スポーツ

2017年1月23日 (月)

初V稀勢の里、横綱確実に 白鵬破り14勝

大相撲の東大関稀勢の里(30)=本名萩原寛、茨城県出身、田子ノ浦部屋=の横綱昇進が初場所千秋楽の1月22日、確実になった。日本出身力士として3代目若乃花以来19年ぶりの新横綱誕生となる。21日に初優勝を決めていた稀勢の里は千秋楽で横綱白鵬に勝って14勝1敗の好成績で終えた。
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、昇進を審議する臨時理事会の開催を審判部から要請され、受諾した。23日に開かれる横綱審議委員会(横審)を経て、25日の春場所番付編成会議後の臨時理事会で、「第72代横綱稀勢の里」が正式に誕生する。番付編成を担う審判部の二所ノ関部長(元大関若嶋津)は「昨年は年間最多勝という実績があり、今場所も優勝を果たした。(審判部の)全員が賛成した」と述べた。(共同:1月22日)


大相撲について考える。


客を呼ぶスポーツというのは、強い者が勝つという図式が崩れないことが継続する前提になる。運とかあやとか呼ばれる要素で決定されるとなると、賭けの対象としては面白い部分が出るのだろうが、観戦すると言う意味では興味を削ぐことになる。もう少し書き加えれば、弱いから負けたと括れることが必要である。勝った理由をぐたぐだ解説することはなく、解説というのは負けた方で語られる。それを一言で片付けられれば、スポーツの残酷な部分が美しさとして評価される。
さて、大相撲である。人気が回復したとされるが、テレビ中継を見ると、空席が目立つのに満員御礼の札が掛っている。満員御礼の基準は近年緩くなっているようで、75%も埋まっていれば出すようである。仮にチケットが完売であっても、入場者数が九割を超えなければ出さないくらいの気骨のあるところを見せるのが伝統芸能の仕事だと思うが、結構近代化していてショービジネスの作法に従っているということのようだ。

モンゴル人横綱が続いていて、日本人の横綱、それ以前に日本人の優勝も少ない。モンゴル人であった相撲取りが、将来親方になることを考えて帰化している例があり、その優勝者をカウントしたくないばかりに、日本出身力士なる言葉も生まれている。この表現は結構な差別だろうと思う。日本への帰化基準は世界の中で厳しい。英語やフランス語で認められる国に比べれば、日本語を求められるだけで厳しい。そんな国に帰化して、この国で国技とされるスポーツの振興に貢献しようとするものを、元モンゴル人と呼ぶに等しい所業は許してはならないだろう。旭天鵬が帰化してから幕内優勝したことを消し去る様な無様な仕事を、公益法人がしてはならないだろう。
そうは言っても、人気の高い力士が横綱になるのは、相撲協会として喜ばしいことではある。集客効果は出るだろう。結構なことである。しかし、稀勢の里が横綱にならなくても、優勝したのだから次を昇進場所とすれば、相応の集客効果はあっただろう。つまりは、稀勢の里でも他の相撲取りでも、高度な力と技を見せてくれれば客は注目する。逆に、集客の為に作られた話題には感心を持たないということだ。良い取り組みが沢山見られるのならば、繁栄しない筈もない。


相撲好きは、人情話が好きである。

2016年11月28日 (月)

稀勢の里は「不思議な大関」 横審委員長、綱とりに言及

大相撲九州場所の横綱審議委員会が11月28日、東京・国技館で開かれた。
優勝に次ぐ12勝を挙げた稀勢の里について、守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は「強い時は本当に強いが、平幕に3人も負けて理解に苦しむ不思議な大関だなと思う」と述べた上で、来場所の綱とりについては「優勝争いに全く絡まずに準優勝なので、来場所優勝してもどうかなと。もろ手を挙げて賛成というわけにはいかないなと個人的に考えている」と語った。(朝日新聞:11月28日)


大相撲について考える。


少し前なら日本人の優勝 (帰化した旭天鵬が優勝しているので、日本出身力士などと言う) 、最近だと日本人横綱というのが大相撲の流行りである。日本出身力士の優勝は、琴奨菊の後に、豪栄道が全勝優勝をするに至り、横綱の方に関心が移っていった。優勝した豪栄道が最有力であったがもとの不安定な大関に戻った印象もあり、毎度優勝争いに絡む稀勢の里に期待が戻ったという流れである。
稀勢の里は強い大関である。しかし、優勝争いの緊張が高まると脆い部分がある。逆に、緊張を強いられない取組においては、めっぽう強いといえる。相撲協会は大相撲の興行を担っている組織であるから、世間の注目を集める存在が必要であり、その為には人気のある力士を然るべき地位に置くのも当然である。それでも、質の低い取り組みばかりが目立つようになれば、地位や人気力士の存在とは無関係に人気は低迷する。

結論から言えば、稀勢の里は強い大関、欲を言えば史上最強の大関を目指して貰う方が協会には良いのではないか。豪栄道についても、大関にせずに、最強の関脇で良かった。まあ、それでは優勝できなかったという話にもなるのだろうが。三役在籍場所数が多い力士の在籍場所数と優勝、三賞、金星獲得数をまとめた結果を下に示す。

■ 三役在籍数が多い力士の成績比較 (*:大関、それ以外は関脇まで)
           関脇    小結  幕内優勝  殊勲賞   敢闘賞  技能賞   金星
  長谷川     21場所    9場所   1回      3回     3回    2回     9個
 *琴錦      21場所  13場所   2回     7回     3回    8回     8個
  貴闘力    15場所  11場所   1回     3回     10回    1回     9個
  安芸乃島   12場所  15場所    ―      7回     8回    4回     16個
 *琴光喜    22場所   8場所   1回      2回     4回    7回     3個
 *魁皇      21場所  11場所   5回     10回     5回    5回     6個
 *武双山    20場所  11場所   1回     5回     4回    4回     2個
  若の里    17場所    9場所    ―      4回     4回    2回      2個
 *豪栄道     ―      ―    1回     5回      3回    3回     1個
 *稀勢の里    ―      ―     ―      5回      3回    1回     3個


