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2015年1月19日 (月)

ダイハツ、軽の史料展示館を改装・一般公開へ

ダイハツ工業は1月19日、大阪府池田市の本社に隣接する史料展示館を改装オープンする。過去の代表車種である三輪自動車「ミゼット」や小型自動車「シャレード」を当時の生活風景とともに展示し、軽自動車の進化が分かるようにした。実際に動かすことでエンジンなどの仕組みを理解できる模型も用意した。24日から毎週土曜に予約制で一般に無料公開する。
展示館「ヒューモビリティワールド」は4階建てで延べ床面積は2900平方メートル。1957年に発売のミゼットから、80年代に働く女性向けに人気だった「ミラ」、現在の主力車「ムーヴ」「タント」などを時代背景とともに展示した。
最新の燃費性能や安全装備も紹介し、小学生から大人まで楽しめるようにした。ダイハツは2007年に展示館を開設し小学生に限って公開してきた。改装後は年4万5000人の来場を見込む。(日本経済新聞:1月18日)


自動車博物館について考える。


日本にあるメーカ系の博物館 (展示館) としては、トヨタ博物館がもっとも有名で規模も大きいと言える。トヨタ自動車株式会社創立50周年 記念事業の一環として1989年にオープンしている。ここが優れているところは、トヨタ車以外のクルマも展示しているところである。と言っても、近年のものはトヨタ車に限定しているようである。この他に、ホンダにHonda Collection Hall がある。こちらはホンダ製品に限定されるが、自動車以外の二輪、そのレース車両もあり、汎用機も展示されている。
松田コレクションに代表される個人が収集したものを展示する施設があったが、どこも経営は苦しいようで閉鎖になっている。資産家の趣味で収集したものを展示する方法では限界があるということだろう。日本ではこの手の施設に税制上の優遇措置もないだろうから、オーナーの懐具合が怪しくなれば処分されるし、代替わがあればその程度では済まされない事態に陥る。美術品についても同様だが、後世に残すべき資産というより、個人所有品として単純に課税対象にされるのだから、散らばっていくことは避けられない。
欧州のメーカでは自社製品を展示する博物館を以前から設けていたが、思うほど充実しているところは少ないようだ。勝手にこっちが思うのだから仕方ないが、製造業として商売をしていくということと両立するのは難しいということだろう。別の話もある。2011年に経営破綻したスウェーデンのサーブの自動車博物館であるサーブ自動車博物館は、トロルヘッタン市が買収し、新たに公立博物館として生まれ変わっている。トロルヘッタンが、水力発電と自動車工業で栄えた町であることが理由のひとつだろうが、池田市がダイハツ博物館を買い取り公園にするかというと難しいところだろう。

自動車を買うという行為は、ごく普通の大衆車であっても購入者にとっては大きな買い物になる。平凡であるということは生活に密着したものともいえる。高級車や特別なスポーツカーより大衆車の方がかつての購入者にとっては思い入れが大きいかもしれない。それは商用車でも同様である。少数生産されたWO時代のベントレーは後世に残っても、沢山売られたカローラは見向きもされないから残り難い。ベントレーは倒産してロールスロイスになったが、カローラは売れてトヨタは発展したのだから、カローラを展示するのはトヨタの責任という論理は成立しそうである。受け入れられるか否かは別の話ではあるが。
シャレードを残そうとする試みは正しい行為である。ダイハツを訪れてシャレードを見たいと思う人は多くはないかもしれないが、箱根にポルシェを見る人も少なかったのである。短期的にそろばんを弾くだけでは見えてこないこともある。歴史的な価値は後で出ることを考えれば、希少性などという単純な統計値で判断できるものでもあるまい。
税制上の優遇を求めるのは難しいご時世だが、将来のすべてが見通せる訳でもないのだから、適正なリスクヘッジと思える予算を作りたいものである。


ヘンリーフォードが帽子を取る会社でなくても、自社製品の歴史を残すことは大切である。

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