« 都内の大停電「情報開示しない方がよいのでは」 山東氏 | トップページ | 箱根駅伝の予選、中大が88回連続出場逃す »

2016年10月14日 (金)

アデランスがMBO 上場廃止へ

アデランスは10月14日、MBO(営陣が参加する買収)を実施すると発表した。成立すると同社株は上場廃止となる見込み。ウィッグ業界は新規参入や価格の低下により競争が激化。MBOにより非上場化し、事業基盤の強化を急ぐ。
M&A(合併・買収)助言を手掛けるインテグラルの完全子会社アドヒアレンス(東京・千代田)が、普通株1株につき14日終値を29%上回る620円で買い付ける。(日経QUICKニュース:10月14日)


非上場化について考える。


毛髪業市場規模は1,330億円で、利用者は80万人と言われる。秘密にしたい事情のある商品であること、個人に調整が必要になること、高価格であること、これらを組み合わせると百貨店や路面店などでの対面販売が最適であるという判断に至る。これが従来型のビジネスモデルであった。ところが、近年の女性向け商品は、個人の調整を最小限にすれば、ネット販売が最適で、その結果として低価格が実現されることになった。この事情なら、異業種からの参入も増える。これが業績を低迷させる要因になった。
以前は、深夜の時間帯のテレビCMが定番であったが、近年は昼の時間帯に流す方が多いようだ。典型的なのが、女性向けの商品を、有名な女性タレントが紹介し、百貨店の催事場で販売するというCMである。顧客が男性から、女性に移っている様子が見える現象である。男性向けの商品がなくなった訳ではないのだろうが、非常に高価であることが分かり、整髪の料金も高いことと合わせて、カツラを買うのが大変だという事情が分かったことも大きいのだろう。女性に比べて短い髪の男性では、カツラの使用が分かり易いこともあり、髪が少ないことより、カツラを装着しているということがマイナスに働くという、社会の認識が変わってきたという要素もあるようだ。
女性用のカツラ、最近のテレビCMではウィッグと言うようだ、では、オーダーメイドする必要性が乏しい用途なら、安い商品が出回っているという。すると、百貨店の催事場で大掛かりにイベントを企画しても、その近くで様子が似た安売り品が販売されているという悲劇的な事件が発生してしまう。テレビCMは高い広告料が生じるのに、その結果がこれでは笑い話にもならない。
このような環境にあると、株主は経営の合理化の実効を経営者に求めるものである。具体的には人員の削減だ。販売のノウハウが人に集中する事業で人員整理を行えば、優秀な人から出て行って、競合会社に移るか、自身で事業を起こしてしまう。これでは人員整理が会社の活力を大いに削ぐと、経営者は株主と対立することになる。今回のアデランスの判断は、事情を理解しない株主から、経営の自由を復活させるということになるのだが、そう思うのなら、最初から自己資金の範囲で事業を行えというだけの話である。アデランスは広告料金の安いインターネットで積極的な宣伝を行い、中長期的には成長の余地が大きい海外市場を目指すという。インターネットでは安い製品が溢れている。その中でどう差別化するのだろうか。また、海外市場でどんな価値をその市場に打ち立てようというのか。MBOというのは、経営者に従順な株主を求める作業に過ぎないのではないか。


資金調達の必要性があれば、株式を公開すると言い出す。

« 都内の大停電「情報開示しない方がよいのでは」 山東氏 | トップページ | 箱根駅伝の予選、中大が88回連続出場逃す »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 都内の大停電「情報開示しない方がよいのでは」 山東氏 | トップページ | 箱根駅伝の予選、中大が88回連続出場逃す »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