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2017年1月11日 (水)

16年新車販売、「プリウス」4年ぶり首位

自動車販売会社の業界団体が1月11日発表した2016年の車名別の国内新車販売台数で、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」が4年ぶりに首位となった。15年に首位だった小型HV「アクア」は3位に後退。年間の販売台数が20万台を超えたのは上位10車種の中でプリウスのみとなった。
プリウスの16年の販売台数は15年比95%増の24万8258台となった。プリウスは15年12月に09年以来となる全面改良を実施した。歩行者を検知する自動ブレーキや、車間制御などの安全装備などのオプションが消費者に支持された。ホンダの軽自動車「N-BOX」は15年に引き続き2位を維持した。16年の軽の新車販売台数は15年比9%減。軽の販売上位10車種の中で15年実績を上回ったのはN-BOXとスズキ「スペーシア」のみと、厳しい状況が続いている。12月単月の販売台数はN-BOXが1万4967台と3カ月ぶりの首位となった。11月に1位だった日産自動車のノートは1万2403台で3位。2位のプリウスに373台とわずかに届かなかった。(日本経済新聞:1月11日)


国内の自動車販売について考える。


国内のモデル名別自動車販売について、年間販売台数上位の推移を確認した。結果を下に示す。

■ 販売台数上位モデル推移
 モデル    会社     2016      2015      2014      2013      2012
プリウス    トヨタ     248,258    127,403    183,614    253,711    317,675
アクア     トヨタ    168,208     215,525    233,209    262,367    266,567
シエンタ    トヨタ     125,832     63,904     17,744     22,371     29,926
フィット     ホンダ    105,662    119,846     202,838    181,414    209,276
ノート      日産     102,402     97,995    106,765    147,634     85,330
ヴォクシー   トヨタ     91,868     92,546    109,174     41,918     50,539
カローラ    トヨタ     84,770    109,027     114,331    101,664     80,459
ヴェゼル    ホンダ    73,889     71,021     96,029     2,207        0
セレナ     日産     73,502     61,796     76,909     96,407     96,020
ヴィッツ    トヨタ     71,909     77,612     89,496     85,903    105,611
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N-BOX     ホンダ    186,367    184,920    179,930    234,994    211,155
タント     ダイハツ   155,998    157,756    234,456    144,629     170,609
デイズ     日産     105,731    150,696    169,244     78,855        0
ム-ヴ    ダイハツ   102,411    120,835    138,048    205,333    146,016
アルト     スズキ     99,716    109,355    110,568    111,361    112,002
N-WGN    ホンダ     86,709     96,038    146,717     11,510        0
ハスラ-   スズキ     85,762     95,557    104,233        0        0
スペ-シア スズキ     81,277     79,375    121,086    107,193        0
ワゴンR   スズキ     81,134    108,107    175,369     186,090    195,701


