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2014年9月 3日 (水)

ダイハツ、軽トラ「ハイゼット」刷新 農業女子に的

ダイハツ工業は9月2日、15年ぶりに軽トラック「ハイゼット トラック」を全面改良し発売した。軽トラックの顧客の多くは農家のため、農業に従事する女性の声を開発に取り入れた。車体色はオレンジやピンクなど全8色。フロントガラスは紫外線防止タイプに変更できる。車内に身だしなみ用の鏡も追加できる。
床の高さを低くして乗り降りしやすくした。燃費性能は約2割改善した。希望小売価格は65万3400円からで、月5千台の販売を見込んでいる。ダイハツの8月の軽の国内販売台数は前年同月比18%減で軽市場の減少幅(15%減)より落ち込んだ。2日記者会見した三井正則社長は「落ち込みは想定の範囲内」として、14年度の年間販売計画(66万台)は変えない考えを示した。(日本経済新聞:9月2日)

軽トラックについて考える。


軽トラックはOEMが多く行われている製品である。現行モデルで生産しているのは、ダイハツの他、スズキとホンダだけである。参考の為に記すとホンダは八千代工業に生産委託している。OEMの関係としては、ダイハツが、2011年からトヨタに、2012年から富士重工に供給している。スズキは、マツダ(1989年)、日産(2014年)、三菱(2014年)に供給していて、ホンダはOEM供給はない。日産は2003年から三菱からOEM供給を受けていたが、三菱のラインナップの整理により三菱と一緒にスズキから供給を受けるようになった。
輸出もあるものの、主たる市場は国内であり、市場規模が限られるから継続的に生産することになる。実際、ハイゼットの前のモデルは1999年-2014年であり、スズキ・キャリイの前のモデルは1999年- 2013年、ホンダ・アクティの前のモデルは1999年-2009年と、軒並み長い年数になっている。スバル・サンバーの富士重工での生産した最後のモデルも1999年-2012年も長い。
軽自動車の規格や、法規の変更があるとマイナーチェンジで対応する場合もあるし、それを機会にモデルチェンジに至ることもあるだろう。その間にモデルチェンジをしても良いが、モデルチェンジによって販売台数が増加する効果が乏しければ難しい。
近年の軽トラック販売台数の推移を下に示す。
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1995年の35万台近い台数からすると減少が著しい。自社開発を中止する理由になる市場環境ではある。軽自動車の販売台数は増加しているのに、トラックが減っているのはもしかしたらキャブオーバーバンに移っているのかとも考えたが、こちらも減少傾向(23万台→19万台)である。
軽トラックに乗ると、シートの後ろに荷物スペースがあると良いなと思うが、購入者には優先する課題ではないのだろう。しかし、スペースに関してはまったくないということではないようで、荷台に置く箱が販売されている。少ないが要望はあるのだろう。それでも、回転半径を小さくしたいという性能上の要求に比べると低いということのようだ。つまり、かなり狭い道を走る目的で使われるということである。そういったプロの要求に比べれば、アマチュアの思い付きのような希望というのは、本当のところスペースよりシートの改善の方が重要なのだがら、メーカからすれば優先度が高くなる可能性は極めて低いだろう。
記事にも農業関係と深いつながりがあるようなので、農業就業人口と販売台数の関係を確認した。結果を下に示す。
K_2
農林水産省の調査が毎年行われていなかったので、とんだデータになっている。1990年には500万人近くいたものが、2013年には240万人を切っている。農業用の道具として使われているとすれば、軽トラックの販売台数は減るに決まっているということになる。近い将来を考えたときに、農業従事者が急激に増えるということは考え難いから、軽トラック市場というのは難しい市場ということになる。

ハイゼットは扱い易いように、ATを従来の3段から4段にして利用者を広げようとしているし、ボディカラーを2色だけだったのを8色に増やすなどしている。この辺は本質ではなく、メディアに扱って欲しいという宣伝目的が強いだろう。車内のオプションもあった方が良いだろうが、それで選ぶ自動車ではない。OEMが増えたので、サービス関係を考慮して選ぶとホンダが選び難い地域はあるかもしれないが、ダイハツ(富士重工、トヨタ)とスズキ(マツダ、日産、三菱)なら差はほぼないだろう。ATの3段と4段は流れの速い道路を利用する場合には影響はあるが、多くの場合には影響は小さいだろう。そうは言っても影響は懸念されるから、スズキは3段のATに加えて、自動マニュアル変速機(AMT)オートギヤシフト(AGS)を搭載したモデルを発表している。こっちは5段なので段数は上である。
いろちろとコストの問題が大きくあるのだろうが、国内市場限定では苦しい。それでは海外化というと、二人乗りの市場というのは限られてしまうようだ。東南アジアのトラックはダブルキャブが圧倒的に多い。ある種白物家電化している製品群ではあるが、白物家電がメーカによる差を打ち出している時代であるから、同じものと片付けられない状況になるのかもしれない。


北海道で軽自動車数が少ないのは、雪道のわだちの幅が異なることにあると聞く。そして、四国に多い。軽トラも同じか。

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