豪栄道は長谷川になれたものを、なり損ねたと言える。それが良いか悪いかの判断はそれぞれあろうが、野球賭博で処分されているのだから、ひたすら強くなることを目指す以外に道はなかったということである。
稀勢の里は大関になって以降、比較的安定した成績を残している。期待すると優勝争いから脱落することが特徴である。それで良いのではないだろうか。優勝争いに無関係な稀勢の里が、優勝争いをしている全勝の横綱を破り、観客をしらけさせる。そんな役で良いのではないか。将棋の世界では、自分にとっては消化試合でも相手にとって重要な勝負にこそ全力を尽くすべきだとされる。予定調和で括られるスポーツほどつまらないものはない。


激しい取り組み、力の入った取り組みを期待するものだろう。役はその後の話だ。

2016年10月31日 (月)

日本ハムが10年ぶり3度目の日本一 広島に10―4

SMBC日本シリーズ2016は10月29日、広島市のマツダスタジアムで第6戦を行い、日本ハム(パ・リーグ優勝)が10―4で広島(セ・リーグ優勝)に勝ち、通算4勝2敗として10年ぶり3度目の日本一に輝いた(東映時代を含む)。栗山監督は初の日本一。25年ぶりに日本シリーズに駒を進めた広島はシリーズ2連勝と好スタートを切ったが、32年ぶりの優勝はならなかった。
日本ハムは4―4の八回、2死からの3連打で満塁の好機を作り、中田が押し出し四球を選び勝ち越し。投手バースの適時打に続き、レアードの満塁本塁打で試合を決めた。広島は五回の丸のソロ本塁打や六回の下水流の適時打で一時追いついたが、4番手のジャクソンが6失点と大誤算だった。(日本経済新聞:10月29日)


プロ野球について考える。


日本シリーズは、広島の25年振りのリーグ優勝と黒田投手、日本ハムの大谷選手と注目する要素があって、首都圏での試合がないにもかかわらず盛り上がりを見せた。6試合の観客数と試合時間を下に示す。

■ 日本シリーズの観客数と試合時間
  1回戦     30,619人     3時間39分
  2回戦     30,619人     3時間39分
  3回戦     40,503人     3時間51分 (延長10回)
  4回戦     40,599人     3時間30分
  5回戦     40,633人     3時間32分
  6回戦     30,693人     4時間01分


固定客数で確認すると、マツダスタジアムが3,0350席、札幌ドームが41,484席と公表されている。立ち見も可能なようだが、消防法の規制が掛るので、この人数が収容数の最大に近いと考えて良い。1,2,6戦がマツダスタジアムで、他が札幌ドームである。どの試合も満員であったと解釈して間違いなさそうだ。
試合時間はというと、3時間30分を超える。試合開始予定が6時半が基本になっていて、セレモニーがある場合は遅れる傾向がある。6時半の場合には、終了が10時を過ぎるということになる。CSシリーズでは地上波中継がなかったりしたが、日本シリーズともなると中継される。しかし、中継時間が9時までの予定になっていて、後の番組予定を変更することで対応することになる。2時間半で終わると思っている人はほぼいないだろう。実務的には9時半の放送予定で計画するところではないかと考える。
ということで、優勝した日本ハムに敬意を表して、日本ハム主催のレギュラーシーズンの71試合について試合時間と観客数を確認した。ついでに試合時間をヒストグラム化した。結果を下に示す。

■ 日本ハム主催71試合の試合時間と観客数
       試合時間   観客数
  平均    3:19    29,186
  最大    5:10    41,138
  最小    2:20    10,737

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ざっくり言うと、3時間台で試合が終了するのが六割、2時間台が三割、4時間超が一割というところである。6時半始まりの試合で、9時まで中継予定では、これで試合終了となる割合は2%にも満たない。中継する気があるのかないのか分からない気分になるが、試合終了まで中継するとしているのだから、後の番組の視聴者を軽く見ているとも思えてくる。現実的には10時までの中継にして3時間半にすれば半分程度はカバーできる。
観客数に注目すると、その昔にあったパ・リーグの閑散として状態はなく、平均で3万人近い観客数がある。対戦相手によって違うのかと疑問に思って、集計したのが下である。

■ 対戦チーム毎の平均試合時間と平均観客数
    対戦相手     試合時間   観客数
  福岡ソフトバンク   3:31      35,746
  千葉ロッテ       3:20      31,611
  東北楽天        3:20      28,646
  オリックス        3:08     28,346
  埼玉西武        3:18      25,084
  セ・パ交流戦      3:19      24,342


交流戦は、広島 (19,211)、阪神 (32,712)、ヤクルト (21,104)と各3試合である。括弧内に示したのが平均観客数である。阪神は人気球団であるので客数が多いが、パ・リーグのソフトバンク戦より少ない。広島、ヤクルトとなると西武戦より入りが悪い。試合数が少なく、天候や日程に影響されやすいことは考慮しなければならないが、セ・リーグの人気球団に依存する状態から脱していると数字上は見える。それなら交流戦を無くしてもというのは、また別の問題もあるから、ここら辺りの問題は、観客数という興行収入との単純な組み合わせで判断するものでもないようだ。
試合時間については、ソフトバンクで長く、オリックスで短い。20分以上の差があるから、意味のあるものだと思う。戦力分析は今回の目的でないのでここまでにする。

プロ野球の試合時間の長さは四十年前にも問題にしていた。その頃は三時間を超えるのは長いという議論であったが、現在では三時間半を問題にする状況である。サッカーやラグビーは二時間でほぼ終了するスポーツで、英国系のスポーツで試合時間が読めない有力スポーツにはテニスがあるが、これは地上波での中継は少ない。2時間で済むこともあれば、4時間を超えることもあるというのはテレビ中継が難しい。有料のスポーツチャンネルが最適であろう。ゴルフ中継は最後の方をまとめて放送なので、厳密には生中継と違うかもしれない。そういえば、バレーボールの中継も試合時間が違う。アメリカンフットボールは2時間半くらいだろうか。
人気があるスポーツであっても、だらだらと長い時間を掛けていては、特定のマニアだけのものになってしまう。てきぱきを進めるのにマニアは反対するのだろうが、少なくともテレビ放送は時間が不確定なのは好まない。


