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2016年1月26日 (火)

フォード、日本から年内撤退 販売ピーク時の5分の1に

米フォード・モーターは年内に日本市場から撤退する。フォードは2020年に全世界で14年比5割増の940万台の販売を目指し、アジアなど新興国を強化する方針を打ち出していた。ただ日本での販売はピークとなった1996年に比べ5分の1に落ち込んでいた。市場の縮小に加え日本メーカーとの競争も激しく、成長が見込める中国などに経営資源を振り向ける。
フォードの販売店は国内に約50カ所あるが、2015年の販売台数は4968台で、ここ数年は5000台を下回って推移。世界販売(632万台、14年)の0.1%に満たない。北米販売の比重が高かったフォードはアジアや欧州などを強化する方針を打ち出し、右ハンドルにも対応した世界戦略車を開発、14年2月に日本にも投入していた。だが、同社によると「投資に見合う成長が期待できない」と判断、インドネシアと併せ撤退する。フォードは1925年に日本で生産を開始したが、その後輸入販売に切り替えた。79年に業績が悪化したマツダに出資し、社長を送り込むなど緊密な提携関係を築いていた。ただ08年の金融危機の影響で自社の経営が悪化し、15年末に資本提携を完全に解消した。(日本経済新聞:1月25日)


日本での輸入車販売について考える。


日本自動車輸入組合の発表している輸入車販売台数から、米国メーカの日本への輸入台数の推移を確認する。ただし、米国資本の会社で、欧州や東南アジアでの生産品であってもこれに含まれる。加えて、台数は乗用車の他に貨物車も含まれており、ブランドが既に無くなっているものも見掛けるから、並行輸入のものも台数は少ないものの含まれている。結果を下に示す。クライスラーにはジープ、ダッヂを含む。

■ 日本での米国自動車会社の販売台数推移
        2015  2014  2013  2012  2011 2010  2009  2008  2007  2006  2005  2004  2003  2002  2001
Ford    4,965  4,781  4,189  3,951  3,469  3,047  3,049  3,818  5,059  5,584  6,750  5,813  5,337  5,860  6,915
Chrysler 7,894  8,488  7,431  6,844  4,871  3,522  3,167  5,514  6,363  6,574  6,990  6,597  6,859  6,796  8,671
GM      1,772  2,384  2,831  3,088  3,106  2,474  2,499  2,868  2,924  4,572  5,509  4,410  5,070  7,765 11,400


米国資本のメーカの輸入台数は、三社とも年間1万台を超えていない。仮に平均単価が500万円で、1万台販売するとすると、売上高は500億円である。フォードの販売店は全国に52店舗で、従業員数は292名 (ホームページではフォード・ジャパン・リミテッドの従業員数は約160名) と公表されている。1万台が多いか少ないかをドイツからの輸入車台数の推移で比較する。結果を下に示す。

■ 日本でのドイツ自動車会社の販売台数推移
      2015   2014   2013  2012   2011  2010  2009   2008  2007  2006  2005  2004  2003   2002  2001
Benz  65,170  60,841  53,731 41,917 33,217 30,926 28,747 37,009 46,818 49,717 46,172 44,379 45,768 47,989 53,448
VW   90,870 104,236 100,824 85,012 75,455 66,893 57,310 65,426 71,399 73,049 72,433 72,200 71,844 73,625 71,414
BMW  67,312  63,241  63,019 57,314 48,545 43,764 40,091 48,689 61,116 62,198 58,582 51,757 48,923 45,752 36,081


VWにはAUDIを含め、BMWにはMINIを含む。VWは不正問題のイメージ悪化の影響を受けていて10万台を切っている。BMW、BENZは6万台を超えている。(ロールスロイス、ベントレーは含めていない) 高級車が沢山売れて、大衆車が売れない国になっている。国産車は軽自動車に大きく移っていて、普通車はミニバンばかり増えているのに。
BMW、BENZが売れるのなら、リンカーンやキャデラックも売れるだろうという想像は当たっていないようだ。リンカーンは大振りなセダンは輸入されていないようで、キャデラックはダウンサイジングの流れの製品になっている。でっかいセダンのキャデラック・ドゥビルは既になく、後継モデルはXTSになる。これも販売不振で輸入停止している。右ハンドルが用意されないことが理由とされているが、V6であるのも理由になっているだろう。技術的な合理性で米車を選ぶというのは、この国の市場に存在しない。自動車サイズも、エンジンも、気筒数も無駄とも言える大きさを誇るのが自由の国の自動車だろう。そんなイメージで捉えているから、マイノリティな扱いになるので、大きなことが幸せになるという方程式に適うのは、大きなSUVということになっているのが現状のようだ。

フォードが輸入しているクルマは、フィエスタ、フォーカス、エコスポーツ、クーガ、エクスプローラー、マスタング、リンカーン・ナビゲーター、リンカーン・MKXということになる。クーガまでの車種が欧州系で、後の方が米国系である。大きなことが幸せというのは米国系であるが、その幸せはこの国で使うには少々の不便を伴うだろう。欧州系はVWと競合するが、小型車では、過去のマツダ車とのバッヂエンジニアリングの印象が残り、高いマツダ車に見えてしまうという残念な部分がある。ゴルフを買うのは、ドイツの小型な高級品を買うというプライドをくすぐる効果があるのに対し、フォーカスではそれが乏しいということである。エモーショナルな話であるから、性能の本質とは違っている。フォードの小型エンジンである1リットルのエコブーストエンジンは、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを2014年まで3年連続で受賞している。(2015年は次点) エンジンだけですべてが決まる訳でもないし、受賞すれば売れるというものでもない。
フォードのマスタングでも、シボレーのコルベットやカマロでも、この国で売れれば良いと思うが、そもそも大量に売れるタイプのクルマでもない。そんな不経済で環境負担の大きなクルマを選択せずに、プリウスに乗るのが正しいという考え方もあるだろうが、それが徹底されればトラバントばかりが走っていた東ドイツと同じになる。この国では、フェラーリの横をアルトが抜いていくのが許されている。そして、そうであり続けることを選んだのだろう。たぶん。

フォードの判断は、特殊な市場であって、今後の成長が期待できない市場からは撤退するということである。特殊なの方は説明が難しいが、軽自動車の台数が多いことや、SUVに人気があっても小型であること、価格や品質への要求が高いことも加えて良かろう。成長が期待できないというのは、今後の少子高齢化で説明されそうである。そうはいってみても、戦前から進出していた国から撤退する判断を出すというのだから、苦しい経営状況というのがあることが窺える。


もう少し真剣に売る姿勢を出さないと駄目だよな。というホームページだった。

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