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2015年10月30日 (金)

TRCとCCC、海老名市の図書館共同運営を継続

神奈川県海老名市の図書館について、指定管理者の図書館流通センター(TRC、東京・文京)とカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は今後も共同運営を続けることになった。内野優・海老名市長が30日、定例の記者会見で明らかにした。
内野市長がTRCの石井昭社長やCCCの武田宣副社長らから、共同運営を続ける方針を確認したという。両社は30日付で内野市長あてに、基本協定の満了日である2019年3月末まで協定内容を履行することを約束する文書を提出した。TRCは運営方針の違いから、図書館事業に関するCCCとの協力関係を解消することを検討していた。海老名以外の図書館における両社の共同運営については、今後も協議を続けるとみられる。(日本経済新聞:10月30日)


CCC図書館について考える。


図書館をどのように定義するかが、TSUTAYAを経営するCCCと、図書館運営を担ってきた人とで離れているというのが問題の本質のようだ。CCCの図書館に関わる記事を武雄市図書館以降気にして見てきたが、宣伝用の施設として図書館を位置付け、自社のビジネスにつなげるという主張としか読めない。この結果が運営が行き詰まっている図書館を継続させることになるから良いというものである。そこまで貧して、魂を売ってしまうというのも、図書館の哀れを誘うものではある。
具体例で考えれる。CCCは、多くの図書館がNDC分類を採用しないで、CCCによる独自分類であるライフスタイル分類を用いている。目的の図書が見付かれば良いと言う考えはあるだろうが、図書館で司書が連綿と行ってきた仕事を軽く扱い過ぎる印象がある。ライフスタイル分類が優れているのは、書籍販売の実務を遂行してきた経営的な面での実績にのみで、所蔵書籍に関する司書の経験をリセットしても構わないとして良いのかに疑問がある。適宜修正をするとしているが、書籍が迷子にならないリスクを排除する説明をしなければならないところである。
そんなことは関係ないという意見も見る。ならば、最近流行りの杭が短いマンション建設で、自分の住んでいるマンションがどんな地形に建てられたかを知りたいと思ったとしよう。数年前に建てられたこのマンションの前は、小型の建物が幾つかあったのが知られているが、もう少し前はどうだったか、五十年前を知りたいと思ったと考えた。二十年前ならまだ地図関係の書籍も出回っていたから、書籍管理が良ければ閲覧可能性は高い。五十年前だと書籍が少ないかもしれない。どちらも図書館の書庫にある可能性は低い。書庫のスペースに限りがあるのだから、類似した図書である地図は最新版を残し処分されるからである。これなら、国土地理院で調べれば良いというのは正論である。しかし、きっかけというのは気楽なものでなければならない。何が分からなか分からない状態から、何が分からないか分かるまでの距離が大きい。前者から後者の時間は無限大だが、後者のみなら有限の時間ということである。地元の問題に、地元で最初の解への道筋を提供するのが責任というものである。だから、全国の地図を保管する必要はなく、地元に関わる資料を確保する工夫があって良い。これをCCCの考え方は距離を感じる。
地元の歴史に関心を持った人に、最適な資料を提供可能なのは、地元の図書館しかないのだが、無料貸本屋志向のCCCは、商売に繋がる仕事以外には興味がない。既存の図書館の価値観に捉われないとして、図書館の自由宣言を無効にした施設であっても構わない。それなら、看板を図書館でなくブックカフェと正式に名乗れば良い。それだけの話である。TRCが協力する前提は、図書館の運営である筈である。根っ子の部分で違っているのなら、組めないし、組むならCCCの軌道修正が必要ということである。
まあ、公共事業に関係しているのだから、武雄市の市長の再就職のような、特別な便宜を計るような不明朗なことだけは避けて貰いたいものである。


無料貸本屋のビジネスモデルを図書館の名前でするものではない。

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