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2017年7月 5日 (水)

都議会議員選挙結果

地方議会の在り方について考える。


前回に続いて、東京都議会議員選挙の選挙区について考える。下に選挙区と定数、有権者数と投票者数、議員一人当たりの有権者数、投票数を示す。

■ 東京都議選の選挙区単位の1票の格差
    選挙区     定数    有権者数     投票者数   @有権者数   @投票者数
  -----------------------------------------------------------------------
  全体      127    11,081,157      5,681,864     87,253     44,739
  -----------------------------------------------------------------------
  千代田区     1      47,902         25,999     47,902     25,999
  中央区      1     122,516        62,164     122,516     62,164
  港区        2     194,384         86,201     97,192     43,101
  新宿区      4     261,824       129,177     65,456     32,294
  文京区      2     173,155        97,828      86,578     48,914
  台東区      2     157,714        81,156      78,857     40,578
  墨田区      3     219,314       113,453      73,105     37,818
  江東区      4     404,179       220,519      101,045     55,130
  品川区      4     318,560       165,640      79,640     41,410
  目黒区      3     229,319       115,491      76,440     38,497
  大田区      8     595,296       302,039      74,412     37,755
  世田谷区     8     742,205       380,975      92,776     47,622
  渋谷区      2     185,725       85,435      92,863     42,718
  中野区      3     273,400      138,677      91,133     46,226
  杉並区      6     472,067      242,729      78,678     40,455
  豊島区      3     226,297      113,417      75,432     37,806
  北区        3     282,128      161,262      94,043     53,754
  荒川区      2     165,955       87,849      82,978     43,925
  板橋区      5     457,587      236,136      91,517     47,227
  練馬区      6     595,935      309,808      99,323     51,635
  足立区      6     553,477      281,831      92,246     46,972
  葛飾区      4     371,895      185,801      92,974     46,450
  江戸川区     5     547,719      261,821      109,544     52,364
  -----------------------------------------------------------------------
  八王子市     5     463,897      243,506       92,779     48,701
  立川市      2     149,586      71,810       74,793     35,905
  武蔵野市     1     120,732      65,529      120,732     65,529
  三鷹市      2     152,825      79,587       76,413     39,794
  青梅市      1     114,103      57,992       114,103     57,992
  府中市      2     209,438     106,234      104,719     53,117
  昭島市      1      92,715      43,734       92,715     43,734
  町田市      4     351,989     191,078       87,997     47,770
  小金井市     1      98,627      47,795       98,627     47,795
  小平市      2     154,302      74,109       77,151     37,055
  日野市      2     150,943      74,863      75,472      37,432
  西東京市     2     164,790      81,049      82,395      40,525
  -----------------------------------------------------------------------
  西多摩      2     209,019      98,670      104,510     49,335
  南多摩      2     195,071     105,728       97,536     52,864
  北多摩第一   3     253,335     132,789       84,445     44,263
  北多摩第二   2     163,057      87,785       81,529     43,893
  北多摩第三   3     258,067     138,012       86,022     46,004
  北多摩第四   2     158,290      81,769      79,145     40,885
  -----------------------------------------------------------------------
  島部計      1      21,818      14,417       21,818     14,417


島嶼地域については、特例選挙区の扱いになっている。過去には千代田区も特例選挙区になっていたが、現在は通常の選挙区扱いになっている。議員一人当たりの有権者数は9万人弱で、投票者数で考えると4万5千人程度ということになる。1票の格差も地方議会にも存在する。上記の議員1人当りの有権者数を選挙区で比べてグラフ化したのが下である。数字の羅列を好むが、如何せん四十を超える行は長いので、グラフを使う合理性があると判断した。

Tmet
島嶼部の選挙区は、特例選挙区なので除いた。千代田区が最も少ない。逆に最も多いのが中央区である。共に1人区であるから、合区して2人区にしたとして計算すると、85,209人となり、全体平均の87,253人に近い数字に落ち着く。一票の格差是正には、結構な効果があり、現状の2.55が1.84 (新宿区と武蔵野市) まで改善する。武蔵野市と三鷹市を合区して3人区に改めれば、格差は1.74  (新宿区と青梅市) となる。千代田区、中央区、武蔵野市、青梅市と1人区が関係して問題が生じていることが分かる。
視点を変えよう。当選者が出るからには、落選者があり、それに投票した所謂死票が生じる。そこで、選挙区ごとの死票の割合をまとめたのが下である。例の如く、長い数字の羅列になっていることはご容赦願うよりない。

