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2016年11月10日 (木)

心臓移植で虚偽の募金活動 代表女性が謝罪

「6歳の男児が難病の拡張型心筋症の移植手術を海外で受けるため1億5千万円の募金が必要」として11月8日に東京都内で記者会見した女性(36)が9日、虚偽だったことを明らかにした。「りたくんを救う会」代表としてインターネット上で募金先の銀行口座名を掲載したが、「家が経済的に苦しかった。たくさんの人を巻き込み、迷惑をかけた」と謝罪した。
女性は「男児の伯母」と説明しており、「8日時点で入金は確認されていない」としている。女性は8日に厚生労働省内で記者会見したが、日になって「虚偽ではないか」と指摘があり、発覚した。女性は「男児に病気の事実はない」と説明、男児の両親なども同会の存在を知らなかったという。(日本経済新聞:11月10日)


募金詐欺について考える。


熊本地震の募金だと称して、怪しげな (本当なのかもしれないが) 大きな駅の前で募金の呼び掛けをしているのはあった。東日本大震災でも、阪神淡路大震災でもあった。他の地震や災害でもあったと思う。駅前で活動している団体として、宗教の勧誘と並んで多い。宗教活動は不快に思うことが多いが、布教活動は重要な宗教活動に位置付けられていることを考慮すれば、一方的に否定する訳にもいかないということになる。神仏は頼まず、されど尊ぶということである。
怪しげな募金活動で、海外の貧しい子供を対象にして、期限や目標金額を設定しないのを見たことがある。小さな金額なら、募金を呼びかける時間の半分を、そこで募集の提示のあるマクドナルドのアルバイトで自ら募金した方が効率が良いと感じたものである。広報も重要な仕事なので、自分で活動して閉じてしまえば、問題があることが伝わらないと考えるのなら、それは支持しなければならないだろう。資金集めと同時に、理解を広めるという目標があれば、お金だけの問題ではないという結論になる。
たびたび怪しいと書いた理由は、救いたいと考えた対象が、幼い子供などの弱い立場の人にフォーカスする一方で、その対象が実のところ不明であるということである。また、集めた資金の使い道も、具体的であるようで、そうでもないということも特徴である。金額目標がないのは、行動目標を設定しないか出来ないかによるのだろうが、そんな状態ではその先に具体的な行動を起こすのに不都合が生じそうである。
記事の事案は、対象も行動目標も具体的である。よって、私が感じた怪しげな募金活動とは大きく異なる。特徴的と言っても良い。しかし、具体的であるから事実確認も可能である。それで墓穴を掘ったということである。ということは、1億5000万円の金額も、手術費用として妥当な金額として設定しただけで、考えは及んでいないところだろう。銀行振り込みで多額の集金をするというのは、税務上のチェックを受け易く、事実と異なる内容であれば、脱税や詐欺かは別にして刑事罰に問われる。容疑者にとっては、大きな金額に達する前に明らかになって、結果として大きな刑事罰に処せられずに済んだことは幸いだったかもしれない。

熊本地震の際に、日赤の募金が行き渡るのに時間を要することを問題視し、速やかにかつ明確にすることを掲げて、募金を呼びかけるタレントがいた。実際に自らが熊本に届けるということで、現金を渡す活動を行っていた。しかし、速やかとは言い難い活動であったし、集めた資金が配られていないのではないかという疑いも持たれている。募金の期限を切っていないから詐欺ではないと解釈するつもりだろうが、掲げた看板とかけ離れた活動になっている。タレント活動の口座を振込先にしていては、課税対象になるだろうと心配する。大きなお世話だろうが。
日赤の活動を問題なしとはしないが、その他の団体の活動に問題なしとはしない。募金詐欺が問題なのは、人の善意につけこむことである。儲け話に乗っかって被害にあったこととは、出発点に大きな開きがある。せめて、災害の募金活動に関して、活動する自治体に届け出をするくらいの義務を課したらどうだろうか。団体名に、活動目標と責任者、活動期間を明示すれば良い。金融機関を利用するなら、その口座番号を届けておくと良いだろう。期間は1年を超えないことにして、自治体は番号を発行すれば良い。街での活動なら募金箱に番号を表示し、インターネットでの募金も同様である。これ以外の活動は違法であるとしておけば、一定の抑止力になるだろう。別に罰則を設ける必要はない。そんな網などザルに等しいと思う輩もいようが、善意を悪用するのに少しの抑止力になれば良い。複雑にすれば税負担が生じることに繋がるから、簡素な方が良いだろう。


票にならない仕事はしないのが、選挙命の政治家の心情であるのだろう。

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