テレビ中継がないから球場に足を運ぶということか。

2016年10月17日 (月)

箱根駅伝の予選、中大が88回連続出場逃す

東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)の予選会は10月15日、東京都の陸上自衛隊立川駐屯地から国営昭和記念公園にゴールする20キロで行われ、最多の14度の総合優勝を誇る中大が11位に終わり、88回連続出場を逃した。1位の大東大、2位明大、3位創価大など10校が出場権を獲得した。
予選は各校上位10人の合計タイムで争われ、他に法大、神奈川大、上武大、拓大、国学院大、国士舘大、日大が通過した。12位は城西大だった。本大会は前回総合優勝の青学大を含む10位までのシード校とオープン参加の関東学生連合を加えた21チームが参加する。(共同:10月15日)


箱根駅伝について考える。


箱根駅伝は正式名称が東京箱根間往復大学駅伝競走で、関東学生陸上競技連盟が主催する大会である。正月にテレビ中継されるので、大学日本一を決定する大会と誤解する人も多くあるようだが、関東の地方大会に過ぎない。真に大学日本一を決定するという看板を掲げるなら、全日本大学駅伝対校選手権大会か出雲全日本大学選抜駅伝競走ということになる。箱根駅伝が217.1kmを10区間 (18.5-23.2km) で構成されるのに対し、全日本大学駅伝が106.8kmを8区間 (9.5-19.7km) 、出雲駅伝は45kmを6区間 (5.8-10.2km) と距離構成に大きな違いがある。最大の違いは2日行うのと、1日で完了することの違いとも言える。
箱根駅伝の注目が高くなったのは、1987年からのテレビ中継によるものだろう。これに大学が宣伝になると考えて乗っかったという理解で良かろう。過去に関東学連で本大会に出場した大学は40大学に留まる。歴史のある大会で、大学名が変わっている場合もあるので難しいところだが、この程度であると理解して良い。シードと予選上位30大学の初出場年と予選タイムを示す。予選会はチーム12人までが20kmを走り上位10人の合計タイムで争われる。

■ シード10大学と2016年予選結果・初出場年 (上位30大学)
 順位     記録        大学名      本大会初出場年
         シード      青山学院大学     1943年
         シード      東洋大学        1933年
         シード      駒澤大学        1967年
         シード      早稲田大学       1920年
         シード      東海大学        1973年
         シード      順天堂大学       1958年
         シード      日本体育大学     1949年
         シード      山梨学院大学     1987年
         シード      中央学院大学     1994年
         シード      帝京大学        1998年
  ------------------------------------------------------------
   1  10時間08分07秒  大東文化大学     1968年
   2  10時間08分17秒  明治大学        1920年
   3  10時間10分09秒  創価大学        2015年
   4  10時間10分18秒  法政大学        1921年
   5  10時間11分47秒  神奈川大学       1950年
   6  10時間12分12秒  上武大学        2009年
   7  10時間12分36秒  拓殖大学        1933年 (紅陵大学)
   8  10時間14分09秒  国学院大学       2001年
   9  10時間14分45秒  国士舘大学       1957年
  10  10時間16分17秒  日本大学        1922年
  ------------------------------------------------------------
  11  10時間17分01秒  中央大学        1921年
  12  10時間19分10秒  城西大学        2004年
  13  10時間20分50秒  東京農業大学     1921年
  14  10時間25分00秒  専修大学        1934年
  15  10時間25分29秒  東京国際大学     2016年
  16  10時間26分48秒  亜細亜大学       1967年
  17  10時間33分32秒  関東学院大学     1994年
  18  10時間33分32秒  日本薬科大学       -
  19  10時間34分59秒  駿河台大学         -
  20  10時間36分10秒  明治学院大学       -
  21  10時間36分15秒  平成国際大学       -
  22  10時間36分51秒  麗沢大学          -
  23  10時間37分07秒  流通経済大学       -
  24  10時間38分57秒  筑波大学         1920年
  25  10時間41分04秒  桜美林大学         -
  26  10時間47分45秒  東京経済大学       -
  27  10時間49分28秒  武蔵野学院大学      -
  28  10時間55分27秒  慶応義塾大学      1920年
  29  10時間57分50秒  松蔭大学          -
  30  10時間59分51秒  東京大学         1984年 (東大農学部実科:1922年)


出場している大学が難しいと書いたのは、東京高等師範学校と東京文理科大学と東京体育専門学校と筑波大学を同じ大学とカウントするかの問題である。同じだと考えることにしたが、異論もあるだろうと思う。
予選の20kmは、早い選手で1時間くらいだと思えば良い。つまり、10人実力者がそろえば10時間強ということだ。20kmを1時間というのは、5kmを15分ということである。このクラスの選手を5人そろえるのも容易ではない。予選トップに1人1分余分に掛る勘定で予選落ちとなる。こんなギリギリ通過を争っては本大会での繰り上げスタートは必定だが、テレビで放映されるメリットは大きいということだろう。
予選通過も2002年の大会までは記念大会を除いて、前年シード9、予選通過6で行っていた。関東学生連合 (以前は関東学連選抜) なる思い出作り混成チームが2003年からときどき認められ、2004年からシード10、予選通過9になり、2015年からシード10、予選通過10の形になった。出場数を増やしたのは、伝統ある大学に出場させようとする涙ぐましい努力なのである。伝統のあるというのは、中央大学、日本大学であり、明治大、東京農大、法政大を加えても良かろう。それでも、通過し難くなっているので、次なる方法は戦前出場している大学の永久シード権でも設定するよりない。

