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2016年7月27日 (水)

障害者施設襲撃を予告 相模原殺傷の容疑者

相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で7月26日未明に19人が刺殺された事件で、元施設職員の植松聖容疑者(26)が2月、衆院議長宛ての手紙で犯行予告をし、警察にも「大量殺人する」と話していたことが捜査関係者への取材で分かった。警察や行政も当時、こうした経緯を把握しており、今後対応の検証が求められそうだ。
植松容疑者は2月14、15日、衆院議長宛ての手紙を公邸に持参。やまゆり園などを挙げ「470人抹殺できる」「人が少ない夜勤に決行」と予告した内容で、警視庁は神奈川県警に連絡した。同18日にも「重度の障害者は安楽死させた方がいい」と発言。施設から連絡を受けた県警の同19日の事情聴取に「大量殺人はいつでも実行できる」と話した。このため相模原市は精神保健福祉法に基づく強制的な措置入院を決めた。入院時、尿からは大麻の陽性反応が出たという。その後入院の必要性がなくなったと判断され、3月2日に退院した。(日本経済新聞:7月27日)

凶悪犯罪について考える。


凶悪事件が発生すると、容疑者と関連した施設について憶測や、自由な発想による関連付けが行われる。昔なら個人が思うだけで済んだものが、現在ではネット経由で拡散される。例えば、津久井やまゆり園で、元職員との雇用に関する裁判があると言うのがあった。これは愛名やまゆり園の元職員に関わる問題で、津久井やまゆり園ではない。(ただし、運営している社会福祉法人かながわ共同会で共通) 容疑者が起こした事件との直接的な関連はない。また、低賃金であることも出ている。津久井やまゆり園の夜間専門生活支援員の求人票で、時給が905円と神奈川県の最低賃金になっていた。夜間なのに割り増しがないのに疑問を持つ向きもあるようだが、夜間専門であるからそれには当たらない。この話を理解するには、津久井やまゆり園の歴史を確認する必要がある。ここはもととも神奈川県の施設、つまり神奈川県立で開始されたが、1989年に神奈川県内の同様の施設の状況を県及び知的障害者施設団体等が協議した結果、運営は県立民営方式が適切とされ、総意の下で従来の法人を改組し、社会福祉法人かながわ共同会となっている。 総意としているが、神奈川県が必要な予算を将来充てられないと判断したことが切っ掛けであるから、その後の運営主体である社会福祉法人が十分な予算を掛けられる環境にはない。劣悪な労働環境が福祉の闇とするのは、当然な考えであると思うが、これはこの施設固有の問題ではなく、この国の福祉法人全体に共通する問題である。最低限の歴史くらいは確認したいものである。
ALSOKのシールが園に貼られていた。警備会社が何もしないのかと指摘する人がある。こんな勘違いをする人がいることに驚く。警備業法の規定で、警備員は警備業務を行うにあたり、特別な権限を与えられている訳ではない。(第15条) つまり、警備員は制服着てるだけで何の権利も義務も無いですと考えるのが妥当である。警備会社に期待される仕事は、速やかに警察や消防に連絡することである。今回のケースでは窓ガラスを割られたら、警察に連絡するのが警備というものである。暴漢に立ち向かうのは仕事ではなく、実施警備会社では警備員に、危険な状態になったら逃げろと指導しているという。

容疑者について確認する。子供の頃から現地で育ったということは、相模湖町であった時代に小学校、中学校に行っている。相模湖町の小学校は三校で、中学校は二校である。高校は津久井高校という。津久井高校の偏差値が低いことも話題になっている。千木良から通学するとなると、相模湖駅に発着するバスまたは、相模湖駅のJRを利用することになる。ここから県立高校で通学可能なのは、近い方から津久井高校(7.4km)、城山高校(12.7km)、槁本高校(17.5km)となる。カッコ内は相模湖駅からのバスルート距離である。津久井高校までは乗り換えなしで行けるが、他は津久井高校のある三ヶ木で乗り換えの必要がある。
槁本高校はJR槁本駅から徒歩圏内であるから、相模湖駅から八王子駅経由で横浜線利用というのも通学範囲内になる。それで増える候補は、相模原高校(相模原駅)、弥栄東高校、弥栄西高校(淵野辺駅)、麻溝台高校もあるが、淵野辺駅から少し離れている。それも気にしないとするなら、上溝高校、上溝南高校(上溝駅)も出てくる。職業科の相原高校(橋本駅)が最も駅に近い。や相模大野高校や職業科の相模台工業高校もあるが、町田駅から小田急線を利用して相模大野駅となると少々負担が増える。
県立の学校ではなく、私立を考えると、通学時間からすれば、八王子市か立川市というところだろう。上野原町にもあるが、これより遠いとなると特別な意欲がないと行かない学校ということになる。
なぜくどくどと並べているかというと、神奈川県と言えども少し地方となれば、高校に通うのが大変な地域があるということである。神奈川県の北西部地域に限らず、西部地域全般に共通するものである。人口の少ない地域においては、高校の数が少なく、その高校が希望に沿わない場合でも、他に選択肢がないという場合もあるということを理解しなければいけない。偏差値が低い高校だから、というだけですべてを判断しては見えるものも見えなくなる。
進学先について追加確認する。津久井高校の入学者数は230人前後というところである。卒業者数は190人強で推移している。この差が中途退学者ということになる。卒業生190人のうちで四年生の大学に進学しているのは20人前後である。容疑者はこれに含まれているから、学習意欲について一定以上のレベルであったと考えなければならない。進学した大学は帝京大学の教育学部であるようだ。小学校の教育実習をしたことからすると初等教育学科ということになる。この学科の入学定員は230人で、実際にそのくらいの入学者がある。大学発表の進路によると、60%強が教員になっているという。その一方で、教員採用試験に合格した約70名らと、教員採用試験合格者祝賀会が催されたという記事がホームページにある。教員の定義に若干の違いがあるようだ。他に70名程度の教育関係の仕事に就いたということなのだろう。これは本筋でない。
津久井高校に進んだのはもろもろの事情と理解し、小学校の教員を目指して帝京大学に進学したのも理解しよう。しかし、この時点で教員に採用されるにはかなり難しいということは、公表されている情報で推定可能である。表面的に良い子であることと、本質的な努力を回避することが両立するのは、多くは幼さが原因である。大学時代に刺青を入れたようである。小さいとはいえ、小学校の採用試験で問題になるものである。違法薬物 (当時は規制がなかったかもしれない) をやっていたという話もある。進路よりも、現時点の享楽的な時間を重要と思うのなら、教員になることなどやめれば良いだけの話である。ここにも幼さを感じる。

長くなったので、容疑者のいろいろな発言については明日に送ることとする。


◆◆ 追記と訂正 (7月31日) ◆◆
出身を津久井高校としていたが、八王子市内の私立高校であることが明らかになった。情報を整理すると、八王子実践高校の調理科であるという。場所は八王子駅から徒歩15分程度であるので、通学の利便性としては悪くないようだ。八王子実践の進路として四年制大学に進んでいるのは四割程度である。すっかり自信を失ってしまっているのだが、進学希望者の少ない調理科ならば、帝京大学に進んだのは珍しい例であったと思われる。八王子実践の2015年3月卒業生の進学先として、帝京大学、明星大学が20人を超えている。他に10人を超える大学はない。
大学時代に彫師に弟子入りしていたという情報もある。両立する進路ではなさそうだが、そういう人も世の中にはいるのだろう。彷徨い流れていく姿に危険な匂いを感じるが、少しの情報で想像を膨らましても仕方のない話ではある。

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