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2016年8月 5日 (金)

日産、車向け電池事業撤退 子会社売却へ

日産自動車は電気自動車(EV)など車載用向けの電池事業から撤退する。NECとの共同出資子会社を売却する方針を固め、国内電池メーカーのほか、複数の中国メーカーと交渉に入った。自前で生産するより、電池メーカーから調達したほうが車両価格の引き下げにつながると判断した。EVなど電動化車両の本格普及をにらみ車載用電池の需要は高まっており、電池業界の再編が加速しそうだ。
売却するのはオートモーティブエナジーサプライ(AESC、神奈川県座間市)で、日産がNECと共同で2007年に設立した。日産が51%、NECグループが49%を出資し、日産のEV「リーフ」やハイブリッド車(HV)向けのリチウムイオン電池を生産している。車載用リチウムイオン電池のシェアはパナソニックに次ぐ世界2位で、2016年3月期の売上高は366億円。日産は保有するAESCの株式に加え、米国と英国で独自に手掛ける電池の生産事業も売却する方針だ。国内電池メーカー以外にも、複数の中国メーカーが関心を示しているとみられる。日産は売却額や雇用面などの条件を詰め、年内にも売却先を決める。日産がEV開発に着手した当時は車載用電池のメーカーが限られ、同社が自前で電池を開発・生産する必要があった。2010年に発売した「リーフ」は16年6月末までにグローバルで累計約23万台を販売したが、今後の本格普及には電池のコスト低減が欠かせない。日産のみの需要では量産効果に限界があるため、専門性の高い外部のメーカーに生産を委ねるべきだと判断した。
独BMWやEV専業の米テスラモーターズなどは車載用電池を外部メーカーから調達している。日産は電池の生産から撤退し、車両の電動化や自動運転などの次世代技術の開発に専念する。電池にかかっていた開発費や人員を車本体に振り向けて競争力を高める考えだ。
各国で進む環境規制の厳格化に対応するため、自動車メーカーはEVやプラグインハイブリッド車(PHV)の品ぞろえを増やしている。日産との資本関係が無くなればAESCは他の自動車メーカーとも取引しやすくなり、生産効率や価格競争力が高まるとみている。(日本経済新聞:8月5日)


EVと電池について考える。


2005年頃は、EVの性能は電池で決まると考えられ、専用電池を開発することが重要な技術課題であるという位置付けであった。しかし、テスラモーターズがパナソニックの汎用リチウムイオン電池をベースにした電池構成で成果を上げると、2010年以降は専用設計より汎用品の技術利用という流れになってきた。リーフが上手くいかない理由を、NECとの合弁事業が原因とする見方もある。専用設計で性能が低ければ、価格が高いだけのものになってしまう。技術の流れが汎用品の流用に行っているなかで、日産としてはNECとの合弁会社を続ける理由が見出せなくなったということだろう。
もともと日産リーフが思ったほどの成功に至らなかった理由に、この合弁会社に求める人もいるようだ。これは当初から、NECと組むようでは上手くいかないという意見も見たから、近年出てきた新しい話でもない。まあ、過去の話にどれ程の根拠があったかというと、ただの当て推量と言えなくもない。

EVで電池は重要な部品であるのだが、専用品を開発すると割高になることを日産は経験した。それなら汎用品でというのは、供給能力の問題もあるし、そもそも汎用品というのは安くする為の手段であるから、大口需要家であると同時に、性能についてうるさいことが容易に想像される自動車会社を、汎用電池会社が相手にするのは負担が大きい。電池が安くなって普及するのは自動車会社にとってありがたいのだが、安くならないのなら、EVよりPHVで電池容量を小さくして、それでも差別化された製品として高く売れるというのが幸せな結論であるのかもしれない。


EVが売れないのは、EVがカッコ良く見えないからに過ぎないのだろう。

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