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2016年4月 6日 (水)

「HAPPY NEWS」、横浜の女性に大賞 新聞協会

日本新聞協会は4月6日の「新聞をヨム日」に合わせ、「HAPPY NEWS 2015」の結果を発表した。HAPPY NEWS大賞には、バス車内での乳児の母親と運転手のやりとりを紹介した記事にコメントを寄せた、横浜市の川村玲子さん(62)が選ばれた。
12回目の今回は、3538件(うち大学生1299件)の応募があった。審査の結果、大賞1件、HAPPY NEWS賞2015を10件、大学生大賞(グループ) 1件、大学生大賞(個人) 3件、家族賞4件などを決めた。大賞を受賞した川村さんが読んだのは、バス車内で泣きやまない乳児に困っていた母親に運転手が車内放送で掛けた優しい言葉が、ネット上で話題になっているという記事。主に若者の間で話題になっていたニュースが新聞で紹介され、幅広い世代の人々が知ることとなった。(共同:4月6日)


日本新聞協会というのは、新聞各社の代表者で構成される総会、理事会のもと、各種の委員会、専門部会が設置され、新聞倫理の向上や業界利益のためにさまざまな活動を行っているとある。歴代の会長の所属を見ると、大手の新聞社がほとんどである。輪番制かなと思ったが、そうでもないようである。副会長も確認したが、こちらは地方紙がほとんどである。本部が東京にあるので会長は東京の新聞社から、そして副会長はバランスを取って地方紙からということになるのだろう。例外はその時の事情が関係しているのだろう。
この協会で、表彰事業と募集事業とを行っている。記事は募集事業の方である。HAPPY NEWSは、新聞を読んで幸せな気持ちになった記事と幸せになった理由を募集するキャンペーンである。応募されたコメントを審査し、新聞をヨム日(4月6日)に合わせて表彰式を行っている。
今回表彰された記事は、2015年9月4日の朝日新聞横浜・川崎版に掲載された記事に関してである。8月末の午後に、15人ほどが乗った横浜市の路線バスの車内で、母親の腕に抱かれた赤ちゃんがぐずり始めた。その時、運転手のアナウンスが流れた。

「お母さん、大丈夫ですよ。赤ちゃんですから気になさらないでください。きっと眠いか、おなかすいているか、おむつが気持ち悪いか、暑いかといったところでしょうか」

という内容のものである。
最近、行き届いた対応をすると神対応と呼ぶそうだ。反対を塩対応と言うらしい。長く使われる言葉にはなりそうに思えないが、メディアで頻繁に登場するから定着するかもしれない。殺伐とした記事ばかりで紙面を埋めるのに、少々心が荒み気味で、ほっとするような記事を載せたいと思ったとしても批判する気はない。一方で、運転手のアナウンスを運行に関わる以外の目的に使うことを咎める気もない。記事を掲載するのは良しとしても、それを表彰するのが気持ちが悪いと感じるのである。元の記事では、該当する運転手にインタビューをするなど確認に怠りはないようだから、真偽を疑うような話ではない。それでも、軽く流すのが相応なものだと思うのである。
乗り物の中で、子供は騒ぐし、幼児は泣く。年寄りの動きが鈍いのは乗り物に限らないし、障害者については不自由があるものだろう。それと同じく、サラリーマンは疲れている。どれも悪いものではないし、他人には少々困ったこともある。交通機関の運営に関わる者は、利用者に安全に快適に利用できるようにするのが仕事である。ここの安全には厳密解を求められる可能性があっても、快適ににはそれがないところに、神対応が生じるまぎれがあるということだ。利用者が相互に協力することで、神対応が生じない世の中の方が暮らし易そうだが、ネットに生息する若者は、暮らし易いことより神対応情報に飢えている様子が見える。決められた価値観で判断出来ることを安心と思うのは分かるが、つまらないと感じる感性があって良いように思う。

新聞に殺人事件が掲載されるのは、殺人事件が少ないからである。逆にもし、親孝行な子供がいなくなったら、親の肩をもんだ子供が出たと一面を飾ることになるのだろうか。こんな世の中にならないようにと、新聞社が願うからの表彰なのだろうか。しかし、新聞社は殺人事件を喜々として報道するのであるが。ささくれだった新聞社の心を慰めるのに表彰が必要になっているというのは、うがった見方としても行き過ぎを自覚する。
ほっとするような出来事が世の中に溢れる様になって欲しいと願うなら、新聞社は表彰して意識させるより、サブリミナルな形で紙面に埋め込んでいく方が効果がありそうだ。別にサブリミナルな必要もないのだろうが、神対応より安全な運行を実現する当たり前の作業の方に実は価値がある。価値のあるものは失われると批判されるが、存在し続けても有難がられることはない。取るに足らない作業をことさらに報道すれば、見落としてしまう真実も出てくることだろう。まあ、大きなお世話ではある。


ちょっと良い話には、それに見合った扱いというものがある。

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