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2016年6月29日 (水)

DCM、山梨のホームセンター買収 営業エリア拡大

ホームセンター最大手のDCMホールディングスは6月28日、山梨県地盤の同業、くろがねやを買収すると発表した。営業エリアの重複が少なく、相乗効果が見込めると判断した。ホームセンターは市場が伸び悩んでおり、M&A(合併・買収)で勝ち残りを目指す。
DCMが株式交換でくろがねやを12月1日付で完全子会社化する。くろがねや株1株に対し、DCM株0.6株を割り当てる。くろがねやは11月28日付で上場廃止となる。利益率の高いDCMのプライベートブランド(PB)商品をくろがねやにも導入する。商品仕入れや物流の共通化などでコスト削減を目指す。DCMは今年4月、関東地盤の大手ケーヨーとも経営統合へ向けた協議を始めた。実現すれば売上高は6千億円規模となり、業界2位のカインズ(4千億円弱)との競争から一歩抜け出す。くろがねやは甲府市で1863年に金物屋として創業した。山梨を中心に神奈川県、東京都に計22店を運営する。2016年5月期の単独売上高は159億円で、前の期に比べ5%近く減った。(日本経済新聞:6月28日)


ホームセンターについて考える。


記事で出てきた三社の決算推移を確認する。結果を下に示す。

■ くろがねや 5月期決算推移 (単位:百万円)
   期     売上高  営業利益 経常利益 当期純利益
  2015    16,703    291    341    227
  2014    17,451    322    356    211
  2013    17,573    246    291   -114
  2012    17,849    387    418    176
  2011    18,317    425    435    200
  2010    17,271    334    330    161
  2009    17,107    265    282    156
  2008    16,925    589    614    246
  2007    16,300    743    775    387
  2006    16,369    467    524    253
  2005    16,273    240    310    172
  2004    16,133    474    520    290
  2003    16,110    462    510    266

■ DCM HD 2月期決算推移 (単位:百万円)
   期     売上高  営業利益  経常利益 当期純利益
  2016    437,732  18,446   17,489    10,549
  2015    430,752  16,619   16,256    9,013
  2014    434,190  16,685   16,526    10,216
  2013    434,206  19,038   18,870    10,581
  2012    441,906  19,753   19,595    8,120
  2011    422,374  13,220   13,164    6,846
  2010    422,805  11,867   12,037    1,539
  2009    426,552  13,674   13,744    4,918
  2008    395,808  15,602   16,123    8,056
  2007    193,640   5,682    5,404    2,653


■ ケーヨー 2月期決算推移 (単位:百万円)
   期     売上高   営業利益  経常利益 当期純利益
  2016    157,797     160    1,118    -4,316
  2015    169,252     904    1,750     525
  2014    174,020    1,878    2,581     957
  2013    180,812    3,413    4,289    1,869
  2012    190,295    5,111    5,956    2,071
  2011    182,194    3,600    4,324    1,213
  2010    174,382    3,548    4,166    1,921
  2009    166,716    3,638    4,344    2,211
  2008    191,119    3,893    4,732    3,796
  2007    195,904    3,427    4,333    3,408
  2006    198,372    1,646    2,488   -13,244
  2005    194,158    -1,180    -296    -3,082
  2004    188,842     328    1,387     221
  2003    177,892    4,513    5,277    2,096


DCM HDは売上高が4,000億円を超える大きな会社であるのに対し、くろがねやは160億円強の売上高に留まる。協議しているケーヨーは1,500億円を超えるから、こっちとの経営統合なら大きなニュースになる。小さい方の会社の数倍程度というのが、いろいろな思惑が絡んでまとまり難い組み合わせと感じる。20倍違えば特定の課題が生じるというより、進むか止まるかの判断のみになる。
M&Aの企業経営者の考え方は、相手企業がこの業界から無くなるのに幾ら払うかを基本にする。企業価値が幾らかとか、買収後の企業価値の向上が、とか御託を並べるのは、会計関係の仕事の重要性を主張したいからに過ぎない。もちろん、経営者が株主に説明するのに、情緒的な説明では許されないから、もっともらしい企業価値のテーブルを示すというのは手段として正当である。
決算推移を眺めて感じるのは、記事のある通り、ホームセンターと言う業種は景気の良い環境にはないということが分かる。店舗所在地を比較してみる。三社の比較結果を下に示す。

■ 三社の地域別店舗数
  地域    DCM HD  ケイヨー くろがねや
  北海道   146       0      0
  東北    129      10      0
  関東     24      107      9
  中部    141      58      13
  近畿     64      18       0
  中国     31       0      0
  四国     57       0      0
  九州     17       0      0
  合計    609     193      22


ケイヨーの店舗数は186となっているが、所在地別の道警が193になっている。原因は不明である。
DCM HDが圧倒的に店舗数が多いのだが、関東に相対的に少ない。表にはないが山梨県の店舗がない。山梨県の店舗数は、ケイヨーが11、くろがねやが13となっている。営業エリアの重複が少なく、相乗効果が見込めるというのは新聞の決まり文句ではあるが、DCM HDにとってはその通りになっている。
M&Aは時間を買うものでもある。使った資金は速やかに回収しなければならない。ホームセンターの業績が芳しくないということは、不採算店舗も存在することだろう。買収と同時に整理も考えねばならないだろう。お気楽な拡張主義が好業績に繋がる可能性は乏しいのだから。


山梨県の購買力など知れたものと思うのだが。

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