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2015年9月 9日 (水)

ニッポン放送、12月からFM補完放送

ニッポン放送 村山創太郎社長は9月8日の定例会見で、同社と文化放送、TBSラジオ&コミュニケーションズの在京AM3社によるFM放送の開始時期について「12月を予定している」と語った。総務省は災害時などに情報を伝えやすくするため、AM波と同じ番組をFM波でも同時に放送する「FM補完放送」を推進している。テレビの地上デジタル放送移行によって空いた周波数帯を使う。既に茨城放送などが始めている。
3社は「ワイドFM」という名称でFM補完放送の準備を進めており、これまで本放送の開始時期について「秋から冬にかけて」と説明してきた。村山社長は東京スカイツリーでの放送設備の工事が「順調に進んでいる」と述べ、来月にも試験電波の発射が始まるとの見通しを示した。AM放送はFM放送よりも遠くにまで届くが、海や河川の近くにアンテナが設置されていることが多い。津波発生時の被害が懸念されるほか、建築物や電化製品の影響も受けやすい。(日本経済新聞:9月8日)


AMラジオについて考える。


ラジオ放送局の経営が難しい状況は以前書いた。在京ラジオ局について売上高の推移をまとめたのが下である。

■ 在京AMラジオ局の売上高推移 (単位:百万円)
   年    ニッポン放送  TBS    文化放送
  2015    18,753    10,657    7,795
  2014    18,360    10,786    7,639
  2013    19,203    10,802    7,742
  2012    18,837    11,144    7,681
  2011    19,209    11,364    7,899
  2010    20,834    11,419    8,417
  2009    22,518    13,451    9,112
  2008    23,189    14,939
  2007    24,947    15,048

売上高は減少傾向にあり、デジタル放送への切り替えなど対応できる経営資源がないというのが前回の結論であった。加えて言えば、在京のキー局でこれだから、地方局では尚更のことだろう。デジタル化は止めたにしても、難受信地域が生じていることに対応しないと、売上高の減少が進むことになる。ラジオは災害に強いと言われる。電池で受信可能であることが主な理由だが、ラジオ放送の発信をしている基地局が、河川や海岸の近くにあるということで、脆弱性も指摘されている。また、地理的、地形的なAMラジオの難受信地域の他に、ビルなど建築物による遮蔽や電子機器からのノイズなどで起きる都市型難聴の問題も発生している。
AMラジオの利用者は年齢が高い層が多く、都市部の商店、工場などに多いという特徴がある。広告を出す会社もそれを意識していることだろう。つまり、都市型難聴というのは、ラジオ広告収入に直接影響しかねない重大な問題と言える。受信の障害になる要素には他に、外国からの電波がある。朝鮮半島の北と南とから、1500kWという大出力で発信している局があるし、それを妨害する電波も発信されている。東京のNHK第1の出力が300kWであるから、夜間など遠くまで聞こえることだろう。迷惑な話だが、戦争状態にある地域に堅気が文句を言っても始まらないということだ。

さて、FM補完放送である。番組内容は、AMと同じものを同時に放送する計画である。違ったら補完放送ではない。予定される周波数はTBSラジオが90.5MHz、文化放送が91.6MHz、ニッポン放送が93.0MHzとなっている。この周波数は、テレビのアナログ放送がなされていた時代にNHKが使っていた周波数帯域である。
ちょっと考えれば分かるが、一般のラジオはこの周波数に対応していない。つまり、受信にはFM補完放送受信に対応したラジオが必要となる。 クルマのラジオを確認したら90MHzまでだった。ワイドバンド対応のラジオか、その昔あったアナログ放送のNHKの音声が受信可能なラジオが使えるということになる。災害に強いといながら、新しい装置に置き換えろというのもどうかと思うが、表に飾るものというのはその程度のものではある。

いろいろと問題もあるのだろうが、番組をコミュニティFMに提供するという方法もある。TBSラジオ「たまむすび」を、エフエム多摩 (既に放送していない) でまるごと放送する方法である。たまむすびが終わった15時30分からは、コミュニティFMの番組を流すという方法である。ようするにラインネットによる放送に過ぎないのだが、コミュニティFMが魅力的な番組を作るのが難しい (予算や人によって) のであれば、こんな方法もあった良い。キー局の支配が強まるという問題もあるのだろうが、いろいろな方法を試してみれば良い。


インターネット経由が増えたら、災害対応力は低下する。

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