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2014年12月 5日 (金)

日立、米WD株の売却益100億円上振れ 円安・株高で

日立製作所が11月に売却したハードディスク駆動装置(HDD)大手、米ウエスタン・デジタル(WD)株で、売却益が当初想定を100億円程度上回ることが明らかになった。円安が進んだ上、売却価格も想定以上だった。売却益は2015年3月期の業績予想に織り込み済みだったが、上回った分については今後最大100億円の利益押し上げ要因となる。
WD株625万株を総額約670億円で機関投資家などに売却。5%強あった保有比率は約2.6%に低下した。簿価との差額475億円の売却益が発生、特別利益に計上すると11月14日に発表した。WD株の売却益自体はもともと今期の業績予想に織り込んでいたが375億円程度とみていたようだ。米国株式市場でWD株が上昇、円安進行もあって、円ベースの売却額が膨らんだ。日立の今期の連結純利益は前期比6%減の2500億円の見込み。前期は三菱重工業との火力発電事業の統合で1300億円規模の押し上げ効果があった反動が出る。ただ、円安の追い風などで本業の業績にも上振れ期待が浮上しており、今回の売却益は一段の押し上げ要因となる。日立は事業再編の一環で12年にHDD事業子会社をWDに売却し、現金39億ドルとWD株の約1割に当たる2500万株を受け取っていた。現状で保有する2.6%分の扱いは今後検討する。(日本経済新聞:12月5日)


日立のHDD事業について考える。


WDに売却した日立のHDD事業は、もともとの日立製作所のHDD事業と、IBMから買った事業の合同したものである。国内の事業所は、小田原と藤沢を拠点としていて、前者が日立、後者がIBMの流れをくむものである。小田原は日立のストレージシステム事業と同居する状態であったが、11月25日に小田原のストレージシステム事業は2016年9月末までに秦野に統合されることが決まったと発表された。周囲は商業施設や住宅地に接しているので、その手の施設に変わることになるのだろう。なお、グループ会社を含む小田原拠点の従業員1000人はすべて秦野拠点に配置転換するという。IBMの事業買収以前はもっと多かったと記憶するが、藤沢への異動があったり、秦野への異動が既になされている事情もあるのかもしれない。小田原工場の説明を加える。場所は小田原市国府津で、敷地面積は5万1600平方メートルである。この内の1万1300平方メートルの敷地を、WD傘下となった元グループ会社のHGSTジャパンから借りている。この為、秦野への移転後に土地を返却することになる。返却時に借用地に立つ工場施設を解体するかは両社で今後協議することという。

日立製作所は、三菱重工との経営統合こそ頓挫したが、再燃する可能性はある。近年の収益の改善は、半導体事業においてはエルピーダメモリやルネサス エレクトロニクスという合弁会社をつくり撤退し、ディスプレー事業ではジャパンディスプレイに事業譲渡して撤退するというように、赤字部門の切り離しによっている。無駄を切ったという主張は正当性を持つかもしれないが、新規の事業の柱をどこに求めるかとなると難しい話になる。重電産業に軸足を移した会社にとって、国内の市場成長性は期待できるものではない。しかし、欧州や北米に進出するには、資金面での体力に欠ける。なんといっても、競合会社との体力差が大きすぎる。それなら新興市場にというのが経営者の考えるところだろう。
WDへのHDD事業の譲渡時に株式を保有することにしたのは、移籍する社員の雇用を維持する為の保険であったに過ぎず、段階的に売却するのは計画通りの対応である。その中で、株高と円安により思わぬ利益が出たという結果に過ぎない。その資金をどう活用するかの方が重要であるのだが、なかなか難しいのがこの巨大企業の悩みであるようだ。


アベノミクスさまさまという結果ということか。

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