予選通過には1人出場が認められている留学生を使いタイムを稼ぐという方法がある。中央大学はこの策を採用しなかった。箱根駅伝開始にあたり掲げた日本の長距離やマラソンの向上の為というのは、今日では方向がずれてしまっていると言える。マラソンを狙うには距離が短いし、トラック種目を意識するには距離が長い。過去にあった箱根駅伝での中距離種目選手の出場機会をという考えも、距離が18kmを超えれば整合性は取れない。最長区間が20kmあるときに、5kmの区間を設けても結果に影響しないのだが、全日本大学駅伝のように幅があった方が様々なタイプの選手が出場することにはなる。区間はもう少し多い方がよいが、道路通行制限を掛ける関係で実施が難しいのだろう。
東海道に因んだルートで、最初の関所である箱根までの往復という、一見何か歴史のあるようなルート設定が大会の格式を感じさせる要因ではあるが、東海道に関係するなら、山梨の大学や群馬の大学が出場する理由も見出せない。それなら、静岡の大学が出場する方が合理性がありそうだ。


関東のローカル大会を必要以上に大きく扱うから、選手の競技選びを歪ませる。

2016年8月22日 (月)

リオ五輪閉幕、東京へバトン 小池知事が五輪旗受け取る

第31回オリンピック競技会リオデジャネイロ大会は8月21日(日本時間22日午前)、ブラジル・リオデジャネイロ市のマラカナン競技場で閉会式が行われた。南米で初開催となるリオを中心に繰り広げられた17日間の祭典は幕を閉じた。2020年の次回大会は、東京で開かれる。
閉会式は冒頭で花火が打ち上げられ、ブラジルの人気サンバ歌手らが華やかな雰囲気を演出。選手入場では各国選手が旗手を務め、日本は陸上男子10種競技の右代啓祐(30)=スズキ浜松AC=が開会式に続いて日の丸を掲げた。五輪旗の引き継ぎ式では、東京都の小池百合子知事が旗を受け取り、東京大会をPRするアトラクションには安倍晋三首相も登場した。(朝日新聞:8月22日)


オリンピックについて考える。


東京開催に懐疑的な者が書くことに無理があるからだろうが、何だか変な気がするところばかり目につく。安倍のことはまあ良いだろう。この人物の政治活動以外について、何か批判を加えることは差別している気分になる。東京大会のPRというのは、安倍という着ぐるみが、今日の表現としてはゆるキャラということだろう。ニュースを見ていたら、相撲取りが出ているのかと思って注意してみたら、小池百合子だった。裾が広がってしまったのは旗を振ったからとも言えようが、旗を振ることが前提であったのだから、それに相応しい衣装にすれば良い。和装ありきのものだとしても、足の位置を工夫すればもう少しなんとかなるものだろうにとも思う。着付けの専門家が同行しなかった可能性もあるし、それもこれも舛添の責任ということも可能であるが、和装をリオ市長から指定された訳でもなく、自分自身の選択であるのだから結果に責任を負うのは当然である。
相撲取りに見えた理由は、帯の位置にあるようだ。少し高いのは、若作りのつもりかもしれないが、若い女性の体形でもない。しかも、高いばかりではなく、少々前後で傾いでいる。結果として、姿勢が悪く見えてしまう。ショートカットなのだから、何か髪飾りを付けるくらいの工夫もあって良いだろう。そう思うと、手が空いているときに、ぶらんと両手を下げるのは無しだ。これでバカボンのように見えたのだと気付いた。
和装の素人が思うことだから的外れかもしれないが、日本の伝統文化を世界に広めようと思ったのなら、正しい情報発信でなければならない。フジヤマ、ゲイシャのゲイシャは小池百合子というのでは、花柳界に申し訳が無いではないか。


国威発揚につながらない行動は慎まなければならない。

2016年8月19日 (金)

レスリング吉田、4連覇逃し銀 バドミントン高橋・松友組が金

リオデジャネイロ五輪第14日(8月18日)、レスリング女子は53キロ級の吉田沙保里が決勝で米国選手に判定で敗れて五輪4連覇を逃し、銀メダルだった。13連覇中の世界選手権を合わせた連続世界一の記録は16でストップ。
63キロ級は21歳の川井梨紗子(至学館大)が金メダルに輝いた。初出場の川井は決勝でベラルーシの選手に判定勝ち。日本は全6階級のうち4階級を制した。バドミントンの女子ダブルス決勝は高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)がデンマークのペアを2-1で破り、バドミントンで日本初の金メダル。女子シングルスの奥原希望(日本ユニシス)は準決勝で敗れて、3位決定戦に回ったが、対戦する中国選手の棄権で銅メダルが確定した。日本バドミントン協会が明らかにした。日本選手団のメダル数は金が12、銀が6、奥原を含めない銅が18の計36となった。(共同:8月19日)


スポーツについて考える。


日本選手が勝つことに不満はないが、良い競技をすることを希望する。メダルの数を国単位で争うのは愚かな話である。オリンピックの種目に参加することが決定された時点で、競技者はどの程度の結果が得られるかは推定しているだろう。つまり、参加するだけのレベルか、入賞が狙えるレベルか、メダルか、あるいは金メダルか。自分自身の能力を最大限発揮して、過去の自分を超える、それも最大級の国際大会で、というのが本当の目標であろう。メディアは国民の関心を引く為に、メダルの話ばかりに集中する。しかし、メディアはメダルを獲得したマイナー競技の中継をすることはない。冬の大会の例で恐縮だが、女子カーリングについてメディアであれだけ扱っておきながら、テレビ中継をするのはHNKのBSくらいのものだろう。それも国内代表決定や国際大会であるのにである。中継時間が長くなるからという事情が最も大きな要因だろうが、スポーツニュースでの取り扱いも小さい。ダイジェストにし難いという事情もある。今回は出場機会を逃したが女子サッカーの扱いもその程度である。男子のフェンシングの中継はどうだ。バドミントンはどうだ。闇カジノの件はあれだけ扱ったのに、メダル獲得には興味があっても、競技内容には興味がないのか。そもそも、最高レベルのゲームの中継をしなければ、日本代表がどのくらい優れるか判断しようもない。競技会場に足を運べというのだろうか。

