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2016年8月 4日 (木)

カメラ各社、熊本地震で曇る業績 部品調達の遅れ響く

カメラ各社の業績に、熊本地震の影響が広がっている。ニコンは8月4日、部品調達先の被災でデジタルカメラの生産が滞り、2017年3月期の営業利益で70億円のマイナス影響が出るとの見通しを示した。部品の供給はすでに再開し、各社は生産を増やすなどの対応をとっているが、影響は年内まで残りそうだ。
ニコンはソニー子会社の工場が被災し、画像センサーの調達に影響が出た。現在は利益率の高い一眼レフの生産を優先しており、コンパクト型を中心に「年末商戦も影響が残る」(岡昌志副社長)とみる。今後は経費削減を進めることで、全体の営業利益は460億円、純利益は300億円のまま据え置いた。ソニー自体もデジカメの生産に影響が出た。デジカメを中心とした部門の営業利益が通期で260億円減る見通し。最大手のキヤノンもコンパクト型の部品の調達が滞ったが、影響額は明らかにしていない。主力の一眼レフは部品の調達ルートが異なり、影響は出ていないという。オリンパスは、今秋に予定していたミラーレスカメラの発売が数カ月遅れ、通期の営業利益が40億円減る見通しだ。円高の影響を含めて通期の業績予想を見直し、5月時点で650億円としていた純利益を570億円に引き下げた。カシオ計算機もソニーの被災の影響を受けた。影響額は公表していないが、夏以降に生産を増やし、「年間の販売台数の計画は変えない」(広報)という。(朝日新聞:8月4日)


デジタルカメラの生産状況について考える。


PCにしても、カメラにしても、スマートフォンに浸食された感が強い。時計も市場を奪われているのかもしれないと思ったら、そんな傾向もあると時計会社が認めている。忌まわしい存在である。そのスマートフォンの普及が急速に広まったのは2011年からである。以降、携帯電話がスマートフォンに置き換わり、付随するカメラ機能の向上により、コンパクトタイプのデジタルカメラは市場を奪われ続けた。カメラ会社は、コンパクトタイプを性能向上に舵を切り、若干の価格のアップと引き換えに良好な画質が得られるという製品を増やしている。それには、一眼レフやミラーレスのタイプが思ったほど伸びないという事情も影響しているのだろう。カメラ映像機器工業会発表の統計をもとに、月度の生産数でまとめたのが下である。
Ca

月の生産数は、200万台を下回るようになった。市場規模の拡大を今後期待するのは難しいだろう。スマートフォンのカメラで、昼間の近景なら問題ないし、遠景でもメモ代わりと割り切れば不満もないだろう。夜間の撮影でもデータ処理で補う方法も出てきているし、何とかなると思うユーザが多いということなのだろう。デジタルカメラを持ってまで、という欲求のある人は買うのだろうが、そう思わなければこと足りるという判断も出てくるものである。
最近の実際の生産数の推移を下に示す。

■ 月度タイプ別生産数推移 (単位:千台)
    月       合計   コンパクト 一眼レフ ノンレフレックス
  2016年6月    1,595     749    634    212
  2016年5月    1,581     862    560    158
  2016年4月    2,163    1,272    703    188
  2016年3月    2,091    1,099    741    251
  2016年2月    1,734     979    552    203
  2016年1月    1,968    1,196    544    229
  2015年12月    2,034    1,171    684    179
  2015年11月    3,186    1,921    918    347
  2015年10月    3,637    2,392    855    390
  2015年9月    3,139    2,035    860    244
  2015年8月    2,997    1,916    779    301
  2015年7月    3,356    2,009   1,010    337
  2015年6月    3,144    1,883    913    348
  2015年5月    3,080    1,962    866    253
  2015年4月    3,222    2,053    888    281
  2015年3月    2,575    1,663    689    222
  2015年2月    2,319    1,487    669    163
  2015年1月    2,527    1,665    674    187
  2014年12月    3,150    2,212    730    209
  2014年11月    4,353    3,048    979    326
  2014年10月    4,446    3,081   1,014    352
  2014年9月    3,747    2,640    794    312
  2014年8月    3,828    2,719    827    282
  2014年7月    3,442    2,336    836    271
  2014年6月    3,406    2,267    866    272
  2014年5月    3,562    2,340    973    250
  2014年4月    3,826    2,599    981    245
  2014年3月    3,158    2,121    775    263
  2014年2月    2,899    1,964    755    180
  2014年1月    2,951    1,954    791    206

熊本地震が2016年4月で、生産に影響が出るのは5月からと思って良いだろう。5,6月の数量は例年に比べ減っている。これがソニーからの部品供給が不足している影響なのだろう。コンパクトタイプで影響が大きいが、利益が期待できる一眼レフやミラーレスに部品を振り分ける判断が影響しているのだろう。スマートフォン向けのイメージセンサーはというと、こちらのソニーの主力工場は長崎工場なので、影響は軽微である。ということは、コンパクトカメラはよりスマートフォンに置き換わるということになる。


カメラの代替わりが早いのが、所有する喜びを削いでいると思う。

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