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2015年2月 5日 (木)

ニコン純利益57%減に下方修正 15年3月期

ニコンは2月5日、2015年3月期の連結純利益が前年同期比57%減の200億円になる見通しだと発表した。従来予想は19%減の380億円だった。半導体露光装置や欧州、中国市場のレンズ交換式デジタルカメラの販売が予定に届きそうにないため。売上高は12%減の8600億円、は43%減の360億円にいずれも下方修正する。
同日発表した2014年4~12月期連結決算は売上高が前年同期比16%減の6178億円、営業利益は32%減営業利益の267億円、純利益は55%減の167億円だった。部門別では、半導体露光装置などの精機事業の営業損益が27億円の赤字(前年同期は55億円の黒字)、デジタルカメラなどの映像事業の営業損益は10%減の475億円だった。(日経QUICKニュース:2月5日)


ニコンについて考える。


ニコンの四半期決算の推移から確認する。四半期毎の決算推移を下に示す。

■ ニコンの四半期決算推移 (3月期 / 単位:百万円)
   四半期     売上高    営業利益  経常利益  四半期純利益
  2015 Q3    242,854    13,628    13,083       6,662
  2015 Q2    197,521     9,594    10,118       6,373
  2015 Q1    177,444     3,505     4,642      3,697
  2014 Q4    248,073    23,604    24,067      9,319
  2014 Q3    261,999    17,436    17,631      23,897
  2014 Q2    231,503    15,869    14,877      9,172
  2014 Q1    238,981     6,032     5,150      4,436
  2013 Q4    247,217    11,754     7,367      10,129
  2013 Q3    266,033     2,144     1,453       308
  2013 Q2    237,812    13,735    16,121      16,252
  2013 Q1    259,431    23,368    23,403      15,770
  2012 Q4    216,984    10,722    13,202      12,556
  2012 Q3    215,358     8,185    11,028     -3,688
  2012 Q2    240,742    24,253    27,400      19,755
  2012 Q1    245,567    36,920    37,753      30,682
  2011 Q4    235,733    20,303    20,139       7,012
  2011 Q3    253,754    18,579    17,858       9,661
  2011 Q2    192,814     3,858     5,074       2,485
  2011 Q1    205,211    11,312    12,740       8,154
  2010 Q4    194,008     2,289     3,299       5,033
  2010 Q3    223,404     3,378     3,677         18
  2010 Q2    192,939    -20,251   -20,986      -13,669
  2010 Q1    175,147      730    -1,324       -3,997
  2009 Q4    179,000    -6,660    -5,463       -3,228
  2009 Q3    213,578      775      50       -2,341
  2009 Q2    249,271    25,349    23,991      15,670
  2009 Q1    237,870    28,720    29,111      17,954
  2008 Q4    243,636    31,660    22,014      15,022
  2008 Q3    266,362    40,243    39,259      26,023
  2008 Q2    222,250    27,134    22,802      10,992
  2008 Q1    223,543    36,132    36,064      23,446

四半期で変動が大きいのは半導体露光装置が高額であることと、カメラ関係のコンシュマー製品の売上に季節変動要因があることによるのだろう。2015年3月期に関しては、Q3までの業績に良くはないものの、極端に悪化した印象はない。2011年3月期に近いイメージになる。2011年の売上高が8,875億円、営業利益が540億円であるが、2015年はこれより悪い。半導体露光装置の受注から納品までは時間が掛るだろうから、この事業についてQ4の売上の大半は確定しているということだ。
事業状況を明らかにする為にセグメント売上高の推移を確認する。セグメント内訳は下の通りで、売上高の四半期推移を下に示す。単位は億円である。

■ ニコンのセグメント内訳
  精機事業           :半導体露光装置、液晶露光装置
  映像事業           :デジタルカメラ、フィルムカメラ、交換レンズ
  インストルメンツ事業    :顕微鏡、測定機、半導体検査装置
  その他事業          :ガラス素材、望遠鏡


