、要するに現在の国連である。
昔、枢軸国であった国の副総理が、ヒトラーを意識した発言をしたことを、United Nations 各国のカウンターパートがどう思うかという程度の想像力を求めるのは、特別に配慮するというレベルではなく、一般常識の枠の中に確実に収まる礼節と言って良いだろう。具体的には、米国の副大統領はマイク・ペンスである。共和党の保守派であり、ティーパーティー運動に参加しているキリスト教右派である。キリスト教右派というのは、キリスト教シオニストと近似的に等しいと思って良い。つまり、ユダヤ教徒と同じ方向に視線を置いている。大統領のドナルド・トランプは、娘婿がユダヤ教徒で、娘もユダヤ教に改宗している。
外交は厳密なプロトコルに従って行われるが、日本と米国の力の差は明らかである。麻生が、財務大臣として米国との交渉となれば、米国財務長官であるスティーヴン・マヌーチンがカウンターパートとなる。ユダヤ教徒である。副総裁としても、財務大臣としても、米国との交渉に不都合が生じることが約束された。事実は、たったこれだけの話である。

麻生は過去にヒトラーを例示した発言をして撤回している。当然、これはUnited Nations の国にも伝わったことだろう。迂闊にも、これを繰り返した。交渉のテーブルについた米国が、麻生が相手なら交渉しないと言うことが、いつでも可能な状態を麻生が作ってしまったということである。安倍が麻生を切れば任命責任が問われることだろう。これは稲田朋美の比ではない。切れば安倍も終わるということだ。安倍は切れない。ということは、安倍の政権を人質に取ったに等しいのである。よって、米国は表向き抗議しないことだろう。交渉の札は大事にしなければならない。
麻生の愚かさは、たかが身内の勉強会なるゴミ集会で笑いを取る行為で、日本国の国益を損なうことになったということである。麻生が、将来ドイツと組んで、米国を攻撃することを考えているのなら、そんなことは少しでも漏れてはならない機密情報である。そっちが本心であっても迂闊である。米国を攻撃するのは現実的でないから、北朝鮮と組んで韓国を攻撃するくらいが、フィクションの限度ではあろう。

麻生の自慢は、血統の良さとオリンピック出場である。血統は良くても、育ちは悪いとして、べらんめえ調で得意に話す。多くの時間を東京で過ごしているが、福岡県の出身である。自慢できる学歴はない。以前は、海外留学の記載があったようだが、自身のホームページで削除されている。学歴を自慢しないのは正しい判断のようだ。その理性を身内の会合にも活かして貰いたいものである。


ゴルゴ13に書いてなかったということなのだろう。

2017年8月29日 (火)

茨城知事に自公系新顔 安倍政権が全面支援 現職7選阻む

茨城県知事選は8月27日に投開票され、自民、公明が推薦する新顔の大井川和彦氏(53)が、7選をめざした現職の橋本昌氏(71)、新顔の鶴田真子美氏(52)を破り、初当選を決めた。内閣改造後初の知事選で、安倍政権は10月の衆院3補選の前哨戦と位置づけて大井川氏を全面支援した。惨敗した7月の東京都議選で対立ログイン前の続きした公明党との選挙協力も奏功し、政権運営は一息つく形になる。投票率は43.48%(前回31.74%)。
大井川氏は、現職では全国最多となる7選をめざした橋本氏について「継続ではこれからの茨城の発展はない」と多選を批判。経済産業省官僚やIT企業役員としての実績を訴え、支持を広げた。菅義偉官房長官を始め、閣僚や自民党幹部が次々と応援に駆けつけ、県議も全面的に支えた。現職の橋本氏は日本原子力発電・東海第二原発の再稼働反対を明確に訴えて選挙戦に臨んだ。原発が立地する自治体の現職知事としては異例の対応だ。無党派層の支持拡大を狙ったが、多選批判の影響は大きく、原子力政策についても急な方針転換への不信感などから支持は広まらなかった。原発の「廃炉」を掲げた鶴田氏も届かなかった。

  当 大井川和彦 (1)  無新 〈自〉〈公〉      497,361
     橋本昌       無現             427,743
     鶴田真子美    無新 〈共〉〈ネ〉〈新社〉  122,013
 

 ※〈 〉内政党は推薦・支持                   (朝日新聞:8月28日)


知事選挙について考える。

自民党幹部が大量導入された知事選挙である。森友学園問題、加計学園問題と叩かれる問題に事欠かない状態が長く続いている。自民党というより、安倍晋三の問題に近いが、これが伝統的な自民党の体質だと過去のことを思い返す人もあるかもしれない。そうなると、連鎖が続くという、続くではなく拡大してしまうから、何としてでも止めなければならないという位置付けの選挙となった。とはいっても、自民党の党員が関東で東京都に次いで多い県である茨城県だ。普通に勝利という流れなのだが、7選を目指して現職が自民を離れて立候補し、自民は公明もまとめて新人の大井川を推すということになった。つまり、保守分裂である。大量動員には意味がある。ついでに、内閣支持率の推移を下に示す。つい最近使ったばかりの使いまわしである。