■ 選挙区ごとの当選者獲得票数と死票割合
   選挙区    定数    投票者数  当選者獲得票数  死票割合
   全体     127    5,681,864    4,027,849      29%
  -------------------------------------------------------
  千代田区     1      25,999      14,418      45%
  中央区      1      62,164      25,792      59%
  港区        2      86,201      50,613      41%
  新宿区      4     129,177     106,356       18%
  文京区      2     97,828      69,182       29%
  台東区      2     81,156      49,828       39%
  墨田区      3     113,453      78,623       31%
  江東区      4     220,519     146,025       34%
  品川区      4     165,640     110,212       33%
  目黒区      3     115,491      85,323       26%
  大田区      8     302,039     230,769       24%
  世田谷区     8     380,975     303,065       20%
  渋谷区      2     85,435      46,283       46%
  中野区      3     138,677      92,625       33%
  杉並区      6     242,729     189,218       22%
  豊島区      3     113,417      85,076      25%
  北区        3     161,262     121,251       25%
  荒川区      2      87,849      45,239       49%
  板橋区      5     236,136     173,712       26%
  練馬区      6     309,808     247,506       20%
  足立区      6     281,831     226,271       20%
  葛飾区      4     185,801     138,091       26%
  江戸川区     5     261,821     231,594      12%
  -------------------------------------------------------
  八王子市     5      243,506     187,286      23%
  立川市      2      71,810     41,858       42%
  武蔵野市     1      65,529     27,515       58%
  三鷹市      2      79,587     51,451       35%
  青梅市      1      57,992     31,603       46%
  府中市      2     106,234     66,078       38%
  昭島市      1      43,734     24,639      44%
  町田市      4      191,078     136,675     28%
  小金井市     1      47,795     16,039      66%
  小平市      2      74,109     47,379      36%
  日野市      2      74,863     46,842      37%
  西東京市     2      81,049     51,297      37%
  -------------------------------------------------------
  西多摩      2      98,670     61,297      38%
  南多摩      2     105,728     61,794      42%
  北多摩第一   3     132,789     95,765      28%
  北多摩第二   2      87,785     55,987      36%
  北多摩第三   3     138,012     102,763      26%
  北多摩第四   2      81,769      45,705      44%
  -------------------------------------------------------
  島部計      1      14,417       8,804      39%


小選挙区制の問題点として、死票が多くなるとする指摘がある。都議選の死票 (当選に寄与しなかった票数を投票数で割って算出) 割合の上位と下位の選挙区を下に抜き出した。これも島嶼部の選挙区は除いた。

■ 選挙区ごとの死票割合の高い選挙区と低い選挙区と定数、立候補者数
   選挙区    定数/候補者    死票割合
  小金井市      1 / 5      66.4%
  中央区        1 / 5      58.5%
  武蔵野市      1 / 3      58.0%
  荒川区        2 / 7      48.5%
  渋谷区        2 / 5      45.8%
  青梅市        1 / 3      45.5%
  千代田区      1 / 4      44.5%
  ----------------------------------

  八王子市      5 / 9      23.1%
  杉並区        6 / 12      22.0%
  世田谷区      8 / 18      20.5%
  練馬区        6 / 10      20.1%
  足立区        6 / 9      19.7%
  新宿区        4 / 7      17.7%
  江戸川区      5 / 6      11.5%


1人区で5人の立候補者があれば、票も割れるというものである。小金井市の例をとれば、投票率は48.46%で、この内の66.4%は当選した候補以外に投票している。つまり全体の16%強の投票で当選したということになる。立候補するのも自由だし、投票しないのも自由である。最低得票数を設定するのは、自由選挙に反する行為になりかねないとも思うのだが、この程度で代表かという気分にはなる。それでも、小金井市や中央区や武蔵野市の有権者の判断だから、とやかく言うのは間違っていると受け入れるとしよう。
問題点はそこではない。中央区は小選挙区制で1人を選ぶ方式で、新宿区は4人を選ぶ方式であることで、選挙費用や選挙戦術に大きな違いがあり、選ばれる者も違っているということになる。つまり、被選挙権について、地域による機会均等の原則が崩れていると指摘して良かろう。中央区で当選するのと、新宿区で当選するのと、どちらが難しいという議論ではない。異なった方式で代表を選ぶことに、何も感じないというのではいけないだろうという話だ。やはり、選挙制度としては、3人から5人の選挙区にするという、中選挙区制度に整える努力が必要だろう。完全小選挙区にする方式も考えられなくはないが、世田谷を8分割するのも大変だろう。もしやるなら、議員定数を半分にする程度のことは必要になる。議員は、自分達の椅子を守ることには党派を超えて協力する種族であるから、この方式が採用されることはない。だから、中選挙区である。世田谷を二分割くらいは受け入れられるだろう。残りは合区である。真の代表と呼ぶのなら、これくらいは考えなければならない。


特例選挙区ばかり増やしては、硬直化が侵攻するだけだ。

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