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2015年3月20日 (金)

北朝鮮、4月9日に最高人民会議

北朝鮮の朝鮮中央通信は3月20日、国会に当たる最高人民会議が4月9日に平壌で招集されると報じた。同会議の開催は昨年9月以来。議題は伝えられていないが、国防委員会など主な国家機関の人事や国家予算などの審議が行われるのが通例で、金正恩第1書記の体制で頻繁に起きている幹部人事の有無が注目される。
最高人民会議常任委員会が17日付で招集を決定した。現在の会期は昨年3月に代議員が選出された第13期で、今回は第13期第3回会議となる。代議員登録は4月7~8日。昨年9月の会議では、同4月の会議で国防委員会副委員長に就任した朝鮮労働党の崔竜海書記が副委員長の職を解かれ、朝鮮人民軍の黄炳瑞総政治局長が登用された。(日本経済新聞:3月20日)


北朝鮮にも人民会議があるのかという話である。


北朝鮮の正式名称は朝鮮民主主義人民共和国である。朝鮮半島北部を実効支配している分断国家である。日本国は認めていないが、承認している国が162あるという。日本国が承認している国の数は 194である。国連加盟国が193で、この中には日本国が国家承認しているバチカン、コソボ共和国及びクック諸島が国連未加盟であるが、一方で北朝鮮は国連に加盟している。南側を実効支配する大韓民国と国交のない国はというと、キューバ、シリア、マケドニア、モナコがある。新しい国については未確認であるので念のため。
どこの国が正統かというのは、厳密な判断は難しいだろう。南と北が戦争状態 (休戦中) にあるのだから、相手国を支持するような活動は制限されている。共和国である大韓民国をもってして自由の制限があるのだから、社会主義国における状況は推して知るべしである。
面倒なので北朝鮮と称するが、社会主義共和国という括りになるのだろうが、一般的な概念としての分類では専制君主制というのが妥当なところだろう。社会主義国に王朝があるというのも不思議な話で、歴史の発展 (発展と呼ぶのが相応しくなければ変遷でも良い) とは別の流れにある。それを理由にこの国は間違っているというのは、過去の知識による思い込みと考えられるが、自由を大きく制限した国を是としない考え方は、現在の多くの国とその国民の支持するところである。
北朝鮮で選挙があるというのは驚きである。選挙権は数え年17歳以上の者が持つとされる。他に制限が加わるがそれは置くことにする。選挙方式として、選挙区は小選挙区制をとっている。国民3万人毎に1人の代議員を出すという前提で定数が決められている。北朝鮮の人口は2,300万人と言われる。選挙区は600~700程度に分けられるというから、日本の政治家は北朝鮮に学んだら良いと思う。
被選挙権については、名目上は成人なら誰でも立候補できることになっている。北朝鮮でそんな自由があるとは思えないと感じるのは正しいようで、朝鮮労働党中央委員会により指名された候補者以外が立候補することは出来ない。そして、すべての選挙区で1名しか立候補しない。形成期的には信任投票だが、このような制度の国で不信任と言える筈もないし、普通選挙が実施されているのか分からない。普通選挙という概念が広まっていないかもしれない。そもそも、候補者と選挙区との関連性が不明確で、朝鮮労働党中央委員会が決めたところで立候補することになるのだろうから、前提が選挙になっていないことを窺わせる話ではある。日本の中央にこんな権限を与えたら、どんなことをしでかすのだろうかと想像してしまう。
最高人民会議の構成を確認する。前回選挙は2014年3月9日である。

■ 北朝鮮最高人民会議構成 (定数:687)
  朝鮮労働党      601
  朝鮮社会民主党    51
  天道教青友党     21
  無所属          13

社会主義国は建前はともかく、一党独裁というのが決め事なのだが、複数の政党が存在する。そもそもと言う話になるのだが、朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法第11条には「朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮労働党の指導の下にすべての活動を行う」と規定されている。つまり、朝鮮労働党は国家の行政機構より上位に存在する。これは中国の事情と同じである。中華人民共和国憲法において「中華人民共和国を領導 (上下関係を前提とする指導) する政党」と中国共産党は明記されている。政府は暴走するが、共産党は暴走しないという前提が、甚だ疑問を感じるところである。組織が暴走する原因が、人の欲望であるとするなら、政府であっても、国会であっても、共産党であっても、どれも等しく暴走する。共産党だけが特別な清廉な組織であるというなら、共産党の幹部は特別な修行を積んだ人でなければならないが、党員が数千万人の代表とするということなら、欲望に事欠かない。だいたい特別な修行を求めたら貴族制度に近付くことになる。規模の小さな北朝鮮は金王朝になり、中国は共産党の腐敗防止に躍起になるということになる。
上で政党が幾つかあることになっているが、これらは祖国統一民主主義戦線の傘下に存在する。祖国統一民主主義戦線は、朝鮮労働党の事実上の指導下にあるから、なんのことはない、朝鮮労働党とその仲間たちに過ぎない。朝鮮社会民主党は、「独立、主権、民主主義、平和と人権の保護」を政治的モットーとしている。天道教青友党は、「輔国安民」「斥洋斥倭」をスローガンにしている。輔国安民は、国を助けて民を平安にするという意味で、斥洋斥倭は、西洋の思想を排斥し、西洋の真似を している日本も排斥するといったところか。政党名の天道教とか、東学の考え方に依っている。こっちだと宗教的なニュアンスもあり、朝鮮労働党と対立することも起こりそうだ。そうなっては困る。北朝鮮という国は、主体思想でなければならないから、別の色の付いたものを許容しない。内心はともかく、表面上は朝鮮労働党と同じでなければならないのだろう。

北朝鮮の体制・制度は、ソビエトや中国の影響を受けながら自国の都合に合わせて修正しているようだ。文化的あるいは文明の発展のような流れより、自国の都合という雰囲気が強いのが特徴である。研究者によればこんな単純な括りはしないのだろうが、共産党は暴走しないとするような、対称性の悪い論理を受け入れ難いと感じる性質なので、難解を通り越して、不快と思ってしまうのである。共産党が暴走しない (金王朝でも良い) とするなら、ここに存在するのは特別な修行を経た選ばれた者としないと対称性が維持されないのだが、これだと特別な貴族が支配階級を構成するという、共産主義革命の自己否定になってしまう。なんとも不思議な国である。そして、建前であっても、国会が開かれるというのだから、それ自体を否定しても仕方ないとも思うのである。


主体思想は理解するのが非常に困難であった。

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