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2016年2月 2日 (火)

ブラザー、今期純利益48%減に下方修正 中国の景気減速で受注減 

ブラザー工業は2月2日、2016年3月期の連結純利益が前期比48%減の280億円になる見通しだと発表した。従来予想の42%減の315億円から下方修正した。中国の景気減速を背景に、主力のプリンター・複合機の受注が低迷しているため。アナリスト予想の平均値であるQUICKコンセンサス(1月27日時点、3社)の301億円を下回る。
売上高は従来予想より450億円少ない7%増の7550億円を見込む。営業利益も13%減の500億円から25%減の430億円に下方修正した。併せて発表した15年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比9%増の5696億円、営業利益が14%減の395億円、純利益が47%減の253億円だった。(日経QUICKニュース:2月2日)


ブラザー工業について考える。


ブラザー工業にミシン会社のイメージがあるのは、古いものであるのだろう。株式会社として設立された1934年の社名は日本ミシン製造であるから間違った話では無い。それでも、ブラザー工業に社名変更したのが1962年であるから、随分と時間は経過している。ミシン製造でなくなったのは、NTTのファクシミリを扱った頃からで、事業の中心はプリンタに関わるものに移ったようである。まず、ブラザー工業の決算から確認する。

■ ブラザー工業3月期決算推移 (単位:百万円)
   年     売上高    営業利益  経常利益  当期純利益
  2015    707,237    57,541    51,557    53,969
  2014    616,834    43,301    35,613    19,220
  2013    516,066    29,775    23,144    17,826
  2012    497,390    34,183    34,351    19,525
  2011    502,830    36,092    38,612    26,238
  2010    446,269    26,637    29,664    19,629
  2009    482,204    19,901    25,562    15,262
  2008    566,378    53,503    46,535    27,110
  2007    562,272    51,255    45,479    28,874
  2006    579,180    45,004    42,229    24,644
  2005    438,540    33,447    31,483    20,401


7,000億円の売上高は、上場企業の中では200番くらいに位置する大きな企業である。実際には2014年3月期から伸びていて、2016年も同様に伸びる見込みであったものが、中国市場が悪くて見込みを修正したということである。まあ、8,000億円の売り上げを見込んでいたというのは、中国の景気はそれほど減速することはないと考えていたということを示している。その一方で、営業利益は2015年実績の575億円から500億円に見込み、今回さらに430億円に修正しているから、中国市場の危険は感じていたのではないかと思える部分もある。数字をまとめたついでにキャッシュフロー推移を下に示す。

■ ブラザー工業3月期キャッシュフロー推移 (単位:百万円)
   年    営業活動   投資活動   財務活動  現金期末残高
  2015    58,021    -15,326    -18,451    104,732
  2014    55,019    -39,099    -13,433    68,934
  2013    32,734    -41,771     -6,413    55,059
  2012    39,327    -30,758    -14,117    58,731
  2011    49,488    -20,043    -10,950    65,100
  2010    50,348    -18,061    -32,172    49,031
  2009    20,519    -26,217    -19,522    46,127
  2008    58,215    -29,317     -6,972    83,218
  2007    47,773    -35,864     -6,693    70,376
  2006    42,101    -19,168    -48,714    59,990
  2005    41,902    -14,829    -12,863    82,878
  2004    44,510    -16,218    -24,294    68,795
  2003    61,340    -13,925    -42,947    64,658
  2002    24,360    -12,521    -11,667    59,619


2015年3月期は投資をしないで、営業的にも好調であったので、現金期末残高が1,000億円を超えたということである。この期だけが突出していたと思った方が良さそうではある。製品が偏って新規事業への投資が難しいのかという想像もされる。ということで、セグメント売上高と利益の推移を確認する。

■ ブラザー工業3月期事業セグメント売上高推移 (単位:百万円)
   年     プリンティング パーソナル   マシナリー  その他
  2015     474,257     51,445     100,617     66,393
  2014     430,826     43,275     63,097     63,680
  2013     350,836     33,804     61,415     80,975
  2012     337,226     30,705     70,422     66,591
  2011     340,193     29,433     66,412     72,667
  2010     341,469     26,151     34,464     51,883
  2009     370,685     28,899     42,509     51,531
  2008     412,614     33,789     67,824     64,461
  2007     397,629     34,224     63,023     75,627
  2006     403,186     37,745     68,005     78,355
  2005     276,334     65,179     52,493     51,844


■ ブラザー工業3月期事業セグメント利益推移 (単位:百万円)
   年   プリンティング パーソナル マシナリー  その他
  2015    35,722    4,929     16,219     -828
  2014    30,957    4,215     4,990    1,557
  2013    18,826    2,488     4,006    4,565
  2012    21,977    2,604     8,345    1,408
  2011    27,092    2,941     7,490    -1,433
  2010    26,427    1,796     -2,673    1,085
  2009    18,149    1,764      -845     832
  2008    38,807    3,397     9,929    1,368
  2007    37,427    2,465     8,473    2,889
  2006    30,309    1,618     7,311    5,764
  2005    17,815    10,260     3,190    2,180


事業分野は、プリンティング&ソリューションズ、パーソナル&ホーム、マシナリー&ソリューションと分かれ、最近は加えて工業用部品があるがその他にまとめた。プリンティングが全体の2/3の売上を占めていて、利益についても同水準で推移している。特段新しい事業が出ている様子はないが、数千億円の売上規模の会社である。目の覚めるような数字が突如として出たらそれこそが驚きになる。キャッシュフローで見てきた数字で、新商品の量産化の為に設備投資したというのが、この規模で表れるとも思えない。地域セグメントについて確認する。結果を下に示す。

■ ブラザー工業3月期地域セグメント売上高推移 (単位:百万円)
   年      日本     米州     欧州    アジア他
  2015    179,019   230,536   172,914   124,766
  2014    152,124   201,452   161,841   101,416
  2013    151,613   159,519   130,279    74,655
  2012    147,723   141,420   134,487    73,758
  2011    117,786   145,038   137,067   102,937
  2010     88,294   117,943   144,791    70,043
  2009    105,191   158,899   166,007    52,105
  2008    130,667   175,842   193,743    66,125
  2007    143,321   186,706   173,301    58,943
  2006    140,586   206,182   174,122    58,290
  2005    132,954   144,682   123,185    37,717


地域別に見れば、米州で2014年から増えている。為替が円安に動いた時期であるからこの影響も出ているだろう。欧州についても同様である。2016年3月期は為替は若干円高に動いたから、為替による売上増は期待できない。また、アジアの伸びは中国中心であるのだが、こちらの景気は芳しくない話ばかりだ。ということで決算見込みは下方修正ということのようだ。長々と数字を示して、為替と中国経済という単純な結論になった。


ホームページで電子文具を眺めた。つまらなかった。

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