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2015年9月 1日 (火)

日立、洋上向け大型風力発電機を商業生産 数十億円投資

日立製作所は洋上風力発電用に開発した大型風力発電機の商業生産に乗り出す。数十億円を投じ、2016年3月までに埠頭工場(茨城県日立市)に年24~36基生産できる初の製造ラインを設ける。日本では現在陸上風力が主力だが、洋上風力も20年度までに運転開始予定の案件が合計16万キロワットあるとされている。普及を前に発電機の供給体制を整える。
新設するのは日立が開発した出力5千キロワットの風車部品「ナセル」の製造ライン。発電機やパワーコンディショナー(電力変換装置)を収めた基幹部品で、重さは300トンに上る。埠頭工場では陸上用を想定した出力2千キロワットのナセルを製造しており、同じ敷地内により大きいナセルの組み立てラインを増設する。洋上風力発電は風が安定的に吹き、騒音の影響もあまりないため風車の大型化が可能で、欧州では主流となっている。国内では遠浅の海岸が少ないこともあり、陸上風力が中心だったが、今後、鹿島港(茨城県神栖市)や新潟県沖などで大規模洋上風力発電所の建設計画が浮上している。洋上向けの大型風力発電機は現在、独シーメンスと、三菱重工業とデンマーク企業の合弁会社「MHIヴェスタス」が2強とされる。日立は洋上向け大型風車を手掛ける唯一の国内生産企業として受注獲得を目指す。9月2日には、日立と日立キャピタルが共同出資した風力発電事業会社が、茨城県神栖市に設置した5千キロワットの風車が商用運転を開始し、東京電力への売電をする。日立は風力発電の事業者としての実績も積み、風車の採用につなげたい考えだ。(日本経済新聞:9月1日)


洋上風力発電について考える。


日本で多く見掛けるのは、陸上風力発電である。海岸淵にもあるし、山の上にもある。風光明媚なところに突然現れるのが特徴だが、風光明媚と開発に取り残されたは、時期の違いがあるにしても同じ意味でもあるから、当然の結果であり、利便性を求めれば当然の帰結であるとも言える。話が変わるが、山間の別荘地で太陽光発電のパネルが乱立している。パネル設置に関する法規制がないことが原因のようだ。設置に関する法規制を準備しないまま、太陽光発電の推進をすれば当然発生する問題ではある。電力の買い取り価格が安くなると、パネルの放置が問題になるかもしれない。雑な仕事をすれば、面倒な後処理がついてくるというものである。それなら、風力もと心配にもなるが、こちらは大規模な構造物なので規制に掛るから大丈夫のようだ。
さて、洋上風力発電である。洋上風力発電は陸上風力発電と比較し大きく三つのメリットがあるとされる。

  ・ 風況が良く、風の乱れが小さい
  ・ 土地や道路の制約がなく、大型風車の導入が比較的容易
  ・ 景観、騒音への影響が小さい

である。最初の二つが発電効率に関わる話で、後のが周辺環境への影響である。十年前位に、低周波騒音の健康被害について話題になった。体調不良を訴える人があったのだが、最近では扱いが小さくなったようだ。それでも、問題提起を継続している人はいる。現時点の結論としては、良く分からないということのようだ。この手の結論が公表されると、国が不都合な事実を隠すと主張する人が出る。この手の主張をする人は、自身の考えに合わない結果について、隠すと声高に訴えることになっている。低周波騒音が健康に影響があるかどうか分からない状況で、影響がある懸念を公表すれば科学的ではない。分からないことを分かるというのが、その時点で科学から離れた場所の話である。福島第一の放射性物質の拡散についても同様のことがあったが、政府が発表していないのは分からないからで、分からないことを無暗に安全サイドに取るべきだというのも実際的ではない。このときと同じ傾向がある。というより、政府は都合が悪いことを隠すという確信があるのだろう。この確信が広く国民の支持を得られるものならば、それは公表する価値があるのだろうが、そこまでではないようだ。
科学的に分からないことを、国の機関が発表すると批難する。これは国の機関の無能さを恨むということなのだが、科学というのは限りがある。それなら、現在の科学の程度を恨むことと同じで、自らの限界を恨むという、高度に哲学的な問い掛けになる。この高尚な問い掛けと、政府は隠すに違いないという俗物的断定とを、同一の人物がするには少々座りが悪く感じるのである。きっと、前者と後者とは別の人物からしか発せられないことだろう。

話を戻す。洋上風力発電について欧州では、遠浅の海岸に恵まれるという立地上の適正があり広がっている。日本はこれに合致した場所が少ないことから、進まないという現状がある。洋上風力発電が、陸上風力発電と比較しコストが増える事柄を確認する。

 ・ 洋上風車の基礎
 ・ 洋上風車の建設費及び維持管理費
 ・ 洋上変電設備及び海底ケーブル

調べたところが悪かったのか、建設関係ばかりになっている。どんな発電方法でも同じであるが、発電所から送電線への接続というのは、実務的に大きな問題になっている。高い送電線が居住地域に作られることを歓迎するというのは期待できない。発電所の場合には恩恵があっても送電線ではない。洋上に作ったから環境に影響しないと言っても、陸上に接続する地域は漁業を営んでいたりすれば、洋上発電の環境への影響というのは、経済面での生活への影響という心配に繋がり、健康被害とは少し異なるだろう。経済的の方は金で解決できるとも言えるが、すべてそれで済ませて良いのかというと、そうもいかないと考えるべきことなのだろう。
そもそも、日本と欧州の気象条件が異なるから、欧州のコピーで済むことでもない。風がなければ発電しないのは当然の理屈として理解しても、強い風が吹くと破壊の心配があり停止しなければならないとなると、少々不条理とも感じる。欧州に比べると、強い風の発生頻度が高く、結果として羽根の破壊が生じないかと心配してしまう。きっと、鳥がぶつかったり、カメの産卵に影響したりもあるのだろうが、そこまで心配すると進まないというのも、また理解している。

NEDOによると、2014年に日本の風力発電設備は、設備容量約294万kW、設置基数2,034基導入されているという。2,034基の時間効率、単純には年間発電量を知りたいのだが、これはどこも発表していなかった。不都合な事実がありそうなのだが、誰も気にしないのだろうか。低周波騒音より、気になる事項であるのだが。


土地収用に反対して居座るのも、収用に協力するのもヤクザ者というのが定番である。

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