■ 内閣支持率
    年・月    日経    読売    TV朝日  NHK
  2017年8月    46     42      38     39
  2017年7月    39     36      29     35
  2017年6月    49     49      38     48
  2017年5月    56     61      46     51
  2017年4月    60     60      50     53
  2017年3月    62     56      51     51
  2017年2月    60     66      55     58
  2017年1月    66     61      55     55
  2016年12月    64     59      52     50
  2016年11月    58     58      50     55
  2016年10月    60     57      50     50
  2016年9月    58     62      49     57
  2016年8月    58     54      47     53
  2016年7月    58     53      42     48


8月になって少し持ち直したが、十分に回復したとは言い難い。安倍不信が最大の要因であるから、地方選挙に自民党総裁は応援に行かないなどと言い訳しつつ、内閣と自民党とは違う雰囲気を醸して、支持層を固めるということになる。
現実的な分析としては、自民支持層は割れたので、公明の支持層とその周辺にあるF票が、大井川を勝たせたというのが正しいだろう。自民党が強い地域でこの程度であるということは、実質自民党である小池新党が争えば、公明党抜きでは負ける可能性が高くなる状況と思わねばならない。大井川の勝因としては、橋本が東海第二原発の再稼働について、「安全性と避難体制の実効性が確保されない限り原発の再稼働は認められない」などと、唐突に方針転換したこともマイナスに働いただろう。多選批判を受けても、これまでと変わらず安定した茨城県を続けると主張するのが、保守的な地域での正攻法である筈だ。方針転換して、保守層に不安を覚えさせてしまえば、多選による腐敗、これは安倍晋三とお友達の癒着の図式を思い起こさせる、を懸念させてしまって、マイナスが大きくなるばかりである。失敗である。


共産党、結構頑張ったと思う。安倍嫌いはここに流れたということか。

2017年7月26日 (水)

DRAMスポット価格が一段高 月初比3%上昇

代表的な半導体メモリー、パソコン用DRAMのスポット(随時契約)価格が一段と上昇している。指標品となるDDR3の4ギガ(ギガは10億)ビット品は1個3.19~3.28ドルで、月初と比べ3%程度値上がりした。
7~9月はスマートフォン(スマホ)の生産が増える時期。DRAMメーカーは生産能力をスマホ用に振り向けて対応しており、パソコン用の不足感が強まった。7月初めには米マイクロン・テクノロジーの台湾工場での事故が報じられ、値上がりに拍車をかけた。DRAMの品不足は2016年夏から続いている。パソコンやスマホのメーカーから「二重発注が需要全体の1~2割は出ている印象だ」(南川明・IHSテクノロジー主席アナリスト)との指摘もある。当面高値が続くとの見方が根強い。(日本経済新聞:7月26日)


DRAM価格について考える。


DDR3規格の製品の主な用途はPCである。スマートフォンのメモリも同じ仕様で使用可能だと思っていたが、高性能な製品で汎用などある筈もない。日本経済新聞の市場価格欄から、週間の取引価格の推移をグラフ化したのが下である。

Dram
PCの成長が期待できないのは、スマートフォンの普及で置き換えられた部分があるという説明で良かろう。スマートフォンも無条件に成長する市場でもないと認識されているから、半導体会社は、スマートフォンとPCを天秤に掛けて生産計画を立てるのが普通なのだろう。PC出荷台数の推移をガートナーの発表値をまとめた。下に示す。

■ Gartner Worldwide PC Shipment [ kpcs ]
   年      台数
  2003    169,058
  2004    188,978
  2005    218,626
  2006    239,424
  2007    272,452
  2008    302,207
  2009    308,341
  2010    350,904
  2011    365,364
  2012    352,701
  2013    316,464
  2014    315,866
  2015    287,675
  2016    269,717


2011年をピークに、その後毎年減っている。そんな中でPC用のDRAM価格が上がる要素は、PCでゲーム用とされるモデルが好調であるということのようだ。ゲーム用はメモリ容量を多く搭載する。そんなのは一部も出るだろうというのは、もっともな意見であるが、無視できないくらいこの市場は大きくなっているという。そのうち、ゲームについても扱おうと思っているが、ゲーム専用機以外の話は結構難しいというのは何度も経験している。


電車の中で、携帯型ゲーム機を社会人がやる時代である。PCがゲーム中心でも驚かない。

2017年7月19日 (水)

