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2016年9月26日 (月)

首相、経済対策「『未来への投資』がキーワード」 所信表明演説

第192回臨時国会が9月26日招集され、安倍晋三首相は同日午後の衆院本会議で所信表明演説に臨んだ。早期成立を目指す2016年度第2次補正予算案に関して「事業規模28兆円の経済対策を講じ、内需を力強く支える」と表明する。「経済対策のキーワードは『未来への投資』」と強調。働き方改革や子育て支援、農業改革などを進める姿勢を示す。あわせて「アベノミクスを一層加速し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げていく」と訴える。
消費税率引き上げの再延期の方針を説明する一方、2020年度に基礎的財政収支を黒字化する財政健全化目標は「堅持する」と明言する。一億総活躍社会の実現に向けては正規社員と非正規社員との賃金格差を解消する「同一労働同一賃金」を掲げ「待遇差を是正するために新たなガイドラインを年内をめどに策定する」と説明する。最低賃金を1000円に引き上げていく考えを表明するほか、長時間労働の是正への意欲を示す。今国会での承認を目指す環太平洋経済連携協定(TPP)に関しては、発効すれば「農政新時代」が到来すると訴える。農産物輸出額を1兆円に増やす目標を説明。農家の所得増加を後押しする姿勢も示す。
憲法改正については、改憲案を国民に提示するのは「国会議員の責任」と強調。「与野党の立場を超えて憲法審査会での議論を深めていこう」と訴える。天皇陛下が生前退位の意向を表明されたことに関しては、有識者会議でご公務のあり方などを「国民的な理解の下に議論を深めていく」と表明する。(日経QUICKニュース:9月26日)


所信表明について考える。


自民党が総立ちして拍手する様が話題になった。自然発生ならスタンディングオベーションということになるが、何やら怪しいことである。首相である安倍は、「今この瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りを持って、任務を全うする。その彼らに対し、今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と述べている。つまり、安倍が、敬意を表そうではありませんかと促したことで、その指示に従って自民党員が行動したという流れに見える。当選回数の浅い前に座る議員から動起きが出ているのは、若い議員が機敏に動くという注釈も成立しようが、選挙に弱い議員に呼びかけというか、圧力をにおわせて従わせたと推測させる。これを自然発生などと説明するのは、どんな口かよと言いたくなるが、この口よと返事をされても困る。
現在の選挙制度では、党の公認が得られないと当選はおぼつかない。国会議員であるから得られている収入や尊敬が、落選すればすべて失われる。すべてというのは、議員個人の不徳の致すところで、人として正しい行いをしていれば残るものも多くある、などと宗教家の様な説も支持されようが、経済的な損害が生じることは確実である。選挙に多額の支出が必要なことと、政党主体の選挙制度とを考慮すれば、議員は政党代表の支配下に置かれることが必然的に発生する。党の代表は党員が決めるとなっているが、国会議員の発言権が非常に強い。その議員が支配される論理があれば、政党の少数幹部による国家独裁が成立し得る。多様性を許容する政党なら大きな問題にはならないが、党首の顔色を窺い、忖度する技能が有能さの尺度になっていれば、一色に染まる流れは避け難い。

選挙制度の話にはいかないで、本来の話に戻す。アベノミクスを一層加速し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げるというセリフを、一体何時まで使い続けるのだろうか。これを使えば、現在デフレであり、これまでの政策がデフレ脱却に無効であったことを示すことになる。自己否定すれば政権を去ることになる事情を考えれば、正当化するのは当然ではあるのだが、少しは工夫したらどうかと感じる。中央銀行総裁は、少しは恥を知っているようだ、見苦しい言い訳と批評されようとも、何となく金融政策を変えている。黙って変更するのと、何もしないのとどちらが良いというのは難しいところだが、五十歩百歩というところか。案外この言葉が、中央銀行総裁のプライドを傷付けるのだろうが。失敗しておいて未来への投資もないものである。

現在の自民党の政策決定は、実務に関わる事柄では、野党、特に民進党が前国会で提案した政策を、若干の修正を加えて実行するという流れで行われる。これは反対を消し去れるのに最良の手段で、反対すれば言行不一致だと言い、結果が良ければ自民党の手柄に出来る。失敗した場合に野党の責任には出来ないものの、野党が協力的でなかったと言訳する程度には役に立つ。
しずかに一方、外交政策や憲法改正では静に気付かれないように進める。マスコミの問題視するような報道姿勢には圧力を加える。あからさまなものも、そうでないものもあるようだ。その行為が議論を否定する姿勢に見えて仕方ないが、正しいことを否定するのは国の利益を失する行為だと主張しているようだ。もうすぐ政府から非国民の言葉が使われるのだろう。

アベノミクスが失敗とは言えない事情は同情しよう。しかし、基本的人権を大きく制限する制度である天皇制について、天皇陛下個人からメッセージが発せられた。これに対して、黙殺しつつ、宮内庁の関係者を更迭する態度は不敬である。天皇の政治利用するのは良くないから、陛下のメッセージは無視するが、自分を支持する団体の都合で天皇制は継続するということである。天皇陛下の人権と両立するのは困難であるが、自分に都合が悪いので放置するというのは論理にすらならない。愚かである。


安倍家と天皇家でどちらが選ばれし者だと考えたりするのだろうか。

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