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2015年4月11日 (土)

北岡氏「村山談話の文言ばかり関心は矮小」

戦後70年談話(安倍談話)に関する有識者会議「21世紀構想懇談会」の座長代理で、国際大学学長の北岡伸一氏は4月10日、東京都内で開かれた討論会に出席した。安倍談話について、北岡氏は「メディアは村山談話のキーワードが入るかどうかばかり関心を持つ。侵略、植民地、痛切な反省、おわび。それはちょっと矮小ではないか」と語った。
北岡氏は「戦後50年と70年で多少言うことが違ってくることは当然だ。100年、200年経っても同じ言葉を使うかを議論するのか。そんな馬鹿なことはあり得ない。首相が『全体として引き継ぐ』と言っているのはそれで良いと思う」とした。そのうえで「侵略」を巡る議論に触れ、「満州事変が侵略でないという人がいると説得に困る。満州事変で日本は北満州(現中国東北部)を支配し、傀儡(かいらい)国家をつくった。日本の歴史学者で否定する人はいないと思う」と持論を展開。一方、先月のシンポジウムでは「私は安倍さんに『日本は侵略した』と言ってほしい」と述べたが、この日は侵略の事実を認めることと談話に書くことは「別問題だ」とした。 「おわび」については「謝罪というよりは反省だろう。はるか時間がたったところから謝罪するのは、私は空々しく聞こえる」と語った。(朝日新聞:4月10日)


有識者会議について考える。


有識者会議なるものは、依頼主の意向に沿った回答をまとめる組織であるから、出来たときから答えは決まっているものである。逆に、政府の意向に反する内容でまとめるというのは、自己否定する行為だから、それなら提言を検討するよう依頼するのは、組織自身の自己否定になってしまう。立場の違う人たちが活発な議論をすることで、広く国民の意見を集約するというのは建前としてあっても、そうはならないものであろる。立場の違う人が議論をするというなら、国会で議論すれば大抵のことは済む。それ以前の下地作りという言い訳も、自分の考えが着地し易くする為の地ならしと言う方が正しかろう。
そんなところが垣間見えてくる。北岡は、戦後50年と70年で多少言うことが違ってくることを当然としているが、外交の継続性を重視するなら高々20年で変化したというなら、その原因が何かを説明しなければ、国際的な信用を失うというものである。中国側からすれば、戦争をしていた70年前の説明が、この20年間で何が変わったのかとする主張が当然出てくる。日本、当時は大日本帝国、が戦争をしていた相手は中華民国であって、中国共産党ではないのは事実だろうが、それをここで主張されてもややこしいだけである。この20年の間にいろいろ気付きまして、というユニークは主張は、日本という国はカイロ宣言を協議していた頃と変わらないということになってしまう。
それでは朝鮮半島についてはというと、1910年から韓国併合していたのだから、そもそも戦争をするという相手として構成されない。しかし、そんな主張を公式にしたら、北でも南でも著しくプライドをいたく傷付けることになる。外交の継続性というものは、過去に合意したことを簡単に翻したりしないという信頼で支えられている。
北岡の「安倍さんに『日本は侵略した』と言ってほしい」が別問題になっているのは、クライアントからの要請があったのではないかと想像させる。質問すれば、ないと答えるに決まっているし、質問することが激しい反発を招くものである。理性的なマスコミはそんなことは決してしない。

継続性を重視する立場で書いているが、自虐史観を改める必要があるとする主張には耳を傾ける気持ちは持っている。自虐的でなく、差別的でないまとめをどうするのかについては非常に興味がある。劣っているものを導いてやったという物語は、成果が出れば手段は問われないのかという論議にしかならない。どんなものになるのだろうか。
北岡の謝罪というよりは反省だろうというのは愚かである。謝罪するか否かは決めれば良いこと、無論、相手のある話ではある、に過ぎない。反省というのは、自分自身、自国に向かってが相応しいか、に向けてする行為であるが、反省というものは繰り返されるというのは世の習いなのである。個人であったも、国であってもそうである。それは行動の主体の特性と、周囲の環境が大きく変化しないのだから避けようがない。百万の反省より、一つを学ぶことこそが重要である。痛みの伴うから謝罪によって学ぶものがあるのに、痛みを避けて反省したところで何も得られまい。頭の良い大学の先生は容易に学べると考えるのだろうが、国家というのは愚かな者達で構成されているものである。


北岡の博士論文は、「日本陸軍と大陸政策1906年-1918年」だそうだ。

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