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2016年2月17日 (水)

「黒人・奴隷が米大統領に」 自民・丸山氏が発言し撤回

自民党の丸山和也参院議員は2月17日の参院憲法審査会で「アメリカは黒人が大統領になっている。これ、奴隷ですよ。建国当初、黒人、奴隷が大統領になるなんて考えもしない。ダイナミックな変革をしていく国だ」と述べた。丸山氏は審査会後に記者会見し、「誤解を与える発言をして申し訳ありません」と述べ、審査会での発言すべてを撤回する考えを表明した。
また、丸山氏は審査会で「アメリカの51番目の州になることについて(日本国)憲法上、問題があるのか、ないのか」とも参考人に質問した。「(米国の州になれば)集団的自衛権、安保条約はまったく問題にならない。拉致問題すら起こっていない」とも述べた。(朝日新聞:2月17日)


国会議員の発言について考える。


外交問題に発展しかねない発言である。何か特殊なお薬でもオーバードーズしてしまったのかと心配するが、会議後に撤回しているからそうでもないか。否、薬効が下がったからかもしれない。
丸山は、米国が建国した頃の話としている。米国の独立は1776年で、奴隷解放がなされたのが1865年である。この間、米国には奴隷が存在していた。しかし、すべての黒人が奴隷であった訳では無く、自由黒人もいた。期間による変動はあるが、おおよそ一割が自由黒人であった。つまり、黒人と奴隷は等しくない。1870年のアメリカ合衆国憲法修正第13条、第14条、第15条により、黒人奴隷の廃止や、黒人であることや、奴隷の出自であることで差別されないことと定めたが、黒人差別が解消されるにはさらに時間を要した。米国の軍隊において、黒人と白人が同じ部隊で行動するようになったのは、1965年のベトナム戦争以降の話である。

アメリカ合衆国の建国時には奴隷制度があり、約一世紀を経て奴隷制度が廃止されても差別がなくならず、さらに一世紀を経過して表面上の差別を禁止するようになった、というのが米国の歴史である。加えて、現在でも差別があることを認識している。
自由平等を謳う国が、差別があることを是とする筈もない。過去の自国の今日の価値観で判断すれば不適切な状況を認めるにしても、それについて外国から指摘されるのは不快感、おそらく最上級の、を覚えることだろう。過去のある時点の出来事を、現在の価値観で判断するのは危険な行為である。事実確認について制限されるいわれはないが、比喩に用いるのは事故の原因になる。

会社の上司の悪口を酒を飲んで言うのは部下の特権である。しかし、この部下とて、外部の人間に上司の悪口を言われると不愉快に思う。上司と部下と親と子にしても良い。国家間なら宗主国なぞという概念もあるから、これでも使えるかもしれない。
米国の問題点を、日本から言われるのは不愉快である。しかも、米国が重視している人権に関わる事柄であるから、ほどほどで妥協するという選択肢がそもそも存在しない。騒ぎを大きくすると困ることもあろうが、黙っているのも困るという事柄である。歴史的に正しいかどうかの議論ではなく、米国の向かうべき方向に関する話に影響してしまう。
丸山が何を言いたいのか理解できないが、問題があるということは認識しているようだ。高い支持率を背景に野党なら黙らせるだろうが、米国を黙らせるのだろうか。


きっと、丸山は米国人になりたいということを言いたかった、と釈明するのだろう。

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