■ ニコンの四半期決算推移 (3月期 / 単位:億円)
   四半期     全体    精機    映像  インストルメンツ  その他
  2015 Q3    6,178     892    4,610     459       216
  2015 Q2    3,749     549    2,774     285       140
  2015 Q1    1,774     235    1,347     124        67
  2014 Q4    9,805    2,054    6,854     647       249
  2014 Q3    7,324    1,206    5,529     416       171
  2014 Q2    4,704     798    3,525     260       119
  2014 Q1    2,389     340    1,875     116        57
  2013 Q4    10,104     1,790    7,512     538       263
  2013 Q3    7,632    1,201    5,884     358       188
  2013 Q2    4,972     804    3,810     237       120
  2013 Q1    2,594     522    1,901     108        61
  2012 Q4    9,186    2,481    5,871     560       273
  2012 Q3    7,016    1,836    4,619     378       181
  2012 Q2    4,863    1,248    3,245     246       123
  2012 Q1    2,455     616    1,670     111        57
  2011 Q4    8,875    2,086    5,964     575       251
  2011 Q3    6,518    1,422    4,540     372       184
  2011 Q2    3,980     807    2,818     242       113
  2011 Q1    2,052     403    1,488     109        52
  2010 Q4    7,855    1,501    5,695     451       209
  2010 Q3    5,915     972    4,501     296       146
  2010 Q2    3,681     663    2,753     178        87
  2010 Q1    1,751     273    1,354      82        42
  2009 Q4    8,797    2,199    5,965     446       187
  2009 Q3    7,007    1,582    4,941     342       142
  2009 Q2    4,871    1,172    3,372     232        96
  2009 Q1    2,379     579    1,649     109        42
  2008 Q4    9,558    2,908    5,861     590       198
  2008 Q3    7,122    2,101    4,476     409       135
  2008 Q2    4,458    1,404    2,703     263        89
  2008 Q1    2,235     612    1,453     124        46
  2007 Q4    8,228    2,919    4,488     593       228
  2007 Q3    6,116    2,127    3,425     416       148
  2007 Q2    3,773    1,355    2,058     264        96
  2007 Q1    1,728     584     987     113        44
  2006 Q4    7,309    2,423    4,157     533       197
  2006 Q3    5,358    1,723    3,134     369       133
  2006 Q2    3,429    1,158    1,959     235        76
  2006 Q1    1,574     470     968     101        35

2015年については第3四半期まで精機事業が悪い。カメラ関係で補えるような市場環境にもないから、この状況は深刻である。精機事業は過去には全体の売上高の1/3を占めていた時期もあるが、近年は1/4を下回るようになり、今期に関しては15%程度に留まっている。映像事業の売上高が1/2強まで割合が下がった時期もあるが、この精機事業の影響で3/4水準まで増えている。
主要なカメラメーカのカメラ関係事業の割合は、キヤノンが40%程度と高いが、オリンパスは15%程度、富士フイルムは関係事業を広く含めて15%程度、リコーはペンタックスの事業を組み込んだものの5%程度とどこも低い。家電会社のパナソニック、ソニーは当然低い。カメラ事業というのは、1980年代に多角化が推進されている。その頃はオートフォーカスが広まる時期でもある。キヤノンやリコーは複写機事業を拡大しているし、オリンパスは内視鏡を成長させている。ニコンも半導体露光機を成長させた。
カメラ事業の依存を小さくして新な事業を創出しても、その新規事業が悪くなるとカメラ事業に頼る他にないというのは、他の会社でも発生しかねない課題ではなる。しかし、他の会社のカメラ事業は、キヤノンを除けばそもそも頼ろうと思わないほど、業績の良くない事業になってしまっている。
数字の羅列をこれ以上するのは如何かと思い営業利益の推移は省いたが、ニコンのインストルメンツ事業は2009年3月期以降、四半期でほぼ赤字である。(四半期黒字は3/27) 売上高は映像事業の1/10に過ぎないが赤字で良い筈もない。その他の事業は黒字になっているが、他の事業との関連の深い内販割合が多い事業の集合体である。高コスト体質になる要素である可能性もある。それが競争力の源とする意見も当然あるのだろうが、手を入れる必要のある部門がないということもないだろう。


もう暫く明るい話が出そうにない会社に見えてしまう。

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