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2015年1月 6日 (火)

日本コロムビアがリストラ 社員2割強の希望退職者募る

老舗レコード会社の日本コロムビアは1月6日、社員の2割強にあたる60人規模の希望退職者を13日から募集すると発表した。CD販売や音楽配信が振るわず、昨年も本人との協議のうえで26人を退職させている。昨年3月時点で300人いた正社員を今年6月までに200人程度に減らし、新しい事業に参入する方針だ。
退職金の上乗せなどで最大5億1千万円程度のリストラ費用を特別損失として計上する。2015年3月期の純損益は10億円超の赤字に転落する見通しだ。(朝日新聞:1月6日)


日本コロムビアについて考える。


レコード会社である日本コロムビアは、長く日立グループであったが現在では離れている。この会社で過去に何度か希望退職のニュースを読んだ気がしたが、何度も実施しているので確認するのが大変そうなので、従業員数の推移を有価証券報告書からまとめた。

■ 日本コロムビアの従業員数推移
    年      従業員数
  2002年3月    1,053
  2003年3月     645
  2004年3月     644
  2005年3月     659
  2006年3月     380
  2007年3月     374
  2008年3月     470
  2009年3月     390
  2010年3月     363
  2011年3月      317
  2012年3月      306
  2013年3月      303
  2014年3月      300

何度も従業員数削減をしている様子が窺える。過去に行った希望退職募集が、1996年、2002年、2003年、2009年、2014年にあったようだが、細かい情報を確認できなかった。まあ、これだけ繰り返せば分からなくなる事情も理解する。毎年、新卒者の採用をしていたのではないようだが、採用はしている様子がある。例えば2003年の希望退職は、年齢30歳以上の正規従業員(出向者を含む)および国内関係会社の正社員を対象にしている。年齢の高い社員を対象にしていたが、それだけでは人員の確保が難しくなったのだろうか。
経営状況について確認する。四半期決算の推移を下に示す。

■ 日本コロムビアの四半期決算推移 (単位:百万円)
   四半期    売上高  営業利益  経常利益 四半期純利益
  2015年Q2    2,889    -418    -407     -677
  2015年Q1    2,770    -361    -359     -368
  2014年Q4    3,672    144      221      159
  2014年Q3    3,520     51      49       15
  2014年Q2    3,685     94      101       85
  2014年Q1    3,098     -6      -8       24
  2013年Q4    3,315     38      119      -5
  2013年Q3    4,483    387      377     298
  2013年Q2    3,447    226      217     197
  2013年Q1    3,066    -117     -122     -131
  2012年Q4    4,007    345      372      331
  2012年Q3    3,924     67      64      51
  2012年Q2    3,395     85      79      71
  2012年Q1    3,355     16      19      10
  2011年Q4    4,324    255      408      302
  2011年Q3    3,954    146      104      97
  2011年Q2    4,289    314      315      302
  2011年Q1    3,879    167      162      175
  2010年Q4    5,559    283      281      124
  2010年Q3    4,232    186      169      89
  2010年Q2    4,233     66       61     549
  2010年Q1    4,118    -198     -210     -193
  2009年Q4    4,659    -150     -156     -278
  2009年Q3    4,780    -214     -209     -205
  2009年Q2    4,488    -301     -277      109
  2009年Q1    4,505    -257     -248     -258
  2008年Q4    5,927    -115     -174    -1,801
  2008年Q3    4,564    -355     -373     -303
  2008年Q2    4,317    -224     -273     -282
  2008年Q1    4,406    -43      -50     -29

四半期に40億を超えていた売上が20億円台まで下がっている。従業員数を減らせば売上が減るが、費用が減って利益が増えるという流れになれば成功である。それでも1,000人が300人になれば費用削減効果より、事業の成長の方に影響が出るものである。
セグメント売上高を確認する。結果を下に示す。

■ 日本コロムビアのセグメント売上高推移 (単位:百万円)
   3月期    市販/配信   特販/通販   その他    合計
  2014年     10,221     2,075     1,975     14,272
  2013年     10,478     2,363     1,750     14,592
  2012年     10,848     2,513     1,702     15,064
  2011年     11,300     2,382     3,102     16,785

2010年以前は、ミュージック制作事業が90%以上を占めているので公表していない。現在のセグメントで市販/配信が70%程度占めている。また、国内売上が90%以上で海外の売上は少ないことは変化がない。
国内の音楽販売に著しく依存する事業形態であるが、売れる歌手がいないとどうしようもない。CDも売れないし、音楽配信事業も期待したほどの市場には成長していない。どんなCDが売れるか、そして所属させるかによって売上高が決まるとなると事業改善は難しい。それなら社員数を少数にしておけば良いが、それで済めば社員はそもそも増やす必要はない。
新たな仕事を作るというのは簡単にはいかない。新しい大きな売上高を獲得するには優秀な社員が必要だ。しかし、一人の優秀な社員だけで仕事が完結する訳でもない。平凡な仕事を確かに実施する多くの社員がいなければならない。社員数の継続は、この平凡な社員のやる気を下げることに繋がる必然性がある。


正社員を解雇できる制度だけで企業の成長の蓋然性が上がるとは思えない。

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