惜しいとか、運が悪いとか、ゲスト (要するに素人だ) が発言する。その愚かな発言が、競技の発展の脚をどれ程引っ張るか考える能力に欠けるようだ。その1cmの差が最高級レベルでは埋めがたい最大の差であり、運が悪いで片付けられることが、競技の本質、競技の楽しさを理解することから、視聴者を遠ざけることになる。弱いから負けた。そこから再スタートしなければ、目標には届かない。


愚かなゲストを呼ぶ悪い習慣はやめられないものか。

2016年8月12日 (金)

競泳・金藤が金、萩野は銀 水谷が卓球男子初の銅

リオデジャネイロ五輪第7日(8月11日)競泳決勝は女子200メートル平泳ぎで27歳の金藤理絵(Jaked)が2分20秒30で金メダルに輝いた。競泳女子で日本の金メダリストは5人目で、この種目では1936年ベルリン五輪の前畑秀子、92年バルセロナ五輪を日本勢最年少の14歳で制した岩崎恭子以来3人目。日本の金メダルは前回ロンドン大会に並ぶ7個目。
男子200メートル個人メドレーの萩野公介(東洋大)は1分56秒61で2位。400メートル個人メドレーとの2冠を逃したが、800メートルリレーの銅と合わせ、今大会3個目のメダル。藤森太将(ミキハウス)が4位。マイケル・フェルプス(米国)が4連覇を果たし、五輪史上最多の金メダル数を22とした。
卓球は男子シングルス3位決定戦で、水谷隼(ビーコン・ラボ)がウラジーミル・サムソノフ(ベラルーシ)を4-1で下し、銅メダルを獲得した。卓球男子で日本初の表彰台。個人種目では男女を通じて初のメダル。
柔道は男子100キロ級の羽賀龍之介(旭化成)が3位決定戦に勝った。日本勢の同階級メダルは2000年シドニー五輪を制した井上康生以来。日本柔道のメダルは10個となり、92年バルセロナ、04年アテネ両五輪の最多記録に並んだ。
日本選手団のメダル総数は銀2、銅13と合わせ22個。
初実施のラグビー7人制男子は、日本は準決勝でフィジーに5-20で敗れ、3位決定戦でも南アフリカに14-54で屈して4位。フィジーが初代王者となった。
テニスの男子シングルスは錦織圭(日清食品)がベスト8入り。
体操の女子個人総合決勝で、寺本明日香(レジックスポーツ)が8位、村上茉愛(日体大)は14位。
112年ぶりに五輪に復帰したゴルフは男子の第1ラウンドを行い、片山晋呉、池田勇太はともに3オーバーで50位と出遅れた。
バスケットボール女子の日本は20年ぶりの8強入りが決まった。ホッケー女子の日本は1次リーグで英国に敗れ、1分け3敗。(共同:8月12日)


オリンピックについて考える。


途中ではあるが、オリンピックについて考えてみる。
間に合うかということが話題になっていた施設については、なんとか問題がないレベルになったようだ。表面上の問題はなくても、本当は多くの問題はあるのだろう。ブラジル人には困った問題もあったろうが、何とか開幕し、つつがなく進行しているのは何よりである。
さて、メダルの話である。競技でメダル獲得を目指すのは結構だが、国威発揚などというアンティークな言葉で説明しなければならないのは不思議なことである。オリンピック憲章を読み直したらよい。国粋主義者を排除しようとは思わないが、国粋主義者でなければ国民でないという考えを押し付けるのは拒否する。国威発揚など頭の片隅にも無いままに、日本の選手が活躍するのを純朴に楽しんでいるだけの姿に過ぎなかろうが、不快な輩はこんなところから頭をもたげると決まっている。
メダルを獲得した競技者が口にするのは、支援者への感謝の言葉である。競技の周辺の環境整備がなければ、メダル獲得まで至らなかったというのには同意するよりない。しかし、環境のみで到達した結果でもないだろう。そもそも、インタビューに答えるのは、自身の行っている競技について環境整備が進むこと、競技人口が増えることを意識しているものだろう。それからすると、周辺への感謝は、結果として、恵まれた環境によるものと解釈される恐れがあり、若い競技者からすれば諦めるきっかけになり得る。自分自身の才能と努力で勝ち取った結果だと主張し、環境整備が進めばこの程度の選手などウジャウジャ湧いてくると発言したら、選手は叩かれるだろうし、競技人口増にもマイナスにしか働かないに違いない。そもそも、そんなマイナー競技のメダルにどれ程の価値があるのか、とコメンテーターが発言すれば良いのだが、マスコミから抹殺されるような発言をする筈もない。事前に作ったような感謝の言葉と、国威発揚とは同じ列に並んでいる気もしてくる。

柔道は精神論で勝つことから変更して結果を得たが、シンクロナイズドスイミングは精神論真っただ中にあるようだ。指導者の責任範囲は、選手の行き過ぎによる故障の発生の予防が重要であると考えるが、芸術性を競う競技は行き過ぎで故障するより、単純に選手が脱落することの方が多いということなのだろうか。そうすると、精神論で突っ走るのは、芸術系の競技になるということになる。体操ではそうでもないようで、シンクロの他には、新体操あたりが近いのだろうか。トランポリンとか、水泳の飛び込みとか、どうなのだろうか。
芸術点を採点する競技は難しい。上位と下位となら差があることが認識されるが、上位同士の比較は素人には困難である。専門家の高度な理解が必要となる競技は、観衆が観るという競技となり難いものだろう。分かり易さというのは普及するのに重要な要素で、陸上の男子100mとか、サッカーとかは分かり易いだろう。マイナー競技の普及への問題点は、競技に設備や道具が必要になること、周囲が観て楽しめないことにありそうだ。そんなマイナー競技をオリンピック種目にするのは、それ以外の方法で注目されないからである。
男子サッカーはフル代表ではなく年齢制限を設けている。つまり、W杯より劣る大会の位置付けである。女子はフル代表だが、プロスポーツとしてはマイナー競技である。ラグビーは7人制とルールを変えている。ゴルフは出場する価値を見出せていない。テニスも同様だ。ウィンブルドンのセンターコートに価値を求めるだろう。陸上競技はオリンピックが無いなら、世界選手権に価値を求めるだけのことである。1984年のロサンゼルス大会で始まった商業主義は、既に行き詰まりに達しているのだろう。テレビの放送料収入に期待して、競技時間を変更するのも、選手中心でなくなっているからだろう。開催時期を8月にするのも、他のスポーツイベントとの競合を避ける意味と聞く。つまり、最大のスポーツイベントではなくなっているのである。競技種目数を制限しつつ、新たな競技を追加する。会場の整備費用が膨らむから、途上国での開催はどんどん難しくなる。金メダルは一定以上の資金のある国の競技者が買うものになるのだろうか。

