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2017年1月18日 (水)

前局長の早大再就職、天下りあっせんか 文科省幹部聴取

文部科学省前高等教育局長の大学への再就職が、出身府省の職員による「天下り」のあっせんを禁じた国家公務員法に違反する疑いがあるとして、内閣府の再就職等監視委員会が同省幹部から事情を聴いていることがわかった。監視委は文科省に対し、あっせんに関与したとみられる同省幹部らの処分を勧告することも検討している。
関係者によると、文科省の前局長は2015年8月に退職し、その後、早稲田大教授に就いた。監視委がこの経緯を調べたところ、前局長の再就職に同省の人事課が関わっていた疑いがあり、事務次官経験者を含む複数の幹部らから事情を聴いているという。国家公務員法は公務員の再就職について、出身府省の職員によるあっせんや、利害関係のある企業への求職などを禁じている。監視委は調査で違法行為がわかれば各府省に是正を勧告するが、今回、文科省に勧告がなされれば初めてとなる。(朝日新聞:1月18日)


天下りについて考える。


高級官僚に訊けば、天下りも含めての公務員だと主張するかもしれない。難しい試験に合格していながら、安い給料で我慢しているのは、トータルの給料が高くなる仕組みが予定されているからという論理である。この論理は、四半世紀前には絶滅したものだと思っているが、四半世紀前以前に職員になった者が残っているから、消え去ったとは言い切れないのだろう。四半世紀前が厳密に定義されている訳でもないのだが、バブルの崩壊以降、実力主義を求めて優秀な学生が外資に流れて行った。高級官僚に優秀な人材が減ったと言われる所以である。それでも、古式ゆかしい論理を保持している様は、国家公務員試験の合格者で人気投票で上位に入らない文科省の面目躍如ということになろうか。

高級官僚の理解で致命的に間違っているのは、国民の考えているのが、天下りのあっせんではなく、天下りそのものであるということだ。制限された手段に逸脱したことではなく、結果を問題にしている。官僚が難しい試験に合格したのは事実であるが、その四半世紀前の結果が、今日において民間の業務で役に立つとは信じ難い。確実に役に立つのは、元の役所との交渉事に関わる仕事で、それをもって世間では癒着と呼んでいる。
癒着はないと説明するだろう。そもそも、その手の想定問答集は事前準備するのが日本の役人である。当該人物は、早稲田大学大学総合研究センター教授である吉田大輔と推定される。文科省出身の教授が少ないから、文科省を離れた時期と重ね合わせると間違いようはない。
早稲田大学の決算書類を確認する。2015年度で、教育活動収入の総額は決算段階で976億円、その内700億円が授業料等学生納入金と受験料などというところである。一方で補助金は112億円ということである。10%で魂を売ったということだ。10%でというのには抵抗もあろうが、100億円で売ったというなら立派なものである。
総合研究センターというのが何だか分からないから、ホームページを確認した。センター長挨拶にユニークな文章が掲げられていたので以下に引用する。

本学は、Waseda Vision150において、常に自律的に変革し、進化する大学となるために、大学の構成員が変わっても改革の持続が可能となる仕組みを構築し、その教育システムや大学経営がアジアの大学のモデルとなることを目指しています。その実現のためには、大学の理念(存在意義、役割、高等教育のあり方)を常に考究するとともに、大学のあるべき将来の姿をデザインし、実践できる体制を全学的な視点で整備する必要があります。このような認識のもと、2014年2月に大学総合研究センターを設置しました。

本センターは、本学の教育、研究、経営の質的向上に資する自律的・持続的な大学改革を推進するために、大学の理念に基づき、高等教育に関する研究および授業方法の企画・開発・普及促進とその実践を支援することを目的としています。さらに、本センターは、教育、研究、経営に係る諸活動による成果を広く世界へ発信することを通し、国内外に対して教育システム、大学経営のモデルを示していくことでアジアのリーディングユニバーシティとしての確固たる地位を築くことに資する活動を展開していきます。

政府と癒着して金を巻き上げる方法として、役人を引き受けるというのが効果的であるというのは、アジアの大学経営において典型例になるのか知らないが、穿った読み方としてしまうような内容に溢れている。困ったものである。

大学教育は、国の支配から離れる部分が重要になる部分があるだろうから、私立大学の重要性はあると考える。少なくとも、宗教関係の研究は国立大学では難しかろう。政治体制に関わるものも、同じことが言える。国の都合など気にしないで考えるのが研究というものである。最近、役に立つ研究とか寝ぼけた話をするが、役に立つことが分かっているなら大学で研究する必要もない。予算獲得の為に必要な書類作成作法であるのだろうが、それを求める者も、求めに従って書く者も、随分と卑しい存在である。もう少し志の高さを誇ったらどうだ。


私立大学は文科省の植民地支配に苦しめられていた、と歴史の教科書に書かれることになる。

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