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2016年7月 8日 (金)

高松空港の民営化、実施方針を公表 国交省

国土交通省は7月8日、高松空港(高松市)の運営を民間委託する実施方針を公表した。2018年春に業務を引き渡し、運営期間は最長55年。公募によって運営権を得た企業が特別目的会社(SPC)をつくり、ターミナルビルと一体で運営する。民間の資金やノウハウを呼び込み、地域の活性化につなげる。
国が管理する空港の運営権を民間に委託するのは仙台に続き2例目。国は今年9月に募集要項を示したうえで、応募企業の提案を審査する手続きに入る。17年夏に優先交渉権の付与先を決める。国が定めている空港の着陸料を民営化後は自由に下げられるようになり、航空路線を誘致しやすくなる。(日本経済新聞:7月8日)


国内の空港の状況について考える。


国内の空港の経営状況は芳しくないだろうと思われる。作るときには大騒ぎするが、実際に運行が始まると、便数が少ないとか、料金が高いとかを理由に利用者が予定より少ないことになっている。
空港の状況確認として、空港ごとの国際線便数を確認した。2014年の国土交通省調べである。定期便の多いグループと、少ないグループ、無いグループと分けて、少ないグループは二分割した。結果を下に示す。

■ 国内空港の国際便発着数 (便/週=2014年国土交通省)
    空港     定期便    チャーター便
  --------------------------------
  新千歳空港     69        252
  成田空港    1,419       1,449
  羽田空港     572         66
  中部空港     322         92
  関西空港     830        441
  福岡空港     260         94
  那覇空港      90        260
  --------------------------------
  旭川空港      11         61
  仙台空港      16         17
  新潟空港      12         62
  富山空港      11         18
  小松空港      15          8
  静岡空港      15         13
  岡山空港      16         72
  広島空港      40         73
  高松空港      15         38
  鹿児島空港    11         42
  --------------------------------
  函館空港      7          2
  青森空港      3         41
  秋田空港      3         36
  茨城空港      8         14
  米子空港      3         50
  松山空港      3         37
  大分空港      6          0
  佐賀空港      9         314
  長崎空港      5         82
  熊本空港      3         127
  宮崎空港      6         19
  新石垣空港     2         157
  --------------------------------
  帯広空港      0         68
  三沢空港      0          4
  花巻空港      0         66
  庄内空港      0          4
  山形空港      0         13
  福島空港      0         33
  能登空港      0         24
  松本空港      0          8
  南紀白浜空港   0          4
  鳥取空港      0         10
  出雲空港      0         18
  石見空港      0          2
  岩国空港      0          2
  山口宇部空港   0         43
  徳島空港      0         26
  高知空港      0         45
  北九州空港     0         103
  対馬空港      0         92
  徳之島空港     0          2
  宮古空港      0          10
  硫黄島空港     0          2
  --------------------------------
  全空港     3,782       4,516


国際線だけが経営の中心でないとはいえ、国際線対応をしていて、利用が無いというのは非効率である。しかし、北九州空港のように、チャーター便を多く受け入れているとなると事情が変わる。北九州は、混んでいる福岡空港を回避して利用されている。佐賀空港についても同様だという。この二つの空港は、福岡空港が滑走路が一本であるので、その補完空港になっているとも考えられる。
北九州空港は、北に約23kmのところに海上自衛隊小月飛行場、東に約25kmのところに山口宇部空港、南に約18kmのところに航空自衛隊築城飛行場と近接している立地である。自衛隊との競合は致し方無いが、民間空港でエリアを争うのは好ましい話ではない。狭い国土に不必要に空港が多いという見立ても成立する。定期便とチャーター便の比率は、乱暴に言えば同じくらいということだけ確認したとして進める。
国際便のみでは判断が付かないので、利用者数のランキングを確認する。結果を下に示す。

■ 2015年度(2014/4~2015/3)空港利用者ランキング(単位:万人)
  順位   空港     空港利用者  国内線   国際線
   1   羽田空港      7,423     6,266    1,157
   2   成田空港      3,267      600    2,666
   3   福岡空港      2,000     1,633     367
   4   関西空港      1,992      652    1,340
   5   新千歳空港    1,953     1,782     170
   6   那覇空港      1,753     1,589     163
   7   伊丹空港      1,462     1,462      0
   8   中部空港       981      539     441
   9   鹿児島空港     515      504      13
  10   仙台空港      325      306      19
  11   熊本空港      310      305      5
  12   長崎空港      300      293      7
  13   宮崎空港      285      278      7
  14   松山空港      284      280      4
  15   広島空港      272      243      28
  16   神戸空港      244      244      0
  17   石垣空港      232      230      2
  18   小松空港      231      212      19
  19   大分空港      176      173      3
  20   高松空港      176      163      13
  21   函館空港      171      154      17
  22   岡山空港      135      119      15
  23   高知空港      133      133       0
  24   宮古空港      132      132       0
  25   北九州空港     125      125       1
  26   秋田空港      122      119       3
  27   旭川空港      110       94       16
  28   徳島空港      101      101       0
  29   新潟空港      100       87       13
  30   富山空港       98       88       10


国内線専用の伊丹空港は、上で扱われなかった空港であるが、上位は国際線の利用者が多い。10位以下は国際線の利用者が国内線に比較して少ない空港である。むしろ、国内線専用に実態は近いと考えて良いようだ。北九州空港はチャーター便があれだけあったのに、国際線利用者が1万人というのは、相対的に小型の飛行機が福岡から回されるということなのだろうか。北九州空港は、24時間空港で2500メートルの滑走路なので、福岡空港より選ばれて良い理由はあるが、その他の利便性で劣るということのようだ。当初の目論見と外れるというのは、地方空港に多くある。競合する施設の状況に変化がないことを前提にする、特別な意図を持った楽観的な考えというのが背景にある。このような思惑重視の経営を改めるというのが、民間のノウハウの導入ということだが、そもそもこれは最初から入れなければいけないものである。仏を作るのは魂を入れるのが前提であるのに、さも後で気付いた様に慌てる振りをするというのが、誘致する為政者の心持ちのようだ。
高松空港は徳島空港が近く競合関係にある。実際的な問題としては、瀬戸大橋の開通により本州までのアクセスが大幅に改善したことが、空路利用の増加に足かせになっている。(地元では新幹線がいつか走ると考えられていることだろう) 東京中心に考えれば、新幹線などの利用より飛行機でとなるが、その状況は今後も続くのだろうか。海外に行く場合でも、高松空港から海外というより、多様な路線をカバーする関西空港からということになるのだろう。地方空港の経営の難しさは、具体的な顧客イメージを作り切れないところにあるようだ。


55km離れた徳島空港を吸収して陸路で結ぶと考えたが、徳島と関空は70kmなかった。

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