国威発揚に加担する公共放送は、表面上はスポーツ振興を口にするのだろうから、日本人が銅メダルであった競技のニュース放送時間以上に、金メダリストの競技ダイジェストを放送すべし。最高の競技結果を示さないで、公共放送と言えるものか。


国が表彰されるのではなく、個人やチームが表彰されるという理解は間違いか。

2016年8月10日 (水)

なでしこL 宮間、岡山湯郷に残留 福元ら3人は退団

なでしこリーグ1部の岡山湯郷は8月10日、9日付で就任した谷本有造・新会長(49)が岡山・美作市内で会見し、退団意思を示していた4選手の去就を発表。元なでしこジャパンMF宮間あや(31)は残留し、GK福元美穂(32)、DF高橋佐智江(31)、FW松岡実希(29)の3選手は退団する。
宮間ら4選手は7月、結城治男監督代行(当時53)人格を否定するような言葉を投げかけられたなどとして、同20日から練習をボイコット。退団を申し出ていた。クラブは結城氏を解任し、黒田和則GM(70)も引責辞任。谷本氏らが4選手の慰留に努めていたが、この日4選手それぞれからメールなどで最終的な回答があったという。残留する宮間は6月に両ひざの半月板を手術し、現在リハビリ中。9月復帰を目指す。クラブを通じ「このたびは、多くのファンの皆様や関係者の方々にご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。話し合いの結果、チームに残留させて頂くことになりました。まずはリハビリに集中し、一刻も早く、チームに復帰できるよう頑張りたいと思います」とコメントした。退団する3選手の今後は未定。(スポーツ報知:8月10日)


なでしこリーグについて考える。


なでしこリーグの岡山湯郷は、宮間あやの為にあるチームである。町おこしとしてチームを作ったというのが本当のところで、その目玉が宮間ということである。しかし、選手が永遠に目玉になり続ける筈もない。実際、今年の宮間は故障により、リーグ戦に出場できない状況にある。
岡山湯郷のある岡山県美作市は、岡山県の北部というか内陸部に位置する。東は兵庫県であり、北は鳥取県である。人口は3万人に満たない。周辺に大きな都市がある訳でもない。こんな田舎でプロサッカーが成立するのか疑問も持つが、そもそも女子サッカーの入場者数など知れたものである。過去にまとめた結果では2,000人を超える程度が平均入場者数である。これなら、娯楽の多い都市部で成立させるより、他にない田舎で成立させることの方が夢があるかもしれない。男子では無理で、野球など話にならないレベルだが、女子サッカーとはそういうものになっている。
記事では三選手となっているが、退団を発表したのは四選手であった。コメントを転載する。

● 福元美穂
「この度は突然の退団発表となったことを心よりお詫び申し上げます。シーズン途中、そして、勝てていない今、このような形でチームを去ることは大変無責任に思いますし、私自身、悔しく重い決断でした。チームメイト、チームスタッフ、スポンサーの方々、サポーターの皆様、チームを愛してくれている全ての方々にただただ申し訳なく思っております。
勝てない現状に責任を感じ、とにかく勝つために必死の毎日でした。そのような中で気付かないうちに色々なバランスが崩れて、人を思いやるという部分が疎かになっ
葛間理代てしまっていたのかもしれません。
15年目の今日まで、たくさんの方々と出会い、多くの愛をいただき、チームと共に成長出来たことに感謝の気持ちでいっぱいです。色んな事情があり、皆様の前できちんとお伝え出来ず、本当に申し訳ございません。これからも続いていくサッカー人生では、今までの感謝を心に刻み、私なりの道を進んでいきたいと思います。私はチームを去りますが、今後とも岡山湯郷Belleを宜しくお願い致します。本当に長い間ありがとうございました」

● 葛間理代
「カップ戦が終了し、ここまででチームとして、そして私、個人としてチームに貢献して結果を残すことが出来なかったので、今回チームを退団させて頂くことになりました。
私がサッカーを始めた場所に戻って来ることが出来たこと、そして私のサッカー人生で最高の環境でサッカーをさせて頂いたこと、本当に幸せだったと強く、強く感じております。
今までも、そしてこれからも湯郷ベルを応援して下さるすべての方々に心から感謝いたします。本当にありがとうございました」

● 高橋佐智江
「この度はシーズン途中に退団を発表しなければならないことをお詫び申し上げます。2014年に入団してから、本当にかけがえのない貴重な経験をさせていただきました。
私自身DFとして改めて守備の魅力、チーム全員で守ることの難しさ、サッカーと真摯に向き合うことの大切さなど多くのことを学ばせていただきました。
どんな時でも温かいお声がけでチームを鼓舞し続けてくださるサポーターの皆様、チームを支え続けてくださるスポンサーの皆様、チームに関わってくださるすべての皆様に感謝しております。直接ご挨拶できない無礼をお許しください。本当にありがとうございました」

