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2014年12月12日 (金)

衆院の選挙制度改革案

選挙の宣伝カーが師走の街中を走っていく。年末だけが特別忙しいとする考えには賛同しないが、雪が降り始めて大変な時期にさしたる理由もなしに、解散し選挙することを決めた連中の無神経さを不快に感じる。
何度も扱ったように、一票の格差が大きいことを放置しての衆議院の選挙である。前回との違いは0増5減を施したことだが、結果としては格差が2倍以上ある状態を解消するに至っていない。選挙後に訴訟となるのだろう。選挙前に選挙停止の仮処分を求める訴訟があったが、これは認められなかった。予想通りで裁判所は自由裁量で決定するような判決を決して下さない。日本のエリートの頂点というのは、法律という決められたものの中で、揺るがない結果を下すということに美学を感じる種族で、新たな価値の創造などという思想は持ち合わせていない。これを司法制度の安定と称するのだが、立法府が創造的な活動をしない (出来ない) 状態に陥ってしまえば、司法は硬直化することになるのは必然で、安定というのが行政の独裁と独走を許す制度ということになる。
そうであっても、次にあるだろう裁判では、違憲状態より強い違憲という判決に近いものが出る可能性が高い。しかし、選挙無効の判決は出ないだろう。少なくとも最高裁では。違憲であったにしても、法律に強い縛りを受けている裁判所が創造的な提案をすることもない。つまり、自らの能力を限定している組織には改革を行う資質に欠けると言える。
裁判所の悪口を言っても仕方ない。高感度な天秤が必要なこともあるから、それを誇りに生きる人がいるのが悪いことではない。それならどんな方法があるかを考えることにしよう。一票の格差で問題になっている小選挙区に議員を抱える与党が選挙改革を行える筈がないのは容易に想像が付く。自分たちの仲間を落とすことになる制度改革などしたら、党に居られなくなるというのがこの国の政党システムである。逆に野党の都合の良い制度を拵えたら、与党の反対により廃案になる。与党と野党が話し合って妥協できる案というのは、結局現行の選挙制度で当選した議員が決めることだから、変更は小さいほど良いというのが心情となるだろう。このもたれあいで進まないのが選挙制度改革である。本来、自分たちのこと (定数とか給与とかも含めて) は、他人が決めるのが本当である。こういう行為をこの国では、お手盛りと呼ぶ。

一票の格差をどうするかにコペルニス的転回をしてみる。(用法が不適切でも気にしないこと) 区割り変更は難しいから諦めることにする。議員定数削減も行わない。それで一票の格差をどう解消するかというと、小選挙区について有権者は、当該小選挙区以外の選挙区の候補者にも投票できることにする。例えば、東京10区の有権者は、東京10区に投票することも可能だが、茨城2区、神奈川11区、富山3区、岐阜2区、大阪5区、和歌山3区、兵庫8区、9区、岡山5区、徳島2区、鳥取1区、福岡6区、7区、8区、長崎3区、熊本2区、3区、4区、宮崎2区、3区、鹿児島2区、5区、沖縄2区、3区、4区の候補者に投票しても良いことにする。無論、他の選挙区でも構わない。だらだら列挙した選挙区の有権者も、他の選挙区に投票して良い。
国会議員は地域の代表ではなく、国民の代表であるのだから、特定の地域から選ばれたというのは手続き上の都合でしかない。他の地域の有権者からあの候補者が良いと思われるのであれば、有効にするのが筋というものだ。東京10区の後に上げた選挙区というのは、候補者が二人だけ立候補している選挙区である。小選挙区制度が二大政党を指向しているのだから妥当な結果とも言えるが、与党と少数政党の立候補になっている。これは解散した理由と言われる選挙態勢が整わない内にという選挙戦略の効果といえようが、その地域の有権者にとってありがたい話ではない。
小選挙区制度は死に票が多いという欠点が指摘される。しかし、小選挙区任意選挙区投票制度を実施すれば、有権者の側の投票したい人がいないという不満はある程度解消する。選挙実務の問題として、有権者が多い地域で活動していて、有権者の少ない地域に立候補するという候補者が出る可能性がある。選挙期間中においては、立候補した地域以外での選挙活動を禁止し、インターネットを利用した投票呼びかけも制限することにすれば良い。加えて、小選挙区と比例区の重複立候補も禁止する。組織力の強い政党が、ある選挙区で立候補して、隣接する選挙区から誘導する操作を行う可能性がある。選挙期間中に政党が応援できるのは、比例区の政党名への投票だけで、小選挙区は当該選挙区の候補者以外の名前を出すのを禁止することにする。細かな規定は整えないといけないが、これで一票の格差と、有権者の投票したい人がいないの一部は解消される。
この選挙方式により、所謂マイナス投票のようなことを行う人が出るかもしれない。特定の政党の党首を落選させようと、自分の選挙区ではないにも拘らず対立候補に投票するという行動である。しかし、党首を当選させようと別の選挙区から投票する者もあるから同じであるとも言える。組織力が強い少数政党は、小選挙区で議席を獲得できるかもしれない。しかし、少数政党から抜け出すことはない。与党は批判票に注意を払わないと大きな危険を抱える。しかし、落選する危険を冒さなければ何も出来ない。何もしない者は必ず落選する。

議員定数の削減については、議員定数の削減が実施されるまで、議員に支払われる費用等すべてを現行の半分にすると決めれば良い。難しい話はダメで、単純なのが良い。なんといってもお手盛りなのだから。

この乱暴な選挙制度を提案するのは、どうせ変わらないという言い訳で投票しないことで、責任逃れをしたような態度を取る有権者を刺激したいのである。マスコミの予想も難しくなり、結果が見えている選挙ではなくなるだろう。通常はマスコミに取り上げられる候補者が有利になるが、逆にとても不利になる可能性もある。自分の選挙区だけ見て、利益誘導をすることに汗を流すと落選する危険が高まる。国民の代表であるという緊張感をもって仕事をして貰おうではないか。


首相は小選挙区選出の縛りを加えるとなおよい。

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