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2016年11月18日 (金)

マンゴー栽培、IT活用 沖縄セルラー、琉球大と共同研究

沖縄セルラー電話は琉球大学(沖縄県西原町)と沖縄特産のマンゴーの収穫量を増やすための共同研究を始めた。植物工場の運営で培ったIT(情報技術)を生かし、発光ダイオード(LED)を使って日照不足を補う仕組み作りやアプリ開発を目指す。同社は植物工場や沖縄の特産品のネット通販にも力を入れており、通信事業以外の収益の柱を育てる。
同社は2013年から植物工場を運営し、栽培したレタスなどを販売する。10月から沖縄科学技術振興センターの協力を得て、琉球大工学部と宮古島産マンゴーの栽培で共同研究を始めた。まず来夏の収穫に向けてデータを収集する。贈答用としても人気が高いマンゴーは収穫量が増加傾向にあるものの、天候に左右されやすいため収穫量が安定しない問題がある。16年は長雨や日照不足、寒波の影響を受けて不作となり、県内農家に打撃を与えた。植物工場のノウハウを生かし、日照不足を補うためLEDを使う。光を反射させるシートを使い、マンゴーの色づけをよくする。琉球大は光合成に必要な二酸化炭素(CO2)を葉に局所的に添加する技術を利用。栽培期間中の適正な温度管理や、収穫したマンゴーの品質管理、生産農家の栽培技術をデータ化する技術も研究する。(日本経済新聞:11月18日)


野菜工場について考える。


野菜工場が上手くいかないことは何度も書いた。上手くいかない理由は、まずいものが高い値段で売れないということである。難しくない話である。工場を設計する側の論理が、生産性の向上を柱にするからである。工場設計担当者が、美味しい野菜の提供を柱にしたら、思想は大きく変わるだろう。それが出来ないのは、工場関係の研究者が植物の生育について、素人の域をでないからと想像される。典型的にそれが表れているのが、天候に左右されない安定生産、LEDを使った日照不足の解消、CO2の供給による光合成の推進、と決まって書かれる。加えて、農薬使用量の低減が付けばフルセットになる。IT技術を使って生産性は上がるだろうが、設備投資を考慮すれば、単価の安い野菜に適用して算盤が合うケースは少ない。
記事のケースで価値がありそうに見えるのは、単価の高いマンゴーを扱っていること、色づけが良くなるように光をあてること位である。しかし、後者は果樹農家なら気を使うところで、その手間が省けて良いというのに留まれば、例の如く生産性向上に行き着いてしまう。マンゴーに注目したことに敬意を表してマンゴーの出荷量を、全国と沖縄、宮崎、鹿児島についてまとめたのが下である。5年毎にしようとしたが集まらなったので、許して貰うことにした。

■ マンゴーの出荷量推移 (単位:トン)
   年     全国    沖縄     宮崎    鹿児島
  1981      4       3     -        1
  1986      68      50      0       13
  1991     226     256      26      -
  1996     942    1,004     114      -
  2001    1,558    1,282     288      124
  2004    2,017    1,275     550      232
  2012    2,757    1,227    1,140      375
  2013    3,173    1,597    1,126      446


味が良いと人気があり、高価格品であることから、全国の適地での栽培が増えている。この中でも、近年マンゴーの生産量が増えているのは宮崎である。マンゴー栽培では、花芽分化を促進する為に、20度以下の低温 (5~15度) にさらすのと、土壌の乾燥を行う。宮崎ではこの気温になるが、沖縄の場合には11月の最低気温は20度近くあり、1月で15度を切るくらいで少々高い。宮崎だと11月で最低気温が10度を切り、1月には3度を下回る。ビニールハウスを用いた施設栽培で、温度を上げるのは容易であるが、下げるとなると難しい。

琉球大学との共同研究の相手は、工学部の玉城史朗教授であった。情報通信系の分野を専門にしていて、近年は太陽光発電に関係したエネルギー分野も対象になっているようだ。野菜工場にはこの手の研究者が現れることが多い。そして、失敗している。
工学部の研究者は、マンゴーが不作であった理由が日照不足であると知り、LEDを使えば良く、CO2の供給で育成が加速すると考える。加えて、台風シーズン前に収穫が完了すれば、無駄なく出荷可能である。ここには、11月頃に低温にしなければ、果実の数量が減ることを意識した形跡がない。光と水を適切に制御できれば、それで高品質になると信じているようだ。その言葉をマンゴー農家に投げかければ良かろう。その作業で学ぶこともある。それにしても、この研究なら、沖縄より宮崎に向くものであろう。琉球大学が宮崎でマンゴー栽培の実験をする筈もないが。


美味い物を栽培しないで、どうして高価格で取引されると考えるのだ。

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