● 松岡実希
「シーズン途中にも関わらず、そしてチームが結果を出せていない中、突然退団をするということになり大変申し訳ございません。いつも温かいご支援、ご声援をくださっているスポンサーの皆様、サポーターの皆様にはこのような形でチームを離れ、直接ご挨拶ができないことを心からお詫び申し上げます。
私は8年間、岡山湯郷Belleという地域に愛されるチームでプレーできたことを誇りに思っています。それと共に、楽しい時も苦しい時もいつも一緒に戦ってくださったスポンサーの皆様、サポーターの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
本当に色々な経験をさせていただいた8年は私にとっての宝物です。今回このような途中退団となったことに、悔しさはありますが、ここでプレーできたことに悔いはありません。8年間本当にありがとうございました」


福元美穂は日本代表経験もある有名な選手である。他の三選手はそれ程有名ではない。一部報道で漏れていたのは葛間理代(31)である。松岡実希と葛間理代は、2015年のリーグ戦でほとんどの試合に出場しているので、主力選手と呼んで問題ないだろう。高橋佐智江は、2013年のシーズン終了後当時所属していたジェフユナイテッド市原・千葉レディースで引退を発表していたが、2014年から移籍している。2014年はリーグ戦24試合に出場していたが、2015年は4試合に留まっている。高橋佐智江は、岡山への入団会見も行わず、退団会見もしないということになった。四名とも年齢的には微妙なところにあるが、別のチームへの移籍もあるかもしれないと思わせるところである。

パワハラがあったというのはその通りなのだろうし、選手の主張にも行き過ぎがあったと思える。チームの看板である宮間を残すのは経営判断としてあるのかもしれない。宮間も切ったら、チームが残らない状態になる。しかし、そこまでして残す意味があるのかという疑問もわく。選手寿命など十年程度と思わなければならない。それを知ったうえで、チームの将来をいち選手に託し、それが永遠であるように思うのなら、冷静な経営判断など出来よう筈もない。その意味で終わっているとも言える。
2016年の11試合終了 (全18試合) 時点での岡山の結果を下に示す。

  順位  勝点  試合数  勝  負  分  得点  失点 得失点差
   8    10    11     3   7   1   8    23    -15

下位2チームは降格対象になるから、その上という位置である。下位チームの状態も良くないようだが、チーム内にごたごたを抱えていては苦しい状態ではある。


町おこしも大変だ。

2016年7月15日 (金)

PL学園主将「伝統が終わり、責任感じる」最後の夏敗退

春夏の甲子園で7回優勝し、高校野球界で一時代を築いたPL学園が、7月15日にあった第98回全国高校野球選手権大阪大会(朝日新聞社、大阪府高野連主催)初戦の2回戦で、5年前の代表校・東大阪大柏原に6―7で敗れた。過去の部内暴力をきっかけに今夏限りで休部が決まっており、名門の「最後の夏」が終わった。
PL学園は3年生のみ12人(選手登録は11人)で臨んだ。一回に先取点を奪い、七回に逆転本塁打も飛び出したが、最後は力尽きた。梅田翔大主将は「一つでも多く勝ち、校歌を歌いたかった。伝統が終わり、責任を感じる」と語った。(朝日新聞:7月15日)


高校野球について考える。


PL学園というのは甲子園の常連校と言って良いかろう。過去形にするのが妥当なのだろうが、1970年代後半から四半世紀以上続いたのだから、過去形にする必要もあるまい。私立高校の経営方法として、スポーツで有名になり、次いで、有名大学への進学実績を高めるという手法がある。これは多くの学校で取り入れられている。スポーツは注目度が高い方が効果が期待できるから、野球やサッカー、駅伝が有力である。スポーツ特待生を募って、学力でも特待生を取って、その挙句に倒産した千葉国際のような例もある。付ける薬のない学校経営者がいるということだ。
PL学園とう学校法人は、宗教団体のPL教団が母体である。広い意味での布教活動の一環としての教育活動と解釈可能である。スポーツを推奨する宗教のようだから、野球を推奨するのは当然に思える。その高校の野球部が暴力事件を起こしたりして、活動休止となったり、合宿方式の活動を止めたりと過去の方式を改めねばならぬ状況に陥った。今回の野球部休部もその流れに沿ったものかと思ったが、そういうことでもないようだ。

PL学園の野球部の部員募集を停止することを学校が発表しているので、この学校には野球科かスポーツ科のようなコースがあるのかと思ったら、体育コースというのが存在していた。過去形にしているのは、現在のPL学園の募集に表記がないからだ。卒業生のブログによると、体育コースは、硬式野球部と剣道部とゴルフ部の男子のみが入るコースであったという。ということは、これらの部活動は、部活動こそが高校生である理由ということだ。なるほど、野球部が、高校生の時間外のスポーツ活動とする認識と異なる訳だ。不祥事による活動停止は高校側が決定して不思議はないが、募集の停止を学校側が決める理由はない。しかし、野球が高校生の本分であるというのなら仕方ない。今回の処理について、表面上は連綿と続く不祥事の処置という位置付けである。つまり、在校生の活動機会を停止しないことを考慮して今年の夏まで延長したという解釈が、世間向けとしては当たっているようだ。
OBを中心に、野球部の復活を期待する人がいる。野球部が活動休止になった理由が過去の事件であるのなら、別に外部が力を貸さなくても可能な話である。復活というのが、プロ野球選手の供給を目指す高校野球チームという組織であるのなら、これはかなり難しい課題になる。既に体育コースというのは無くなっているようだ。プロ野球選手供給高校を文部科学省が認めるのかに大いに疑問があるが、一度認めてしまえば指導はあっても既得権になるのが世の常である。コースを廃止し、野球部の活動をいったん休止してしまえば、既得権など欠片も残らないというものである。
PL学園の野球部が全盛期に何人いたのか記録が見つからなかった。PL学園の野球部に入るには、野球部の試験に合格して、というか、スカウトされて技能確認をされのようだ、全員寮に入るという決まりであった。施設の都合もあるのだろう、一学年の人数は16人前後というのが標準であったようだ。この16人のなかから、1人がプロ野球選手になり、5人が社会人や大学で野球で活躍するとするというのが平均的な数字であるようだ。5人はもしかしたら10人に近いかもしれない。プロ野球選手の現役生活は10年と言われ、社会人でも30歳前後で終える例がほとんどという。つまり、高校卒業しても、野球中心で生活が可能なのは10年強というところだ。PJ学園で野球漬けになって技能を磨いて、ごく少ない確率でプロ野球に進んでも活躍するのはまたその一部となる。プロスポーツとはそういうもので、それを是として成立している。高野連とか、朝日新聞や毎日新聞は、たった三年に偏った教育を受けることで、その生徒の将来が歪められる可能性について、正そうとは考えないのだろうか。高校野球が高等学校教育をカバーしないことを認める要因になっている。卒業資格を与えるなというのではない。高校での授業より、野球の練習がすべてに優先することを、部員が当然と思っていることに、黙ってうなずいてきれいごとで紙面を飾ることに不快感を覚えるのである。