線の上側が登録車、下が軽自動車である。10万台を超えるモデルは登録車で5車種、軽自動車で4モデルである。軽自動車は2014年には多くの10万台超モデルがあったが、2015年の軽自動車税改正による影響が出ている。日産のデイズは、三菱自動車の燃費不正の影響が出ている為で、売りたくても売れない時期があった。開発に起きな資金を掛けて、年間10万台を数年継続して生産する。認可に手間も掛るし、安全性に関わる問題が生じれば、大規模なリコールを行うこともある。ということは、慎重に時間を掛ければ、利益が拡大すると素人は考えるが、時間だけで品質が改善するものでもない。売るにはタイミングも必要だと言われれば、時間に制限が加わるのは必然ではある。
登録車の販売台数上位には、ハイブリッド車が多く含まれている。プリウス、アクアはハイブリッド専用車で、他もハイブリッドモデルが含まれている。この国ではハイブリッド車でなければ認められない状況になっている。燃費の良いモデルが売れるのは、社会にとって有益なことだと理解するものの、重く複雑なシステムが利用者にとって日常的な使用での大幅な利益を生み出すのか疑問を持つ。ハイブリッド車の燃費改善の一つは、回生ブレーキによるエネルギーの回収ということになるから、加減速の頻度の高い交通状況で効果を発する。渋滞しない道路環境では、重い分が悪い影響を及ぼすことになる。ネットの燃費比較を見ると、ハイブリッド車の燃費がカタログ程の良さになっていないことも頷ける。(それでも、燃費は良いのではあるが) 確実に言えるのは、ハイブリッド機能に支払った金額を、燃費の良さで回収するのは難しいということである。燃費が良く、環境性能に優れた自動車を所有する喜びが重要なテーマということになろう。
国内の燃費基準はJC08モードになっているが、2018年にWLTPモードに切り替わることが決まっている。カタログ値が実際に近付くことが期待されるのだが、実際の効果としてはJC08モードに特化した燃費モデルの排除ということになるのだろう。販売の為とは言え、実際の路上での使用に効果が乏しい仕事をしている技術者には、批難することより、お見舞いの言葉しかない。それが売ることであり、社員か取引先を守ることになるのだが、視線の先に存在するのは身内である。内側向きの仕事ばかりしていては、なかなか幸せになるのは難しい。
トヨタ・プリウスが前年より販売台数が伸びたのは、新型に替わった効果である。日産・ノートの伸びも、シールズハイブリッドが追加された11月以降の効果が大きいだろう。トヨタ・アクアの販売台数は、2017年にモデルチェンジが予定されているということか。
軽自動車は10万台近くに多くのモデルがあるので、会社毎に乗用軽自動車の販売台数推移を確認することにする。結果を下に示す。

■ 乗用軽自動車の販売台数推移
        2016     2015     2014     2013     2012     2011     2010
スズキ   379,279   427,496  555,706   479,479   442,059   331,560   418,783
マツダ    29,581    34,570   46,376    46,425    41,671    32,043     38,431

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ダイハツ  439,888   466,517  545,871   516,725   548,291   392,718   469,049
スバル    19,359    23,567   27,074   38,030    32,995    31,074    43,322
トヨタ     21,061    18,554   23,756   29,708    32,284     5,866       0
------------------------------------------------------------------------------
ホンダ   303,353   317,166   369,772   373,128   288,648    89,892   115,846
------------------------------------------------------------------------------

日産    114,955   175,623   210,847   153,591   123,746   112,100   124,153
三菱     37,436    47,815   59,587    52,987    47,963    51,969    66,623


30万台以上売る、ダイハツ、スズキ、ホンダと、10万台の日産と言う図式で、OEM供給を受けるマツダ、スバル、トヨタは2-3万台で三菱もこれくらいである。製造の側から見れば、OEMを含めると40万台あるダイハツ、スズキと比べると、日産・三菱の20万台という規模は辛い。せめてホンダの30万台にしたいところだが、燃費不正のイメージダウンというのは、心情的な燃費志向のユーザを獲得するには大きな障壁になってくる。スズキ・アルトの様な軽量モデルがあれば良いが、デイズは背が高いとはいえ800kg以上あり、アルトの600kg代にするのは、背を詰めるだけでは届かない。軽自動車に重いハイブリッド機能は馴染まないなら、簡素化した機能追加に留めるのが普通だが、アイドリングストップのみに留まっている状況では苦しいところである。これ以上減るようでは、水島製作所の運営に直接的に問題が生じる。日産はなぜ三菱を買おうと思ったのだろうか。

軽自動車の販売台数をまとめていたら、ホンダ・S660の販売台数が少ないことに気付いた。12月が339、11月が531である。2015年3月の販売開始以降、供給能力が足りないと増産体制を敷くなどが発表されていた。モデルチェンジを頻繁に行うモデルでもない。製造を担当しているのは八千代工業で、生産能力は当初800台/月であったものを、初期の受注対応の為に960台/月にしている。計算上2016年4月頃には注残の処理は済んだと思われる。900台程度の販売を継続していたが、急ブレーキが掛っている。八千代工業では、他にアクティやバモスの生産をしているから、S660が減っても調整可能であるのだろう。それでも、手間の掛るモデルを増やして、体制が整ったら要らなくなるようでは泣けてくる。短期的な問題であれば、杞憂に過ぎないのであるが。


国内向けというモデルは滅びゆく存在のようだ。

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