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2016年8月17日 (水)

「組事務所に使用なら1日百万円」 高裁が支払い命じる

神奈川県厚木市の建物を山口組系暴力団の組員らが組事務所として使った場合、1日100万円の支払いを組員らに課すよう周辺住民9人が求めたのに対し、東京高裁(中西茂裁判長)は10日付で、住民の訴えを認める決定を出した。住民の弁護団が8月17日に明らかにした。
問題となったのは、同市妻田東2丁目にある建物。弁護団によると、かつて山口組系の組事務所として使われ、2002年に起きた発砲事件で組員1人が死亡。03年に横浜地裁小田原支部が組事務所として使わせない仮処分決定を出していた。しかし今年2月、2トントラックがこの建物に突っ込み、山口組と神戸山口組の分裂に関連した事件の疑いが浮上。住民らは先の仮処分決定が守られていないとして、金銭の支払いを課すことで心理的に圧迫し、義務を守らせる「間接強制」を求めた。同支部は訴えの一部しか認めなかったが、高裁は全面的に認め、組員が建物に立ち入ったり、銃器の保存場所として使ったりすることを禁じたうえ、違反した場合には100万円の支払いを命じた。弁護団は「違反行為が確認できれば金銭の支払いを求めていく。地道な監視行為を続け、安全で安心な街にしたい」としている。(朝日新聞:8月17日)


暴力団について考える。


このブログで、反社会勢力と言う名で暴力団への差別を正当化していることを批判してきた。反社会勢力というのがいい加減で、共産党は公安からすれば危険団体だろうし、右翼団体でも事実上指定されている団体もあるのだろう。同じ様に考える人もあるのだろう。暴力団を一律に管理するのではなく、暴力団対策法を作って、これに定める要件を根拠に指定を受けた組織を指定暴力団と呼んで他と区別している。反社会勢力としての暴力団を排除するのに最適な方法として提案したのだろうが、指定団体になって、そこに属している暴力団員とその家族は強い差別を受ける。本人は致し方ないという考えもあろうが、家族も差別されると、例えば子供が差別を受けて、教育を受けることが難しいとなると、必然的に子供も暴力団に所属することになる。これを伝統芸能の世襲のように評価するのなら良いのだが、世の中から無くなれと呪いの法律を作っておきながら、そこから救済する法律は作らないというのでは、暴力団への片道切符の行く先は、刑務所での獄死か、娑婆で抗争に巻き込まれてか、という話になる。この差別的な制度を作った者こそ地獄に堕ちそうだが、暴力団の抗争に巻き込まれて命を落とした一般市民の感情からすれば、否定しきれないところではある。
暴力団対策法は、従来、民事不介入であったものを、指定暴力団員であればすべて刑事事案にするという、当局に自由裁量を与えた法律である。そうはいってもなんでも刑事に扱えるものでもない。今回の判決は、組事務所としての使用を禁止する仮処分があったうえで、周辺の住民に違反するような行動があった場合には、決められた金額をみかじめ料として支払えというものである。地回りのヤクザが、住民から巻き上げられるご時勢になったということだ。そのうち、暴力団同士の抗争について、一般市民が仲裁し、手打ちをさせるということがあるかもしれない。そのとき、住民がお礼を貰ったことで、弁護士会が非弁行為だと訴える日がくるかもしれない。

安全で安心な街にしたいという気持ちは理解するが、ヤクザからすれば、暴力団関係者への継続的な監視によって平穏な生活が脅かされているとも言える。このヤクザが指定暴力団員であったのなら、誰に相談すれば良いのだろうか。暴力団を辞めれば良いとお気軽に口にする市民もあるだろうが、学問というものを忌み嫌うクメール・ルージュの様な就学期間を過ごし、背中には世間の人が好まないイラストが描いてある人が、堅気になれるのだろうか。一時流行った自己責任で片付けると、ヤクザになったときには1992年施行の暴力団対策法以前に所属していた暴力団員は、事後法により差別を国から受けることになる。十年程度、堅気になろうキャンペーンを各地警察が行ったのだろうか。

随分と昔の話だが、夏の暑い日にトラックから荷物が落ちて道路に散乱した。両方向とも渋滞が始まった状態であった片側一車線の道路である。道路をふさいだトラックは、停止したままで、散乱した荷物により交互通行も難しい。そこに上半身裸で背中に和風の絵が描いてある男性が、両側のクルマを停止させて、トラックの運転手が荷物を片側に寄せるのを邪魔しないようにした。なんとか片側通行が可能になると、今度はトラックの後ろ側に止まっていた仲間の五台くらいのを渋滞の列から、逆方向にUターンさせる指示を始めた。当然、渋滞しているクルマは完全停止するよりないが、結果としてこの五台が抜け出した。その後は、片側交互通行がトラック運転手が整理する形で始まって、渋滞の程度は緩和していった。イラスト入りの人だから文句も出なかったのだろう。過去に似た事故に出くわしたときに、堅気 (と思われる程度の身なり) の人がクルマから降りて指図したら騒ぎになっていた。イラストは、警察官の制服と同じくらいの抑止効果があるようだ。つまり、抑止効果が働くから、自由な行動は制限されて当然という理屈になるのだろう。警察官であっても、非番のときは制服を着用はしない。
有事の際に、背中の彫り物で威嚇するというのが、彼の御稼業のしきたりというものだろう。これとファッションタトゥー (意味不明な言葉だ) の外観上の区別を議論するのは不毛である。堅気には有るか無いかの違い以外の判断など無い。暴力団差別をするのだから、タトゥーありは差別されて当然である。これを社会的な要請として正しいとされている状況で、個人の自由だと主張するのが正しいなら、危険を排除する為に必要な区別であるとするのも正しい。小さい、大きいも無意味だ。
タトゥーを入れるのに、後先のことを考えることを禁止状態にするのは、もしかしたらポルポト派育ちかとも思うが、先のことなど分からないというのは理解する。この刹那的な生き方を御宗旨とするなら、過去の自分の行動について、他人と摩擦が発生することくらいなんとも思わずに受け入れれば良かろう。現世ご利益が小さくなったと憂うのは、御宗旨に合致しない。一つ言えるのは、御宗旨を頻繁に替えるのは止めた方が良い。


町内会が集金に来たとヤクザが逃げ出すのだろうか。

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