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2015年4月24日 (金)

コーヒー缶アルミ化が直撃、缶大手ホッカン赤字へ

製缶大手のホッカンホールディングスは4月24日、2015年3月期の純損益が62億円の赤字に転落する見通しだと発表した。2月時点では6億円の黒字と予想していた。赤字は09年3月期以来6年ぶり。日本コカ・コーラが缶コーヒー「ジョージア」の容器を鉄製からアルミ製に切り替えていることや、日本たばこ産業(JT)が9月をめどに缶コーヒー「ルーツ」など飲料事業から撤退するのが原因。さいたま市にある鉄製の缶をつくる工場の稼働率が下がるとみて、資産価値を低く見直した。(朝日新聞:4月24日)


ソフトドリンクの容器について考える。


ソフトドリンクの容器の出荷数を確認しようとしたが、数字で示されているものが見付からなかった。日本清涼飲料工業会のグラフが最適と考え下に引用した。

■ 容器別生産数量推移 (日本清涼飲料工業会)Can_2

小型容器でのPETボトルが1996年に自主規制が解禁されている。PETボトルが主力になっている理由には、軽いこと、栓が付いていて開け閉めが可能なことなど利便性に優れる要素であろう。缶容器でも栓を付ける改善を行っている。いろいろ工夫しても缶の数量は減り続けている。この缶の中での取り合いの話題である。
アルミ缶とスチール缶の棲み分けがなされたきた。この理由は、レトルト殺菌という中味を缶に充填してから加圧状態で高温で殺菌する製法を用いるものは、強度の関係から丈夫なスチール缶となっていた。これに相当するのが、お茶類やコーヒー、紅茶などとなる。しかし、現在ではアルミ缶でも対応できるようになってきた。また、スポーツ飲料や、野菜ジューススープ、おしるこなど原材料に塩分を多く含む飲料では、アルミ缶を避けてスチール缶を使うことが多いようだ。印象としては、冷たいものはアルミ缶、温かいものはスチール缶というところである。技術が変わればこの棲み分けも変わってくる。

さて、ホッカンHDである。3月期決算の推移を確認した。結果を下に示す。

■ ホッカンHD 3月期決算推移 (単位:百万円)
   年     売上高    営業利益   経常利益  当期純利益
  2014    169,714    3,765     4,639     1,966
  2013    166,981    4,937     5,964     3,042
  2012    173,123    4,623     5,355     2,306
  2011    163,238    3,942     4,477     1,488
  2010    156,794    4,122     4,415     2,209
  2009    165,127    1,527     1,532     -2,764
  2008    168,757    3,628     2,893     1,065
  2007    160,892    3,653     2,503       931
  2006    151,105    3,502     1,831     1,160
  2005    158,456    2,625     2,028     1,038
  2004    155,199    2,961     2,313     1,207
  2003    145,932    1,693      860     -1,473
  2002    155,936    3,835     2,702     -1,480
  2001    155,889    1,820      392      -631

安定しているのは、食品関係の業種によく見られる。国内が中心であるようで、海外売上や為替変動に関する言及が少ない。輸出の拡大が重要というのは、政府の景気対策によくある文言であるが、国内を中心に事業を行っている会社が沢山ある。このような会社は円安は困ったことしかないだろう。
ホッカンHDの話に戻す。セグメント売上高の推移をまとめた結果を下に示す。

■ ホッカンHD 3月期セグメント売上高推移 (単位:百万円)
   年     容器      充填    機械製作   その他
  2014    60,696    115,822    8,128     5,572
  2013    61,453    115,510    6,028      192
  2012    65,804    118,199    7,695
  2011    63,703    110,044    10,458
  2010    61,329    105,384    16,225
  2009    62,266    113,241    6,660
  2008    62,650    118,570    5,941
  2007    59,777    113,754    7,178
  2006    73,962     98,144    16,704
  2005    73,777    100,629     4,191      7,766
  2004    74,706     94,586    7,903     12,493
  2003    72,714     89,759    5,767     10,624
  2002    76,830     83,486    7,650      6,108
  2001    82,854     81,735    9,190     12,312

容器は、食料、飲料用の缶やPETボトルを製造する事業である。充填は、空缶やPETボトルに充填という受託業務、機械製作は、金型製作、製造機械、製造ラインを提供する事業である。2002年以降充填事業が最大のセグメントになり、最近では六割が充填事業、三割強が容器事業になっている。セグメント利益についても確認する。

■ ホッカンHD 3月期セグメント利益推移 (単位:百万円)
    年      容器      充填    機械製作   その他
  2014      310     4,125     185      211
  2013     1,759     4,373     160     -286
  2012     1,735     3,959     277      -52
  2011     2,199     2,535     365
  2010     2,512     2,475      98
  2009      764     1,580      80
  2008     1,322     3,003     112
  2007     1,901     2,213     324
  2006     3,737      562     489
  2005     2,583     1,330     -175      291
  2004     2,556     1,375     190      297
  2003     2,497      575     -500      591
  2002     3,384     1,973     181      -48
  2001     3,326      695     -358     -208

充填事業の割合が大きくなり、容器事業が芳しくない状況が見て取れる。容器事業の中の製缶事業 (当然、スチール) は、創業時から継続している事業である。ホッカンHDには、ユニバーサル製缶という持分法適用関連会社 (出資比率20%) がアルミ缶を製造しているが、スチール缶の重要度は大きい。スチールからアルミへの変更が主要取引先で発生するのは痛いところだろう。JTとの共同出資で、西日本キャンパックという充填を行う会社を持っている。この会社はもともとJTの会社であったものを継続したような姿である。JTの清涼飲料事業の撤退が半年先に決定しているのだから厳しさが増すばかりである。


ガラス瓶会社は、とっくの昔にPETボトル会社になっていた。

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