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2015年4月 1日 (水)

キヤノン、製品輸送を鉄道に切り替え

キヤノン 東北地方の製品輸送の一部をトラックや船から鉄道に切り替える。海上用の大型コンテナを鉄道でそのまま運んだり、内航船で運んでいた分の一部を鉄道に切り替えたりする。サプライチェーン(供給網)全体の二酸化炭素(CO2)排出削減と、2~4割のコスト減を見込む。
キヤノンはプリンター用トナーカートリッジの工場がある青森と輸出入拠点の東京の間で、鉄道利用を増やす。部品を輸入した後、海上輸送用のコンテナに載せたまま、東京―盛岡間を鉄道で輸送、盛岡―青森間はトラックで運ぶ。製品の出荷には同じコンテナを使い、トラックと鉄道で東京に向かう。月に5~6往復を想定。往復のトラック輸送の一部区間を鉄道に切り替え、輸送費やCO2排出量を4割強減らす。複数の輸送手段を確保し、災害時の対応を迅速に進める狙いもある。欧州に輸出する製品の青森―東京間の輸送では、一部を内航船から鉄道に切り替える。鉄道の利用は月14~15回程度を想定し、約9%のCO2排出量削減を見込む。キヤノンは供給網全体のCO2排出削減へ、「モーダルシフト」と呼ぶ輸送手段のトラックから船や鉄道への切り替えを進めている。(日本経済新聞:3月31日)


輸送について考える。


国内の貨物輸送の状況について確認することから始める。最新の資料が見付からなかったので、2006年のデータを用いることにする。結果を下に示す。

■ 国内貨物輸送量(2006年度・国土交通月例経済[2008年1月:国土交通省総合政策局])
  輸送機関     輸送トン数(千トン) 割合(%)  輸送トンキロ(百万トンキロ) 割合(%)
  総輸送量      5,430,940     -          578,669        -
  自動車        4,961,325     91.4         346,534       59.9
  (うち営業用)    2,899,642     53.4         302,182       52.2
  (うち自家用)    2,061,683     38.0          44,352        7.7
  鉄道           51,872      1.0          23,192        4.0
  (うちJR)         36,371      0.7          22,985        4.0
  内航海運       416,644      7.7          207,849       35.9
  航空           1,099      0.0           1,094        0.2

輸送トン数で見れば九割を自動車輸送に頼っている。国内貨物輸送の七割以上は100km未満の短距離輸送であるとされている。この短い距離に最適な輸送手段は自動車以外にないということになる。輸送距離を考慮した輸送トンキロでの比較では、海運の割合が増加する。重量のある資源材料は船で運ぶことが多いということだろう。鉄道輸送は重量ベースで1%が、トンキロでは4%となるから、長距離での利用が多いようだ。
JRが国鉄であった時代には、大きな工場には引き込み線があったものだが、その多くは廃止されてしまっている。生産拠点が海外に移転したり、サプライチェーンの変化も要因かもしれない。昔なら、一次問屋、二次問屋といった取次店が存在し、大口の輸送は、地域を統括する一次問屋 (ないしは販社) へ出荷し、その後分割することになっただろう。つまり、工場からの出荷単位は大口であった。これなら鉄道輸送が馴染む。しかし、販売会社である□□デンキに△日に○個というような指定で小口出荷するようになると、鉄道輸送の出番はない。
トラック輸送と鉄道輸送の比較で、費用が逆転するのは200kmくらいと聞くが、細かな輸送が加わることを考慮するともう少し長くなるだろう。海上輸送との比較なら更に倍の400kmくらいだろうか。盛岡と東京は500kmを超えるから、鉄道や海運の利用でメリットが出る距離になっている。
そうはいっても、港や駅に倉庫を置いて、その先に展開する必要がある。港に倉庫の設置は多くあるが、駅の倉庫はあまりないようだ。JR貨物の合理化によって廃止された駅が多いのだろうか。JR貨物の輸送データをホームページから引用する。2012年度の結果を下に示す。


■ JR貨物の貨物輸送データ (2012年度)JrfJR貨物は駅の近くに倉庫を管理する事業を実施している様子はない。東京近郊、現実的には埼玉か千葉になるだろうが、駅に隣接した倉庫を設けて、鉄道輸送のネットワークを構築すれば新たな商売になりそうだと思う。実際には何か問題があるのだろうか。貨物輸送だけで閉じる世界でもない。ターミナルになる大型倉庫を鉄道輸送と連動させ、その後の地域のトラック輸送につなげるというのは貨物輸送復活のきっかけになる可能性があると考えるのだが、どうだろうか。
JR貨物の関係者からメールが届かないかな。



ついでの話である。安倍晋三首相が3月31日、東京・永田町の首相官邸の庭を散策して満開の桜を鑑賞し、「風が吹いたので、ここで一句」と前置きしながら、記者団を前に自作の句を読み上げた。

  「『賃上げの 花が舞い散る 春の風』。お粗末でした」

本当にお粗末なのだが、真にお粗末だとは思っていないから公表するのである。(せめて、優れてはいないと思っていると信じたい) 素養が感じられないのは致し方ないにしても、教養がない御仁故に、お粗末なものとして扱える水準にもないものなのに、それを判断する能力すらないので披露しまっている。面の皮が厚いといえばそれまでだが、恥を感じない者が向上する可能性もないから、周囲はドキドキする毎日を送っていることだろう。その方々のご苦労には心からお見舞いするよりない。
披露する背景として、景気回復があるのだから、アベノミクスが成功しつつあり、大企業から始まった賃上げが、桜の開花とともに中小企業にも広がってきて、本当によかった、という心情を表現する手もある。あるいは、アベノミクスの波が一気に広がり、桜吹雪が舞い上がるように進んだ、というのもありそうだ。よく考えていないということだろうが、花と春と二つの季語を入れるのと、成功を期待しているのに舞い散ると表現するのも、中学生が授業で仕方なく作ったようでもある。これを微笑ましいと感じさせないところが、人徳のなせる業である。


勉強ができないのなら、俳句や短歌の素養は持っていて欲しいものだ。

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