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2015年7月23日 (木)

マクドナルド鶏肉問題から1年 増収確保に懸命

日本マクドナルドが使用期限切れの鶏肉問題を受け、商品の販売休止を発表してから7月22日で1年がたった。1月には異物混入問題も表面化し、売り上げの減少が続く。今春以降、健康を意識した商品を相次ぎ投入したほか、8月も昨年のヒット商品も発売する予定で、なんとか減収に歯止めをかけようと懸命だ。
同社の既存店売上高は昨年7月から前年同月比で2ケタの減少が続き、6月も2割減った。女性や家族客を中心に「マック離れ」が深刻になるなか、今春以降は野菜をパティに練り込んだ「ベジタブルチキンバーガー」や、野菜を具材に使った「フレッシュマック」など新商品を相次いで投入した。炭酸飲料のセールも展開し、6月の客数は10.4%減と昨年8月以降で最小の減少幅となった。8月には昨年のヒット商品「アボカドバーガー」も発売する。8月の既存店売上高は前年比プラスを確保したい考えだ。長引く減収で従業員やフランチャイズチェーン(FC)オーナーらの不満も高まっている。8月に想定通りの増収を達成できなければ、オーナーや従業員の一層の士気低下につながる恐れもある。(日本経済新聞:7月22日)


マクドナルドについて考える。


マクドナルドの売上が回復しないのは、鶏肉問題であるとする解説が多い。1年が経ってなお、鶏肉問題が原因だと考えてはいけないだろう。社長のカサノバは、2014年12月8日のタウンホールミーティングにおいて、「チキン問題のことは、忘れましょう!」と能天気に発言したそうだ。この能天気以降半年経っても回復のきざしさえ見出せない状況で、再び忘れましょうと言うのだろうか。
経営者は忘れてもお客は忘れないのだから、売り上げは回復しないという論理は正しいだろうが、そのレベルではないだろう。売上が落ちると経費を削減するというシステムがこのチェーンにはある。つまり、売上が落ちたら店舗従業員を減らすしかなく、営業時間の短縮を実施するという選択をせざるを得ない。つまり、24時間営業だった店が深夜営業を停止する。健康志向に乗っかって、全店全面禁煙を行うことで、従来の喫煙者客を失う。しかし、子供連れは帰ってこない。コンビニエンスストアの100円コーヒーに対抗しなければならないが、これも経費削減なのか味に競争力がない。
営業時間の見直しをお気軽に行ってはならない。深夜に行けるスペースとして期待されたのが無くなったと感じる客は、もう二度とマクドナルドに戻ってこない。全面禁煙は問題外である。家族客が著しく多い店もあるだろうが、そうでない店もある。メリハリをつける必要はあるだろう。チェーン店だから、どこでも同じ必要があるというなら、今回の問題で失った家族客の回復前に、喫煙客を追い出してしまったことになる。そもそもマクドナルドで食事をすることは、健康的でないことは承知しているのだから、健康志向などというのは矛盾だらけの話である。だから野菜を取れる新商品を出してもなかなかヒットしないのである。コンビニエンスストアとの競業がコーヒーで発生するのを承知していながら、コーヒーの品質改善と価格キャンペーンを打たなかったのは残念である。店舗数と立地に優るコンビニエンスストアにコーヒー客は奪われた。

フランチャイズのオーナーは、今度はどこと契約しようかと考えている筈である。一年以上売り上げが落ちた状態のままでは、店舗の維持が難しくなる。新規の外資からお誘いに、オーナーが抱える数店舗を一斉に看板替えする可能性さえある。都市部で検討しているオーナーはあるだろう。マクドナルドでは警戒しているのだろうが、この売り上げ状況ではなすすべがない。オーナーは、なぜ社長を替えなかったのか不思議に思っていることだろう。


店舗数を減らして、喫煙と脂肪の不健康志向という戦略を取るには大きすぎる。

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