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2015年2月27日 (金)

DeNA、遺伝子検査で「祖先」を調査

なディー・エヌ・エー(DeNA)は2月27日、個人向けの遺伝子検査サービス「マイコード」で、「祖先」を調べるメニューを追加すると発表した。被検者の祖先がアフリカ大陸から日本列島にたどり着くまでのルートがわかる。病気のかかりやすさなどの体質も検査可能。販売価格は税抜き9800円となる。細胞内の「ミトコンドリア」を分析し、被検者を「ハプログループ」と呼ぶ考え方で分類する。最新の研究ではハプログループによって人類発祥の地とされるアフリカ大陸から日本に到達するまでの経路がわかるという。すでにマイコードで遺伝子検査を受けた人も、同980円の追加料金を払えばわかる。(日本経済新聞:2月27日)


遺伝子検査サービスについて考える。


DeNAがDNA検査という語呂合わせの類かと思ったら、そういう話でもないようだ。遺伝子検査が簡単に出来るようになったことと、それに伴い様々なデータが蓄積されたこととで、病気になり易い傾向を遺伝子と照らし合わせることが可能となり、病気でない人に対しても予防的に検査するサービスが成立することになる。病気を防ぐというのだから結構な話にも思えbるが、そう単純な話ではないようである。
遺伝子で決定付けられている病気があり、それで治療が開始できるというのならこれは医療行為である。医療行為というのは最も規制の厳しい事業領域である。規制の隙間にチャンスを求めるベンチャービジネスと親和性が最も低い。遺伝子検査との関連で考えてみる。遺伝子検査のデータが集積され、特定の疾病と遺伝子情報に一定の因果関係が結ばれたとする。この病気が発症し易い体質だから注意しなさいという程度の情報までなら医療領域の検査ではないが、この疾病が発症し易いという高い確度の蓋然性が確認されたとする。こうなると遺伝子検査ではなく、疾病の予防検査乃至は直接的な発症検査になる。つまり、遺伝子情報と疾病の因果関係が薄い状況と、疾病が軽いものであることの、いずれかが満たされないと許されことになる。尿路結石ができやすいというのと、肺がんになりやすいとでは、前者が予防的に生活習慣を見直すという行動に移るのに対し、後者では精神的に大きな悩みが発生する可能性がある。
経済的な話になると、生命保険の審査に用いられる可能性がある。遺伝子検査を義務付けて悪い因子が確認された人と契約しないというものである。これは生命保険のシステムからすれば当然想定されるものである。過去の病歴の審査があるから、これと同等レベルの判定が出来るのなら使われるだろうが、それより劣るというのであれば契約者差別という指摘を受けるだろう。会社の人事に用いて生産性を上げようという利用方法もあるかもしれない。男女で問題があるのに、遺伝子なら許されるというのも解釈に悩むところである。
遺伝子検査の確度がどのくらいであっても、これを理由に差別する可能性はいつでもある。遺伝子検査は許せても差別は許さないというのが理性的な行動と言えるが、検査は結果を期待してするものであるから、結果の解釈には差別を生む材料を有するということがほぼ必然的についてくる。

記事のミトコンドリアDNAは、母親側の情報のみを引き継ぐものである。父親と母親との遺伝情報が優位さ無しで遺伝するとすると、10代前にさかのぼると1,024の親情報が伝達されていることになる。しかし、母親のみの情報であるなら何代さかのぼろうと1つに限定される。最近のニュースにあったイギリスのややこしい話は自然界にはないから、一人しか遺伝上の母親は存在しないということである。
キャンらが1987年に発表した約16±4万年前 (最大20万年前) のアフリカの女性に行き着くという説に従っている。原理的な話はまったく理解できないし、自分の遺伝子を操作して何かを変えるという話でなければ、自分の遺伝子に興味もわかない。そんなことだから分からないとも言えるが、疾病の予防に役立てるのならそれで良い。本当のところ、それすらも興味が薄い。

遺伝子解析で分かることを増やそうという好奇心は理解する。しかし、それを事業化すれば差し障りが生じることが多くあるだろう。検査結果と人間の特性の因果関係を調査して、蓋然性が高いほど当局から事業制限を受けるという厳しい環境に陥る。ほどほどの因果関係に留めれば、二度と検査しない。 (なんてたって、遺伝子情報は変化しない) それでは商売にならない。
昔、ある会社の創業者が語っていた言葉を思い出す。自分が選んだことを理由にするなら区別であるが、自分で選べない事柄なら差別である。学歴も職歴も資格も自分が選んだものである。しかし、性別も年齢も出身地も、そして親も選べるものではない。高い教育を受けられなかったことで、高収入を得られなかったということもあろう。教育を受けられなかった理由が、親の収入であったり、住んでいる地域であったりする。それをなくす、少なくとも小さくする努力は国がしなければならない仕事である。頭の出来が遺伝的に悪いことをどうするかと問われれば、親は選べないのは致し方ないことと受け入れるよりないと答える。親の存在を否定して、自分自身の存在を肯定するのも難しかろう。


遺伝子検査は占いと楽しむ程度が医療行為にならない範囲ということか。

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