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2015年10月13日 (火)

ワタミ、国内外食売上高8.4%減 4~9月

居酒屋大手のワタミが10月13日発表した4~9月の既存店売上高は、主力の国内外食事業が前年同期比8.4%減だった。従業員の長時間勤務などに批判的な見方があり、客足に響いたようだ。不採算店の閉鎖などで7月にいったん約3年ぶりに客数が前年同月を上回ったものの、秋口の天候不順などで8~9月に再び客数が前年を下回った。
9月は既存店売上高が6.3%減、客数は1.7%減となった。9月に居酒屋のメニューを変更し、国産野菜を使うサラダなどを導入。マグロに特化した新型店も開き、年末の繁忙期に向けて集客回復を目指す。損保ジャパン日本興亜ホールディングスへの事業売却を決めた介護事業の入居率は77.9%だった。新規入居者の獲得に苦戦し、3月末と同水準にとどまった。(日本経済新聞:10月13日)


ワタミについて考える。


ワタミの経営状況は苦しいようである。前回はセグメント単位で確認したが、キャッシュフローの状況についてまとめていなかったので確認することにする。ワタミの3月期決算でのキャッシュフロー推移を示す。

■ ワタミの3月期決算のキャッシュフロー推移 (単位:百万円)
           営業C/F    投資C/F     財務C/F   現金期末残高  フリーC/F
  2015年     5,530     -12,026        6,451      9,483      -6,496
  2014年     8,920      -8,051        226       9,395        869
  2013年     15,285     -10,078      -6,465       9,004       5,207
  2012年     18,617      -7,591      -8,826      10,306      11,026
  2011年     12,174      -9,254      -2,848       8,146       2,920
  2010年     8,932      -4,203      -3,242       8,140       4,729
  2009年     9,303      -6,899      -2,124       6,641       2,404
  2008年     10,678      -3,880      -7,838       6,459       6,798
  2007年     9,068      -8,828      -2,946       7,529        240
  2006年     5,560      -9,206       4,537      10,244      -3,645
  2005年     5,787     -12,928       9,718       9,276      -7,141
  2004年     4,840      -5,031       4,483       6,742       -190

営業キャッシュフローが減っている。一方で、 財務キャッシュフローがプラスに転じているから、事業不振によって資金不足が懸念されて資産の売却を計っていることが窺える。創業者の渡邉美樹が東京都知事選に立候補したのが2011年、参議院に立候補したのが2013年である。政治家になったから会社の経営が悪くなったのか、悪くなりそうだから政治家に逃げ出したのかは分からないし、そもそも無関係であるのかもしれないのだが、近年経営が悪いと言える。四半期単位で確認してみる。発表している数字を四半期に限定した数字にまとめた結果である。下に結果を示す。

■ ワタミの四半期キャッシュフロー推移 (単位:百万円)
    四半期    営業C/F    投資C/F   財務C/F  現金期末残高
  2016  Q1    -2,656     -2,649     1,136      5,316
  2015  Q4     1,200     -2,829      -157     9,483
       Q3     4,011     -2,131     2,056     11,185
       Q2     1,515     -5,110     4,390     7,168
       Q1    -1,196     -1,956      162      6,383
  2014  Q4     1,743     -1,767      767      9,395
       Q3     3,246     -2,002      339      8,584
       Q2     5,127     -2,326    -1,042      7,004
       Q1    -1,196     -1,956      162      6,383

第1四半期が悪いのは季節変動要因のようだが、記事によると第2四半期の居酒屋事業の成績は芳しくないようである。回復する時期に戻らないようでは先行きは厳しい。売れるものは売るとしても、全て売ったら会社は無くなってしまう。無くなった方がすべての人に良いという場合もあるのだろうが、そこまでイリーガルな活動はしていないと思いたい。売れる事業として介護事業があるので、これを整理して、居酒屋事業の不振店の閉鎖を進めて、と景気の悪い話ばかりである。ということは、本来はそのくらいの規模が妥当であったのに、無理をして大きく見せていた結果だという推定も成立する。
介護事業の前期の売上高が約350億円であるから、この半分くらいの金額で譲渡できるのであれば、第1四半期で53億円まで減った現金を、もっとも大きかった2012年3月まで回復することになる。譲渡金額が100億円に届かないようでは、ワタミの介護事業には何か怪しいことがあるのではと思うくらいになる。事業はオーナーが変わればいくらか回復するだろうが、ワタミの回復には長い道のりになりそうである。


ワタミに現金がないというのも、まんざら嘘ということではなかった。

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