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2016年12月 1日 (木)

カジノ法案30日審議入り 衆院委、今国会中成立は不透明

カジノを中心とした統合型リゾート(IR)を推進する法案(カジノ法案)が11月30日、衆院内閣委員会で審議入りする。29日の理事懇談会で、秋元司委員長(自民)が職権で決めた。会期末の12月14日まで審議日程に余裕はなく、自民党や日本維新の会がめざす今国会中の成立は不透明だ。
審議入りに反対する民進党は理事懇を欠席した。蓮舫代表は29日の党代議士会で「議員立法の審議入りは全党一致で決めるものだ。国会をバカにしている」と批判。30日の委員会審議も、欠席を視野に対応を検討する。自民党は当初、9日にも法案を審議入りさせる方針だったが、環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る与野党対立の影響などで先延ばしになっていた。民進党が審議入りに慎重姿勢を崩さないため「会期内成立にはこれ以上待てない」(幹部)と判断した。成立のハードルは高い。審議日程に余裕がないうえ、民進党が参院内閣委の委員長ポストを握っているからだ。公明党も審議入りは容認したが、ギャンブル依存症増加への懸念から成立への慎重論は根強い。(日本経済新聞:12月1日)


カジノ法案について考える。


過去に廃案になった法案を、審議もしないで通そうとする心情が理解出来ない。法律を作るという行為はもう少し高尚なものであったと信じたい。過去の話を知るというほど、熱心に調べたりはしないから、過去もその程度であったのかもしれないが、カジノ経営で一儲けという欲の皮の突っ張らかった感じは全面に出ていて、その意味では正直な人達が仕事をしているなあと感心する。
反対意見にあるギャンブル依存症への懸念はもっともな話である。具体的な対策は困難であろう。依存症というのは、理屈で分かっていても、そうは出来ないという病気である。アルコールでも薬物でもギャンブルでも同様だ。症状が出てから治療するには、肉体的にも経済的にも負担が大きいから、予防するのが効果的だと考えるのには合理性がある。一方で、人間は合理性だけで生きている訳ではないとも言える。
国内の公営ギャンブル、パチンコの売上高の推移を確認する。下に結果を示す。

■ 国内の公営ギャンブル・遊戯市場規模推移 (単位:億円)
   年度   中央競馬会  地方競馬   競輪    競艇   オートレース パチンコ
  2006年   28,233     3,691    8,611    9,704   1,099     336,420
  2007年   27,591     3,760    8,401    10,075   1,092     301,770
  2008年   27,502     3,804    7,913    9,772   1,049     288,190
  2009年   25,901     3,757    7,276    9,257    973     282,420
  2010年   24,276     3,634    6,350    8,435    861     259,830
  2011年   22,936     3,332    6,229    9,198    844     254,890
  2012年   23,943     3,314    6,091    9,176    756     256,720
  2013年   24,049     3,553    6,063    9,476    688     250,050
  2014年   24,936     3,879    6,159    9,953    668     245,040
  2015年   25,834     4,310    6,308    10,423    678     232,290


競艇 (ボートレースに呼称を変更している) が近年売り上げを伸ばしている。競輪の状況が悪いのは続いていて、オートレースについては、小さい売上が更に減っている。中央競馬会 (JRAという名になっているが、日本赤軍ではない) の規模は公営ギャンブルでは抜きん出て大きく、前回の55%前後を占めている。すべての公営ギャンブルの合計が5兆円に満たない状況である。一方で、パチンコの市場規模は20兆円を軽く超す。

パチンコはギャンブルではないということになっている。しかし、パチンコに関係したギャンブル依存症や育児放棄は社会問題になっている。取り締まる機関である警察庁は如何に考えるかというと、「パチンコで換金が行われているなど、まったく存じあげないことでございまして」、自民党の「時代に適した風営法を求める議員連盟」の質問に、警察庁担当官が答えている。 (朝日新聞:2014年8月25日付) こんな回答をしなければならない状況も気の毒だ。当然の報いとして、パチンコ業界と警察との癒着関係が疑われることになる。
パチンコがギャンブルでない理屈を構成しているのが、三店方式によっている。パチンコ店が交換を予定している景品を出し、古物商資格を有した景品交換所で、利用者が二つの店舗を移動して現金化する。景品交換所には、景品が溜まることになるが、これを捌くのが景品問屋で、景品問屋が買い取りをして、パチンコ店に景品を卸す。三つの店舗が独立して仕事をしている建前によって、利用者は遊戯の結果として景品を受けとり、街の古物商で任意に現金化をしたという理屈を構成する。理屈はどうあれ、賭博罪と判断して良かろう。ただ、警察が取り締まりをしないだけである。

街のどこにでもパチンコ店というギャンブル場がある国であるが、比較的治安が良い国である。カジノを作ったら、国内の公営ギャンブルやパチンコへの影響が出るだろう。海外のカジノ経営の状況を考えれば、この国でのカジノが高い経済効果をもたらすという意見には賛成し難い。大きな国際会議施設を維持するのに、コンサートホールやカジノと抱き合わせが必要だという理屈も分かるが、カジノが柱にならなければどうにもならない。それなら、パチンコ店に外形標準課税して、それを原資に国際会議場を維持すれば済む話である。それとも、カジノが解禁されたら、景品交換所に厳格な法律遵守を求めて、1万円以上の換金に身分証明書コピーを取ることを求めることをするのだろうか。あるいは、パチンコ店に景品交換用の部材を、警察指定のものに変更して、警察庁が手数料を取るようにするという手のある。胴元と警察がつるむというのは、古くから伝わる悪の図式である。


年間競馬は7000頭生まれ、競馬馬で活躍した1%以外は殺処分される。享楽とはそういうものだ。

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