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2015年5月21日 (木)

マクドナルド社長「信頼回復のためできることすべてやる」 新戦略発表会で

日本マクドナルドは5月21日、都内で新戦略発表会を開いた。会見したサラ・カサノバ社長兼最高経営責任者(CEO)は「最優先事項は、お客様からの食の安心・安全に関する信頼回復のため、できることはすべてやることだ」と強調した。一方、新戦略の効果には「何か1つのことをするだけで、ビジネスの業績が回復するとは考えていない」と述べ、具体的な売り上げ目標などへの言及は避けた。
日本マクドナルドは5月25日を「マックスマイルの日」に定め、同日から新戦略としてセットメニューや商品を展開する予定。野菜を使った商品を増やすほか、カウンターで並びながら手にとって選べる「ハンドメニュー」を初めて導入する。カサノバ社長は新メニューについて「母親や女性からのフィードバックによるもの」と説明。ハンドメニューも来店者からの要望が多かったという。(日経QUICKニュース:5月21日)


日本マクドナルドについて考える。


「信頼回復のためできることすべてやる」というのは、それほど前ではない時期に、このカナダ出身社長の口から出ている。外資系では好まれる表現なのだろうか。具体的に示そう。仕入れ先だった中国の食品会社が品質期限切れの鶏肉を使っていた問題で、売り上げが落ち込んだことに対する記者会見で、2014年11月にこの社長は同じ発言をしている。2015年2月の商品への異物混入が発覚しての記者会見では、「食の安全と品質を保証するために、できることを全てやるよう指揮を執ることが私の責任です」と発言している。すべて自身の責任であると表明して、私をこの席に就くことは株主が決定したことだとする論理の流れだろうか。
実際的な対策としては、バリューセットは、サイドメニューの選択肢をポテトの他にサラダやナゲットにも広げ、選べるドリンクの種類も増やすこと、ベジタブルチキンバーガーなど野菜を使った新商品を販売すること、レジ待ちの客向けにメニュー表を用意し、注文や商品の提供を円滑化することなどである。加えて、「スマイル0円」の復活である。

これで経営が劇的に改善することはないだろう。市場の要求が健康志向に向かっていて、その中で高カロリー商品を並べる店の売上高が下がるのは必然の結果である。健康を意識して野菜を並べて、分煙から禁煙に店舗を変えても、結局のところ、高カロリー商品であるのだから売り上げは下がる。経営規模の小さな会社であれば、不健康なのは食べる量の問題であって、商品そのものを原因とするのは間違っていると主張する手もある。ついでに、法律で規制されていないタバコを悪者扱いしないで、受動喫煙に最大配慮した店舗にするといえば、一定の顧客は獲得できる可能性もある。しかし、市場で最大である企業が選択する方法ではない。
ママの視点の反映というのも出ている。郊外店の昼間に子供連れの母親が重要な利用者ということが理由のようだ。一見もっともな話に見えるが、食の安全は子供に限った話ではない。期限切れの食材を使うのは大人でも嫌だし、異物混入もあって欲しくないことである。ママだからというより、顧客全般に共通する要求事項が強めに、この客層に出ているという理解の方が正しかろう。近い将来において最大の問題になることは、カサノバが定期的に開く意見交換会に参加するということだろう。一回は参加するだろうが、全てに参加するとは思えない。年始に問題があったときに、海外出張中を理由に記者会見を欠席した御仁である。この社長が出席することのデメリットを、この会社の経営者や広報担当者が認識しているからである。ほとんどの意見交換会に参加していない事実が明らかになった場合、参加していたが積極的に顧客の意見を取り入れようとしていなかった場合、この程度の状況は容易推考で準備すべきことであるが、参加しないという提案が過去に起こした発言の影響で選択できなくなってしまったということだろう。お見舞い申し上げるよりない。

マクドナルドの国内の店舗数は3,000程度という。ママの視点という本社発表の方針に従うと効果が上がる店舗が2,000あったとしよう。500の店舗では主要顧客は男性サラリーマンであり、残りの500は富裕層と呼ばれる人が来店している。こんな状況なら、本社のマーティングリサーチの結果は2,000店で有効であっても残りの店舗には効果が乏しい。逆に500の方を重視したら、2,000が切捨てられかねない。
マクドナルドを新しい名称にするのは大変だろうから、ママの視点の赤マック、タバコ吸い放題の青マック、国内素材を使った商品を並べる黄マックに分類したとする。レギュラー品は共通化して、特徴的な商品は色事に分ける。無論、異物混入や偽装はどこにあっても許されないから共通に対策する。そのくらいの改革が必要になっているのではないだろうか。半年無駄な時間を過ごしてきたのだから、少しは刺激的な改革をして貰いたいものである。


店舗閉鎖の言訳の為にカサノバがいるというなら手の込んだ話である。

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