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2015年10月23日 (金)

「サーフェスブック」日本に マイクロソフト、初のノート型

日本マイクロソフト(MS)は10月22日、同社として初めてのノートパソコン「サーフェスブック」を2016年初頭に国内で発売すると発表した。米アップルの「マックブックプロ」の対抗機種と位置付ける製品で、米国では26日に発売する。米国での価格は1499ドルからで、国内販売時の価格は未定だ。
サーフェスブックは13.5型ディスプレーを備え、ディスプレー部を取り外してタブレット(多機能携帯端末)として使うこともできる。キーボード部に高性能のGPU(画像処理装置)を内蔵し高い性能を実現した。タブレットの新製品「サーフェスプロ4」は11月12日に発売する。薄型軽量化を進めながら、従来機種よりも高精細なディスプレーを採用した。税別参考価格は消費者向けが12万4800円から、法人向けが11万1800円からとなる。(日本経済新聞:10月22日)


タブレットPCとマイクロソフトについて考える。


マイクロソフトのセグメント売上高の推移を四半期単位で確認した。結果を下に示す。

■ マイクロソフトの四半期決算セグメント売上高 (単位:百万ドル)
   四半期    売上高     Computing  Devices &   Phone   Devices &   Commercial Commercial
                    & Gaming Consumer Lic   Hard   Consumer      Lic.     Other
  2012 CQ4   16,008     1,084     4,678        0     1,400      8,945     1,248
  2013 CQ1   21,456     2,808     5,703        0     1,999     10,135     1,389
      CQ2   20,489     1,402     4,352        0     1,656      9,979     1,449
      CQ3   19,896     1,167     4,288        0     1,563     10,627     1,574
      CQ4   18,529     1,409     4,484        0     1,554      9,611     1,602
  2014 CQ1   24,519     4,470     5,544        0     1,874     10,906     1,780
      CQ2   20,403     1,872     4,597        0     1,824     10,335     1,902
      CQ3   23,382     1,342     4,903      1,982     1,762     11,233     2,262
      CQ4   23,201     2,453     4,093      2,609     1,809      9,873     2,407
  2015 CQ1   26,470     3,997     4,167      2,284     2,436     10,679     2,593
      CQ2   21,729     1,800     3,476      1,397     2,280     10,036     2,760
      CQ3   22,180     1,933     3,233      1,234     2,300     10,451     3,076


決算年と無関係に表示する為に、暦歴に読み換えている。サーフェスブックの含まれるセグメントは、Computing & Gaming になる。家庭用ゲーム機のXboxシリーズはここに含まれる。あまり上手くいっていないと言われるスマートフォン Lumia の事業と同じくらいの売上高である。20億ドルの四半期売上が少ないというのも、米国の巨大企業ならではの話ではある。各種ソフトウェアのライセンス収入が大きいのだから、それを大事にして、取引先を刺激するような事業領域に手を出すのは控えた方が良いだろうと、外にいる者は考えるし、実際にそう考える人もいるのだろうが、無料ソフトウェアが出回る市場環境の中で、従来からの殿様商売を継続するのは難しいというのももっともな話ではある。
それではタブレットPC市場はどうなっているかを確認する。結果を下に示す。

■ PC、TabletPC、SmartPhoneの世界出荷台数推移 (単位:千台)
   年・四半期     PC    TabletPC  SmartPhone
  2010 CQ1    85,232     ―      55,800
      CQ2    82,289     3,900     64,400
      CQ3    89,903     4,500     81,000
      CQ4    93,480    10,100    100,900
  2011 CQ1    85,138     7,900    101,700
      CQ2    84,413    15,042    106,500
      CQ3    96,080    18,600    123,700
      CQ4    95,913    28,200    160,800
  2012 CQ1    88,633    20,300    152,700
      CQ2    85,374    24,994    156,200
      CQ3    87,795    34,800    181,100
      CQ4    89,789    52,500    219,400
  2013 CQ1    76,295    49,200    216,200
      CQ2    75,632    45,100    237,900
      CQ3    81,609    47,600    258,400
      CQ4    82,211    76,900    291,700
  2014 CQ1    73,400    50,400    281,500
      CQ2    74,360    49,300    295,300
      CQ3    78,519    53,800    327,600
      CQ4    80,772    76,100    375,200
  2015 CQ1    68,485    47,100    336,500
      CQ2    66,140    44,700    337,200
      CQ3    70,976     ―      367,730

CQ3の数字はもう少しで発表されるだろうが、書いてしまっているので、PCは速報値、スマートフォンは予想値、タブレットPCは適当な資料がなかったのブランクになっている。PCは、タブレットPCに市場を奪われていると言われてきた。しかし、タブレットPCの方はというと、既に勢いを失いつつある。PCの七掛けというレベルになっているが、将来もう少しPCが減り、タブレットが増えれば同じくらいというのが、近い将来の市場予測としてそれほど外れない数字かもしれない。一方で、2010年以降のスマートフォンは市場を拡大している。ディスプレイの必要サイズがそれほど大きくなくてよいというなら、スマートフォンで済むだろう。つまり、PCもタブレットPCもスマートフォンに市場を食われているということである。無論、スマートフォンでは処理し難い業務領域も存在するから、直ちに無くなるということでもない。

記事のマイクロソフトの製品は、ノートPCにタブレット機能を付加した、当然高付加価値だから値段も上がる、という商品になっている。タブレットとスマートフォンとの綱引きには加わらず、高性能なPC側に流れたということだ。そういう市場があるのか分からないが、大きなノートPCを新幹線の駅や空港で広げる姿が、出来る会社員のイメージであったというのが、少し変わってきている気がしている。PCがタブレットになっても同じで、カッコよく見えないと流行らないというのは合っている気がする。人間は機能ではなく、もっとエモーショナルな情報で行動を決めている。


スマートフォンを前に掲げて歩くのは、信仰によると言われれば、怪しい国に見える。

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