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2015年9月 3日 (木)

学校法人で1000万円流用 埼玉の学園長、遊興費などに

埼玉県狭山市などで小学校や中高一貫校、大学を運営する学校法人「文理佐藤学園」の佐藤仁美学園長(44)が2012年から15年にかけ、法人会計から1千万円超を私的流用し、海外の遊園地やカジノを訪れていたことが2日、学園関係者への取材で分かった。
関係者によると、学園は8月、理事による調査委員会を設置して事実関係を確認。今後、小学校の校長も兼務する佐藤学園長に役職を辞任するよう勧告するとともに、流用分の弁済を求める。佐藤学園長は、学園創立者で理事長の佐藤英樹氏(80)の長女。調査委によると、昨年、小学校で米国へ修学旅行に行った際、正規日程の前後に、フロリダ州のディズニーワールドやラスベガスのカジノなどを訪れたほか、今年2月には「研修先の開拓」として渡米し、ミュージカル鑑賞などをしたという。学園の事務局は取材に「調査報告が届いておらず、詳細は分からない」としている。(共同:9月3日)


学校法人経営について考える。


学校法人に同族経営が多いのは、税制上の運用によるものであろう。学校法人は、通常の株式会社が、利益に対し法人税や地方税が科せられるのに対し、納税義務者ではない。それというのは、収益事業を学校法人が行っていないという前提があるからである。それでも、学校法人の事業として収益事業を行うのに制限はあるものの、何もしてはいけないというものではない。学校法人の収益事業収入や、補助活動収入、附属事業収入、受託事業収入、雑収入等といった収入も法人税の課税対象となることがある。これとて、軽減税率が適用されるから、株式会社より有利ではある。しかし、これが同族経営になる直接的な理由にはならない。
学校法人に魅力を感じる部分は、相続にあるのだろう。そもそも、学校法人には出資という概念はない。株式会社における資本金に相当するものがなく、学校法人の設立は寄付によって行われて、持分が外部に生じるということはない。つまり、学校法人の創業者が理事長になり、その後、子供にその席を渡すという行為を行ったとしても、相続税は生じない。
例えば、学校法人の設立に10億円相当を寄付して理事長になったとする。理事長としての収入が継続して期待できるし、配偶者を理事にすることも可能だろう。法律で、理事と監事には配偶者または三親等以内の者を計二人までに制限しているが、役員や評議員については規定がないから、子供に就かせることも可能になる。(道義的問題はあると思う) 10億円を回収するのは容易でないと思うが、相続で50%課税されると思えば良い方法になるかもしれない。おまけに、社会的な地位も付いてくるという、名誉欲を満たすという重要な効果も期待される。だからといって、学校法人の財産を処分して個人資産に移動できる訳では無いから、個人資産の相続税逃れとまでは言えない。

文理佐藤学園について確認する。

■ 文理佐藤学園各校の入学者、学生生徒数 (2014年5月現在)
                             入学者数   収容定員  学生等数
  西武文理大学                   400     1,480      1,602
  西武学園文理高等学校             452     1,350      1,276
  西武学園文理中学校               166      690       570
  西武学園文理小学校                71      560       449
  西武学園医学技術専門学校           105      370       247
  西武学園医学技術専門学校東京新宿校    29       84        70
  西武学園医学技術専門学校東京池袋校    40      120        97
  西武文理大学附属調理師専門学校       36      240        53
  学園合計                      1,299     4,894      4,364

付属校の小中高の学生数はこんなものかもしれない。しかし、それだと大学の学生数が少ない。見直してみれば、高校の学生数が多い。つまり、この学園は、高等学校に優秀な生徒がいることを売りにしているようだ。高校の規模が大きいことは、優秀な生徒からより普通の生徒までいるということである。コースの設定としては、エリート選抜東大、理数、英語、普通とある。最初の一つが特別なエリートコースで、医学部や難関校に進学しているようだ。2012年の高校卒業者の進路を見ると、471人が卒業し、大学に342人、短大に3人、専門学校に2人で、その他が124人となっている。その他は浪人ということだろう。
学園の理事、監事を確認する。

■ 文理佐藤学園の理事・監事
  役職     氏名      勤務形態   選任条項     主な職業
  理事長   佐藤英樹    常勤      学長・校長   本学園理事長
  常務理事  佐藤富美子   常勤      校長       本学園常務理事
  理事     原宏       非常勤    評議員     武州ガス㈱
  理事     間宮群二    非常勤    評議員     元防衛医科大学校長、西武文理大学名誉教授
  理事     窪田和孝    非常勤    評議員     元あさひ銀行(現りそな銀行)副頭取
  理事     弦間明      非常勤    学識経験者  (株)資生堂特別顧問
  理事     都筑信      非常勤    学識経験者  元埼玉県副知、元埼玉県信用保証協会会長
  監事     青木二郎    非常勤             弁護士
  監事     細田義夫    非常勤             元狭山市農業協同組合組合長


理事と監事の任期は4年である。理事の定数は7人、監事の定数は2人となっている。常任の二人は夫婦である。よって法律の制限により子供は理事になれない。他の理事は有名な人にお願いしているようで、監事はこの手の団体でお決まりの地元の名士がなるようだ。有名人であることに何等問題はないし、実績のある人に任せる価値は認めよう。しかし、理事長のお友達にチェック機能を求めるのは間違っているようだ。ましてや、学校法人で働く職員に理事長を批判することなどないだろう。
常勤評議員が9人いて、非常勤評議員が6人いる。評議員会議長が、学園長であり、小学校校長をしている 佐藤仁美である。理事長の娘であり、今回の事件の主役である。 娘が放蕩した (放蕩は息子と決まっているのだが) としてもありそうな話だし、理事長の子供が品行方正だなぞというのは、今日どこにも通用しないだろう。欧米での遊行を、もっと早く気付いて止めるのが、有識者の役割だと思うが、佐藤家のアドバイザーではないと言われればそれまでの話ではある。


儲からないから学校法人に優遇税制をしている。儲かる方法を思い付たらどうしたら良いのか。

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