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2016年1月 8日 (金)

TPP 都道府県別で政府試算せず…農相、農産品影響で

森山裕農相は1月8日の閣議後の記者会見で、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)により農林水産物33品目の生産額が全体で最大約2100億円減少するとした政府の影響試算について、都道府県ごとの試算はしないことを明らかにした。
自民党議員や一部の自治体などから、国内対策を進めていく上で、都道府県ごとに出すべきだという声が上がっていた。 森山農相は「例えば豚肉。(影響が少ないと試算する)銘柄豚がどれくらいの比率なのかなどのデータは、国全体としてはあるが、県ごとのものはない」と述べた上で、「(各都道府県が)それぞれ基礎データはお持ちだと思う」とした。(共同:1月8日)


TPPについて考える。


TPPの農業への影響が懸念される。そこですったもんだしているのだが、国が都道府県単位での影響を試算していないという報道である。随分と乱暴な話である。全国的な影響は推定しても、地域差が生じるのは気にしなくて良いという発想である。同じ口から地方創生という言葉が出るのだから、政治家というのは堅気の仕事ではないということだ。
農水省は、TPPにより関税が撤廃された場合の国内農業への影響を調査している。この調査は価値があるものの、この段階に留まっていては意味がない。マクロな分析としての関税撤廃を評価するのは正しいが、もともと国内の農業産品について価格競争力に乏しいとの認識がある筈だ。それでもより高価格品、当然高品質である、のものと、関税による障壁設定によって守られている品目とがある筈だ。関税の税率変化の影響は、前者では小さく、後者には大きな影響を及ぼす。つまり、ミクロな分析も行っていなければならない。
ブランド牛のような高価格な肉牛においても、その地域でブランド牛のみの酪農を行っているとは限らない。配合飼料の調達において、ブランド牛のみになると効率の低下が生じるという心配もある。豚においても同様だ。リンゴやミカンは関税撤廃による影響を大きく受けると考えられるが、高級サクランボの輸出が増えるという政治家の発言は希望的観測に過ぎないことが分かる。具体的に競争力があると思われる100品目、地域も分けて、において、具体的にどんな影響があるかを試算もしないで交渉したというなら、結論ありきの交渉であったと言われても仕方ないだろう。今からでも仕事をしなければならないと思うのだが、如何だろうか。


都道府県が基礎データをお持ちというのでは、何も考えていないことを公表している。

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