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2016年11月30日 (水)

トランプ氏「星条旗燃やせば刑務所行き」 投稿が波紋

トランプ次期米大統領は11月29日、ツイッターに「星条旗を燃やしてはならない。燃やせば市民権剥奪か刑務所行きといった重大な結果をもたらすべきだ」と投稿した。星条旗を燃やす行為は米憲法の「表現の自由」に含まれると判断した最高裁判決と対立するもので、波紋を広げている。
アーネスト大統領報道官は同日の記者会見で「国民の多くが国旗を燃やすのは不快だと感じるが、私たちには権利を守る責任がある」と批判した。共和党のマコネル上院院内総務も「米国には不快な言論を尊重する長い伝統がある」と指摘。トランプ支持派のギングリッチ元下院議長は「誰からもチェックを受けず(ツイッターで)つぶやくべきではない」と話した。(11月30日:日本経済新聞)


国旗を燃やす行為について考える。


日本においては、外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊・除去・汚損することは、外国国章損壊罪として、2年以下の懲役または20万円以下の罰金の法定刑と定められている。ただし、公訴できる条件として、外国政府の請求が必要となっている。外国政府の要件が、日本政府が国と認めていることだとすれば、台湾やパレスチナ、西サハラは公訴できないことになるが、これらの国の国旗を燃やしそうにない。もっとも現実的な未承認国は北朝鮮となる。この国の国旗を燃やすことが国内で発生するのはありそうである。北朝鮮政府が抗議して、公訴したとしたら、検察も裁判所も扱いに困ることだろう。もっとも困るのは政府ということになるから、燃やす行為があったら別の法律により取り締まることを警察に求めることだろう。
日本に外国人が来て、日本の国旗を燃やした場合はどうかというと、これを直接に取り締まる法律はないようだ。他人の所有物の国旗を燃やすのは別の法律で罰せるが、自分が所有する国旗を燃やすのは自由ということになる。実際には、屋外で物を燃やす行為は、限定的にしか認められないご時世であるから、取り締まり対象にはなるのだろうが。日本人が日本の国旗を燃やすのは、おたきあげの類に限定されるだろうが、思想と言うのは様々あるから、そういう考えの人もあるかもしれない。日本で国旗を燃やす外国人を不良外国人として扱うことには国民の理解はあっても、国籍による差別を法律に盛り込む訳にもいかない。等しく、この国で侮辱を加える目的で国旗を燃やす行為を犯罪として定義するよりない。表現の自由の制限だと反対する意見が出るだろう。そんな思想の人もいることを許容し、自分とは違うと認識することで充分だと考えるから、罰則を設ける必要もない。燃やせば火災の危険性を根拠に取り締まれるだろうが、破るだけならそうもいくまい。

さて、米国の話である。最高裁での結論が出ている話であるから、取り締まりを実現するのは難しい。相変わらずのお気軽な、後先を考えない発言である。知性的な人は、不快な言論を尊重する長い伝統、と正しく発言する。自由を尊重する保守系の政治家の模範解答になる。この人物が結構な資産家であることとは無関係に、多く米国人は支持するだろうし、日本人の思い描く米国人はこうでなければ困る。トランプが次期大統領になったことは、米国のちょっとした思い違いによるとも言えるだろうが、米国自体がちょっと間違った国になって、世界の多くの人の思い描くような国では既にないということの証左であるともいえる。ヒラリー・クリントンがなってもその部分は動きようがないから、大きな政府と小さな政府の比較による選択ではなく、米国のあり方が問われている中で、既存政党は回答を提示できていないということが、トランプという異分子が表に出現してしまったということなのだろう。正しそうに思えることを思い付きで発言するのが、この人物の特徴である。忘れることにも長けているから、きっと先になれば済んだことにしてしまうのだろう。


悪意の者を取り締まる法律を作れば、善意の活動を制限することになる。

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