高島屋・阪急阪神など7社、お中元配送料でカルテルか

お中元やお歳暮などのギフト商品の配送料金を引き上げるカルテルを結んでいた疑いがあるとして、公正取引委員会は7月19日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、大手百貨店の高島屋、阪急阪神、近鉄(いずれも本社・大阪市)など計7社に対して立ち入り検査をした。
ほかに検査を受けたのは、そごう・西武(東京都千代田区)、大丸松坂屋(東京都江東区)、京阪(大阪府守口市)と、物流管理業の高島屋サービス(東京都中央区)。関係者によると、各社は2016年ごろ、協議のうえで、関西にある店舗で販売するお中元やお歳暮などの商品の配送料金について、従来の価格から100円程度の値上げをしていた疑いがある。また、15年ごろには一般商品の配送料金も約40~50円の値上げをしたという。
多くの社は、お中元やお歳暮の商戦にあわせて全国への配送料金を200円から300円に値上げしていたほか、無料から300円に引き上げた店舗もあったという。宅配業者への委託料の値上げなどが背景にあったとみられる。高島屋は同じ時期、関東の店舗でも配送料金を値上げした。カルテルの疑いが持たれている百貨店各社の売り上げの合計は、関西の百貨店全体の売り上げの大半を占めるという。日本百貨店協会によると、全国の百貨店の売り上げは16年までの20年間で約3兆円減っており、こうしたこともカルテルの要因となった可能性がある。公取委は、関西以外の店舗でも同様のカルテルがなかったか調べる。高島屋と大丸松坂屋は取材に対し、ともに立ち入り検査の事実を認め、「調査に全面的に協力する」とコメントした。(朝日新聞:7月19日)


カルテルについて考える。


カルテルというのは、複数の企業が連絡を取り合い、本来、各企業がそれぞれ決めるべき商品の価格や生産数量などを共同で取り決める行為をいう。この問題点は、市場の競争原理を実質的に制限することにあるとされる。本来なら安く買えたであろう商品・サービスを、高く買わなければならない状況が生じることになる。これが直接的な影響であるが、間接的には、非効率な企業が温存され、経済を停滞させる要因となるから、世界中で厳しく規制されている。
そうはいっても、その昔、銀行が大蔵省の指導に従う存在であった頃、つまり、護送船団方式であった時代、銀行の配布可能なカレンダーのサイズや仕様は決まっていたし、配布対象となる利用者のランク付けも共通にあった。ただし、これは表向きないことになっていたもので、大蔵省による指導によるものとされた。これを公正取引委員会が問題視したことを聞いたことがないから、金融機関は独占禁止法ではなく銀行法の制限のもとで自由競争を行うという認識であったのだろうと理解した覚えがある。
現在においても、他行ATM利用時の手数料が一律なのは、カルテルではないかとも思えるが、手数料は相見互いの関係にあるから同じである理由はありそうだ。しかし、2008年に、利用者手数料無料サービスを実施した東京スター銀行に対し、三菱東京UFJ銀行が東京スター銀行のATMでは自行のキャッシュカードが利用できなくした。当然のことながら、東京スター銀行は、三菱東京UFJ銀行が全国キャッシュサービスの規約に違反しているとして、三菱東京UFJ銀行に対してATM・CD提携の再開と損害賠償を求める訴訟を提起する事態となった。一審の東京地方裁判所は、三菱東京UFJ銀行の勝訴としたが、東京スター銀行は控訴し、2011年に和解が成立し控訴を取り下げた。手数料で商売をすることを銀行法が認めないと、天の声があったように見える。天の声なら、独占禁止法に抵触しない、というより、これが違法行為だと行政を執行する上で差し障りがあると認識したと思える。このケースは当該銀行間の取引契約に限定されたように見えるが、全国キャッシュサービスにぶら下がるすべての銀行に共通するから、銀行全体の都合により決定し、利用者は外に置かれるという図式は、そのままカルテルとなる。和解したのは、こちらの方向に行かないようにする為だったのではないか。経営破綻した東京相和銀行 (その前身は信用組合) を継承した第二地方銀行である。財閥系の銀行とは経営手法が違う。争えば、表に出してはいけない事柄が溢れてしまう。
銀行に自由競争などないと感じる。手数料で無料対応するサービスがあるが、携帯電話の契約のような複雑な設定で、無料であることより自由競争を設定していることをアピールしている様にしか見えない。ご自由にどうぞと思う。銀行業務が顧客に向かって仕事をしていないように見える。よもや、顧客満足度の向上を旨とするISO9001の認定など、銀行で取得しているところなどないだろうと思ったら、結構あったりする。悪い冗談だと思う。2015版への移行で返上すると信じている。

いつもと同じく横道に逸れた。百貨店の配送料金などカルテルで決めていて何ら問題がない世界である。安い商品を期待するなら、別の店に行く。多くの利用者が百貨店に期待するのは、届け先に、▲▲百貨店から届いたというアピールである。■■スーパーでは困るのである。手数料などカルテルですとうたってくれて良い。自分で宅配便業者を利用するより安いのなら不満はない。
公正取引委員会の仕事の問題は、この取り締まりし易いところに手を出すことにある。大きな工事のJVは、手続きを踏んだ談合であるのだが、その下でカルテルが行われたと動くことはない。しかし、地方都市の公園工事の入札で談合があったというのには、素早く反応する。自由競争こそが経済を発展すると信じるのなら、事業規模の大小によらず、競争原理を阻害する要素を排除するのが任務である。
百貨店関係なら、仕入れ業者に関わる問題は多くあると聞く。叩けばいろいろ出てくるだろうが、これだとただでさえ苦しい百貨店の経営は立ち行かなくなる。などと心配して、被害が限定的な配送料金にフォーカスするというのは、公正取引委員会のアリバイ作りにしか見えないのである。



大丸松坂屋が江東区なのに驚いた。

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