大阪府大会で、布施北高校は、大阪学芸高校に0-10で5回コールド負けしている。布施北高校は大阪府立の高校で、偏差値で判断される入学難易度としてはもっともは入りやすいランクになる。一方の大阪学芸高校は、特別な進学コースはもっとも入り難い側に位置している。布施北高校の野球部員は30名に満たないだろう。この学校の野球部が廃部になっても話題にならないだろう。合同チームを作りなさいでお仕舞いである。PL学園は伝統があるからが理由のようだが、プロ野球予備校が一校なくなっただけの話である。
PL学園の状況を眺めると、学校法人の経営が継続できるのか不透明である。PL教団が期待したであろう布教への貢献は、野球部監督にOBでPL教の信者を求めたら、誰もいなかったことからして、全くと言って良いくらい貢献していない。つまり、球場のネーミングライツと同じ程度の貢献度しかないと言われても仕方ない。なんのことはない、倒産した千葉国際と同様の、古いビジネスモデルの失敗例に過ぎないのだろう。


情緒的過ぎる記事は、書いていて恥ずかしくならないのだろうか。

2016年6月16日 (木)

なでしこ、7月にスウェーデン戦 サッカー国際親善試合

日本サッカー協会は6月16日、女子日本代表「なでしこジャパン」が7月21日にスウェーデンのカルマルで行われる国際親善試合で、スウェーデン代表と対戦すると発表した。24日にも現地のクラブチームと練習試合を行う。
国際サッカー連盟(FIFA)ランキング7位の日本は同6位のスウェーデンに対し、過去の対戦成績で5勝3分け4敗。高倉麻子監督は「チームの形をつくり、方向性を出す上でとても良い経験となる。さまざまな選手を試し、積極的にチャレンジしていきたい」と協会を通じてコメントした。(共同:6月16日)


なでしこジャパンについて考える。


なでしこジャパンについては何度か扱ってきた。この競技に特別な思い入れがあるというより、そこそこ有名なマイナー競技という位置付けで関心を持っている。男子サッカーの代表は注目度が高く、国際試合を設定すれば多くの入場者が集まるし、テレビ放送も当たり前にに行われる。女子代表の国内で行われた国際試合を下に示す。過去のブログの再録である。

■ なでしこJAPANの日本での国際試合
   相手          年月日     気温  湿度         場所               観客数
  北朝鮮       2016年3月9日   15.1℃   54%  キンチョウスタジアム 大阪府       4,766人
  ベトナム      2016年3月7日   21.8℃  59%  キンチョウスタジアム 大阪府       3,418人
  中国        2016年3月4日   19.6℃   42%  キンチョウスタジアム 大阪府       6,959人
  韓国        2016年3月2日   10.2℃   45%  キンチョウスタジアム 大阪府       5,605人
  豪州        2016年2月29日   7.2℃   39%  キンチョウスタジアム 大阪府       4,988人
  ガーナ       2014年9月13日   19.3℃  81%  NDソフトスタジアム山形 山形県    12,288人
  ニュージーランド 2014年5月8日   20.6℃  41%  キンチョウスタジアム 大阪府       6,685人
  ナイジェリア    2013年9月26日  19.3℃  53%  フクダ電子アリーナ 千葉県       10,174人
  ナイジェリア    2013年9月22日   28.6℃ 73%  長崎県立総合運動公園陸上競技場    15,206人
  ニュージーランド 2013年6月20日   22.3℃  86%  ベストアメニティスタジアム 佐賀県    8,881人
  豪州         2012年7月11日   26.3℃ 73%  国立競技場 東京都             22,048人
  ブラジル      2012年4月5日   15.6℃  67%  ホームズスタジアム神戸 兵庫県    12,862人
  アメリカ       2012年4月1日    5.6℃  39%  ユアテックスタジアム仙台 宮城県    15,159人


1万人の観客を集めるのが大変な競技である。2016年の試合は五輪予選であるが、予選通過が当然と思われたか、通過しそうもないと考えたのか、そもそも競技に興味がないのか、いずれにせよ客は集まらなかった。しかし、それでも多いと言える。なぜなら、女子の国内リーグの入場者数の年間平均は2,000人に満たない。つまり、女子選手は5,000人は入ると大観衆に囲まれていると思うことだろう。男子とは一桁違う世界である。
この状況であるから興行として成立するとは言い難く、海外からの代表の招聘も難しい。年間に行われる親善試合は2~3試合に留まることになる。五輪予選などで負ければ経験不足を指摘するのが評論家の口ぐせになっているが、経験不足は経験を積むより他に対策はない。興行として成立しないのは明らかだから、欧米のチームを日本に呼ぶ費用は難しいところだろう。それらないっそのこと、欧州に行って二週間親善試合を企画すれば良い。経済的な負担からすれば遠征の方が安くすむだろうし、恵まれた状況で試合をするより、厚い経験をすることになるだろう。スウェーデン代表と対戦するのは良い機会であるが、もっと充実させることに知恵を使えばなお良い。


マイナー競技のなかで、女子サッカーは恵まれていると思う。マイナーでないと指摘されそうだが。

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