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2014年11月 4日 (火)

横浜・東日本銀「統合検討は事実」 株式市場は歓迎

地方銀行大手の横浜銀行と東京都を主な地盤とする東日本銀行は11月4日、「経営統合の可能性について検討していることは事実」と発表した。関係当局との最終調整を急ぎ、両行の機関決定を経て月内にも正式発表する見通しだ。前週末比の株価は横浜銀が8.5%、東日本銀株は2割超それぞれ上がり、総資産で地銀首位グループの誕生を株式市場は歓迎している。 両行は2016年春にも共同持ち株会社をつくり、経営統合する方針だ。麻生太郎財務・金融相は4日の閣議後記者会見で「地銀は人口減少など地域によって差があるので、いろいろ考えないと経営は難しくなると言ってきた。動きが出てきても驚かない。そういうことはありうると思う」と述べた。 横浜銀首脳は4日朝、記者団に対し「将来を考えて、すべてのところと提携とか統合とか含めてあらゆる検討をしている」と語った。東日本銀と統合して発足する新グループを地銀再編の受け皿とし、他の地銀を入れる可能性もある。 発足する新グループの総資産は単純合算で16兆円弱になり、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)を抜いて地銀首位になる。大手地銀が絡む再編は07年にふくおかFGが発足して以来。横浜銀と東日本銀はともに財務が健全な地銀同士が前向きな再編に踏み切る新たな動きになる。(日本経済新聞:11月4日)


地方銀行について考える。


地方銀行は64行あり、第二地銀は41行ある。いろいろ区分の難しい銀行があるのは、大蔵省の指導が行き届いていた時代とは変わってきているということだろう。地方銀行と第二地銀の預金額上位20行を預金額と共に下に示す。

■ 地方銀行、第二地銀の預金額上位行
   銀行名        都道府県    預金額(億円)
  横浜銀行       神奈川県    118,683
  千葉銀行       千葉県     101,219
  福岡銀行       福岡県      84,245
  静岡銀行       静岡県      82,343
  常陽銀行       茨城県      74,909
  七十七銀行      宮城県      71,329
  西日本シティ銀行  福岡県       65,166
  京都銀行       京都府      62,992
  広島銀行       広島県      61,881
  八十二銀行      長野県      60,013
  群馬銀行       群馬県      59,853
  北陸銀行       富山県      57,120
  中国銀行       岡山県      56,900
  十六銀行       岐阜県      50,372
  足利銀行       栃木県      49,579
  伊予銀行       愛媛県      48,194
  山口銀行       山口県      47,738
  東邦銀行       福島県      47,245
  池田泉州銀行    大阪府      46,173
  南都銀行       奈良県      45,971
  -----------------------------------------
  北洋銀行        北海道     72,395
  京葉銀行        千葉県     37,734
  関西アーバン銀行  大阪府     36,817
  みなと銀行       兵庫県     30,462
  名古屋銀行      愛知県     29,548
  もみじ銀行       広島県     26,446
  愛知銀行        愛知県     25,954
  栃木銀行        栃木県     24,668
  東京スター銀行    東京都     21,572
  八千代銀行      東京都     20,791
  愛媛銀行        愛媛県     18,252
  東日本銀行      東京都     17,811
  東和銀行        群馬県     17,711
  第三銀行        三重県     17,532
  中京銀行        愛知県     16,594
  北日本銀行      岩手県     13,467
  香川銀行        香川県     12,969
  大光銀行        新潟県     12,754
  徳島銀行        徳島県     12,673
  きらやか銀行     山形県     12,317

地銀と第二地銀は歴史的な違いもあって規模に差がある。それでも、地銀の横浜銀行や千葉銀行は他の地銀と比較するには大きな規模だと言われていた記憶がある。一つの県を中心に活動しているから、都市部の銀行の方が大きいという傾向なのだろう。それなら東京都は、という疑問は、都市銀行との競合が強くなって大変なのだろう。
規模としては5兆円くらいの預金量の規模があれば都市部でも競争していく体力はありそうだ。逆に1兆円以下の規模では都市部で競争にさらされるようだと苦しい。今回の横浜銀行と東日本銀行の他に、ふくおかFG(福岡銀行、親和銀行、熊本銀行)、東京TYフィナンシャルグループ(東京都民銀行、八千代銀行)がある。三つのグループの預金額を比較する。

■ グループの預金額比較 (単位:億円)
  福岡銀行     福岡県     84,245
  親和銀行     長崎県     21,410
  熊本銀行     熊本県     12,236
  グループ計             117,891

  横浜銀行     神奈川県    118,683
  東日本銀行    東京都     17,811
  グループ計              136,494

  東京都民銀行   東京都     23,688
  八千代銀行    東京都      20,791
  グループ計              44,479

横浜銀行が神奈川中心に展開しているのに対し、東日本銀行は茨城県発祥で、東京、茨城、埼玉、千葉などに約80店舗を展開している。個人顧客の開拓や法人営業など業務面で高い補完関係が期待できるというのが評論家の解説になるだろう。補完関係が正しく説明された例の方が少ないと感じるが、気のせいだとしておく。
東京TYフィナンシャルグループはくっついても大きくない。ふくおかFGも福岡銀行が中心で、他は吸収されたと思えるほど規模に違いがある。地方の景気低迷で資金需要が伸びないとなるとある程度の規模は安定に欠かせないという経営判断も出てこよう。そもそも、金融庁が強い指導力を発揮するかもしれない。銀行が安定したら地方経済が発展するというのは幻想だと思うが、銀行が不安定では困ることがあるというのは事実だろうから否定できない。
次にどこがあるという予想など立てようもないが、規模の大きな千葉銀行の本支店は、千葉県(418)、東京都(14)、茨城県(3)、埼玉県(3)、大阪府(1)と千葉県に偏っている。地域的な補完関係として埼玉県を考えるとする。埼玉県中心の地銀・第二地銀として武蔵野銀行(地銀)がある。武蔵野銀行は東京都(2)、茨城県(1)の他は埼玉県に本支店がある。預金額は36,954億円とそこそこの規模であるから合計すれば横浜銀行+東日本銀行の規模に匹敵する。こんな足し算で決まることでもないだろうが、それくらい大胆に選択しないと進まないだろう。銀行も大変である。


100行の銀行名を眺めると知らない名前ばかりだ。

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