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2016年5月16日 (月)

帝人、炭素繊維で米に再進出 300億円投じ新工場

帝人は米国サウスカロライナ州に炭素繊維の新工場を建設する。航空機や自動車分野での需要増を見込み、日本、ドイツに次ぐ主力拠点が必要だと判断した。新工場の年間生産能力は最大3000トンで、同社の炭素繊維の生産能力は約3割増える。投資額は約300億円を見込み、不採算事業の見直しなど構造改革を進める中、ここ10年で最大の設備投資となる。
新工場は2018年度に稼働する予定。新工場の稼働により、同社の炭素繊維の年間生産能力は3割増の1万4500トンに高まる。6月末までに約180万平方メートルの敷地を取得し、16年度中に詳細な設計を詰める。将来的には新工場だけで最大年2万トンまで生産能力の引き上げが可能という。帝人はかつて米国で炭素繊維の工場を運営していたが、現在は稼働を停止している。旧工場は航空機用ブレーキ部品向けの耐炎繊維を生産する工場に転換する。新工場はエアバスなどの工場にも近い。航空機の需要に加え、燃費向上のため、車体の軽量化へのニーズが強い自動車での本格採用もにらむ。炭素繊維市場は国内勢が世界シェアの過半を握り、帝人は東レに次ぐ世界2位。3位の三菱レイヨンを含め、航空機や自動車、圧力容器関連のメーカーが多い米国で生産設備を増強している。東レは自動車向けに欧州などでも加工能力を高めている。(日本経済新聞:5月14日)

炭素繊維について考える。


炭素繊維の工場は、ユーザの近くに建設するというのが定石のようだ。東レは2015年11月に、米国サウスカロライナ州スパータンバーグ郡の新規事業用地において、約500億円を投じ、原糸から焼成まで一貫の高性能炭素繊維生産設備(年産能力 2,000トン)、および炭素繊維を使用した炭素繊維樹脂含浸シートの生産設備の新設を決定したと発表している。顧客はボーイング社である。つまり、大型旅客機市場が重要な市場という位置付けてあるということだ。
十年前は、釣り竿やテニスラケット、ゴルフクラブといった小さな市場から、飛行機市場に展開し、その先には自動車市場を目指すというのが、東レや帝人の決算報告の内容であったと記憶する。東レはドイツにベンツと合弁で会社を設立し、2012年のSLシリーズに炭素繊維を供給すると発表していた。過去の記事を確認したところ、2012年のベンツSLシリーズは、同社の量産モデルとして初めてオールアルミボディーを採用したものであったが、炭素繊維を採用して部分が分からなかった。よく確認すると、上位モデルのSL63 AMGにおいて、トランクリッドにカーボン素材が用いられていた。沢山売れないSLクラスの、ごく限られたものに採用されたということである。どうして限定的かと言えば、SL63 AMGの日本でのベース価格が、1,980万円だからである。AMGの世界販売台数の推移を確認した。結果を下に示す。

■ AMGの販売台数推移
  2012   24,500
  2013   32,200
  2014   47,631
  2015   68,875


現在のAMGは、ベンツの高性能バージョンの位置付けである。東レの炭素繊維のSL63 AMGの販売台数は分からなかったが、類似したシリーズのスーパースポーツカー SLS AMGは、2010年春に発売開始され2013年までに累計1万台に達したという。ニュースになるということは、年間3,000台売ると大変なものだという価格帯ということだ。月に300個のトランクリッド供給に工場を新設する必要があるのか分からない。

自動車産業に参入するのが大変なのは分かる。しかし、超高級車に用いられる程度に留まれば市場は拡大しない。電気自動車ではBMW i3 が炭素繊維を用いたボディになっている。価格は500万円クラスだから、同じく電気自動車である日産リーフの300万円に比べて高い。この価格差が炭素繊維にあると考えるのは乱暴ではあるが、当たらずとも遠からずということだろう。
帝人はゴルフカートのような試作車を公開していた。カートではないと主張するだろうが、その程度にしか見えない。この程度の仕事で、自動車の構造体として炭素繊維を用いるには解決すべき課題が多過ぎるだろう。それなら、ラーダフレームの自動車のボディに用いれば課題が整理されるだろう。ラーダフレームの現行車となると、トヨタのランドクルーザーなどになるが、2トンクラスに用いるとなると仕上がった製品価格がとんでもないものになりそうだ。それなら、スズキジムニーならとなる。こちらは1トンクラスである。軽自動車のモデルで150万円くらいである。炭素繊維を用いて100kg程度軽く作って250万円でどうだろうか。上屋が軽くなることによる性能向上も期待される。いっそのこと、バレーノの1リットルターボと6段ATを載せた製品にして、ジムニーシエラの180万円を300万円にした方が商品力が高いだろうか。
スズキが限定商品を作るのに抵抗はないだろうが、帝人にその覚悟があるのかは想像が付かない。


糸偏会社の選択と集中に欠けるのはスピード感とスケール感だ。

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