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2014年10月 7日 (火)

マクドナルド、11年ぶり最終赤字 12月通期170億円

日本マクドナルドホールディングスは10月7日、2014年12月期の連結最終損益が170億円の赤字(前期は51億円の黒字)になる見通しだと発表した。最終赤字は11年ぶり。仕入れ先の中国の食肉加工会社が期限切れ肉を使っていた問題で顧客離れが進み、売上高の減少が止まらないためだ。問題発生を受け減損損失を計上するほか、顧客の信頼回復に向けた投資増も利益を圧迫する。
売上高は前期比15%減の2210億円を見込む。5月時点では今期の売上高は4%減の2500億円、純利益は17%増の60億円の見通しだったが、食肉問題を受け、7月時点で予想を取り下げていた。年間配当については安定配当を重視し、従来通り30円を実施するとした。
同日、東京都内のホテルで記者会見したサラ・エル・カサノバ社長は「顧客を失望させて申し訳ない。食の安全への信頼の回復を最優先に取り組んでいく」と釈明した。商品の品質管理の強化のため、アルバイトを含む全従業員の食品安全に関するトレーニングを義務化するほか、食品安全の専門家を交えた食品安全専門会議も設置する。フランチャイズ店オーナーへの支援も強化する。信頼回復に向けた投資費用は約59億円に上る見通しだ。
マクドナルドの9月の既存店売上高は前年同月比16.6%減と、25%減だった8月に比べマイナス幅が縮小した。季節限定の商品や人気アニメ「妖怪ウォッチ」とタイアップした商品が好評だったという。10月以降は昼食需要を喚起するために「昼マック」と呼ぶキャンペーンを導入するほか、全商品について価格体系の見直しを実施していく予定だ。(日本経済新聞:10月7日)


マクドナルドについて考える。


日本マクドナルドホールディングスの近年の決算推移と、今回発表の予想を加えてまとめた結果を下に示す。

■ 日本マクドナルドホールディングスの12月期決算推移(単位:百万円)
  決算年   売上高     営業利益   経常利益    当期純利益
  2014年(予) 221,000      ―         ―       -17,000
  2013年   260,441     11,524      10,236       5,138
  2012年   294,710     24,780      23,770      12,870
  2011年   302,339     28,182      27,612      13,298
  2010年   323,799     28,135      27,161       7,864
  2009年   362,312     24,230      23,252       12,809
  2008年   406,373     19,543      18,239       12,393
  2007年   395,061     16,733      15,616        7,819
  2006年   355,696      7,380       5,708        1,549
  2005年   325,655      3,210       2,859          60
  2004年   308,079      7,244       7,277       3,680
  2003年   299,823      2,842       1,896       -7,121
  2002年   320,713      3,944       2,050       2,335
  2001年   361,672     19,299      18,933       10,186
  2000年   357,886     29,440      29,297       16,801

売上高が最も大きかったのが2008年で、営業利益が2011年である。東日本大震災の影響はそれほどなかったということのようだ。現在社長のカサノバは、1991年にマクドナルドカナダに入社し、世界のマックでマーケティングのノウハウを蓄積してきたという。日本では、前社長の原田泳幸時代の2004年から2009年に「執行役員マーケティング本部長兼事業推進本部長」の肩書きで仕事をしていた。2013年8月に日本マクドナルドの代表取締役社長兼CEOに就任、2014年3月に日本マクドナルドホールディングスの代表取締役社長兼CEOに就任している。米国から派遣された経営者かと思ったが、日本に相応の期間関係のある者を選定しているということであった。とは言っても、経営者は数字で評価される宿命であるから、どうにもならない。
マクドナルドの月単位の実績発表を転載する。

■ マクドナルド月次セールスデータ
  2014年    1月  2月  3月  4月   5月   6月   7月   8月   9月
全店売上高   3.3   -8.8   -3.0  -4.0  -3.0   -8.6  -18.0  -25.7  -17.0  
既存店売上高  3.4   -8.7   -2.6  -3.4  -2.4   -8.0  -17.4  -25.1  -16.6
客数       -5.3  -13.1  -8.3  -6.4  -5.5  -10.7   -9.6  -16.9  -15.6      
客単価      9.2   5.0    6.3    3.2   3.3    3.0   -8.6   -9.8   -1.2

               
   
   
   
  2013年    1月   2月   3月  4月   5月   6月   7月   8月   9月  10月   11月  12月
全店売上高   -15.2  -10.4  -1.7  -1.9   2.1   2.6   -0.8   -0.1   -2.3  -8.8   -9.5   -8.8
既存店売上高 -17.0  -12.1  -3.6  -3.7   0.5   1.0   -2.7   -1.9   -3.4  -9.7   -10.4  -9.0
客数        -8.1  -10.9   5.8   2.7   -3.1  -2.7   -9.5   -9.3   -6.5  -13.9  -14.4  -12.1
客単価       -9.7  -1.4   -8.9  -6.2    3.7   3.8   7.5    8.1   3.3    4.9     4.7    3.5

  2012年    1月   2月   3月   4月   5月   6月   7月   8月   9月  10月   11月  12月
全店売上高    3.5    1.1   8.6   -0.8   -8.4    1.5   -1.4   0.1   -1.1  -5.2   -1.6   -7.0   
既存店売上高  1.3   -1.2   6.0   -3.6  -11.0   -1.4   -4.1  -2.5   -3.6  -7.2   -3.1   -8.6   
客数        6.3    3.4   6.7   -6.4    2.2   4.2    1.6    6.6    1.3   4.6   -2.6   -0.8   
客単価      -4.8   -4.5  -0.7    3.0  -12.9  -5.4   -5.6   -8.5   -4.9  -11.3  -0.5  -7.9


近年、ずっと良くない状態とまとめて良いようだ。マクドナルドでは、安売りを止めたり、全店舗で屋内禁煙にしたりと工夫しているが、迷走しているというのが世間の評価のようだ。マックカフェにして子供を追い出して、高級志向に走っても売り上げは伸びず、サラリーマンの喫煙室であったものを、禁煙化で追い出してしまえば、どこにお客がいるのだろうか。
店舗数が圧倒的に大きなチェーンでは、極端な判断を全店に行えば客が零れ落ちることになる必然性がある。小さなチェーンが客を絞ってゲリラ戦に持ち込むのとはここで大きな違いがある。子供も喫煙者もカバーしなければならないとなると、店は特徴の乏しい平凡なものになる。特徴的な店舗をやりたければ看板を変えるのが上策であろうが、マクドナルドにその方式は似合わないだろう。
安売りとおもちゃに頼る営業を再開するだろうが、子供の支払いをする親は品質に不安が生じてしまえばマクドナルドを避けるようになるし、適当な理由が出来れば子供を説得して他の店に行く。そもそも親はおもちゃが好きでない。たばこを吸って待ち合わせをするサラリーマンも追い出してしまったから、今更やりようがない。サラリーマンのコーヒー目当ての客は、価格ならコンビニエンスストアの方が安いと気付いてしまったから、引っ張ってくるのは更に安くしないといけない。これでは苦しい。

カナダ人社長を切るのは簡単だろうが、経営の立て直しは難しい。さてどうするのだろうか。


中国の問題がなくても、全然ダメな感じである。

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