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2014年9月24日 (水)

店舗名「ダイエー」なくなる イオンの完全子会社化で

イオンは9月24日、連結子会社のダイエーを2015年1月に完全子会社にすると正式発表した。業績が低迷するダイエーの店舗網を再編し、グループ一体で収益改善に取り組む体制を整える。東証1部に上場しているダイエー株は12月26日付で上場廃止となる予定。18年度をめどに「ダイエー」の店舗名もなくなる。
イオンはダイエーを完全子会社にするため、ダイエーの株主にイオン株を割り当てる株式交換を実施する。交換比率はダイエー株1株に対し、イオン株0.115株。ダイエーは11月開催予定の臨時株主総会での承認を経て、15年1月1日にイオンの完全子会社になる予定だ。
ダイエーの完全子会社化により、イオンはグループのスーパー事業の店舗網再編を加速する。都内で記者会見したイオンの岡田元也社長は「ダイエーは過去10年、リストラに次ぐリストラだった」と語り、ダイエーを首都圏と京阪神エリアで食品に特化した店舗として再生させる方針を示した。ダイエーの店舗数が少ない北海道や九州地区では、イオン北海道やマックスバリュ北海道などイオンのスーパー子会社に店舗を集約する。
イオングループ内の店舗再編を通じ、2019年2月期にはダイエーの店舗数を現在より約20店多い300店体制を目指す。また岡田社長は5年後に売上高5000億円、営業利益は150億円を目指す考えを明らかにした。ダイエーの14年2月期の連結決算は売上高が前の期比2%減の8136億円、営業赤字は74億円(前の期は26億円の赤字)だった。今期も従来の黒字予想から一転し、3期連続で営業赤字となる見通し。抜本的な収支構造改革が急務となっている。(日本経済新聞:9月24日)


ダイエーについて考える。


ダイエーの発行株式数は、398,077,574株である。ダイエー株1株をイオン株0.115株に交換するというから、イオン株 45,778,921株 (端数切捨て) ということになる。イオン株の最近の株価を1,100円とすると、この総額は 50,357百万円 つまり500億円を超えることになる。既にイオンが44%余りのダイエー株を所有していることは考えないことにする。
視点をダイエーの経営状況に移す。ダイエーの決算からキャッシュフロー (C/F) の推移をまとめた結果を下に示す。

■ ダイエーのキャッシュ・フロー推移 (単位:百万円)
  2月決算期   営業C/F   投資C/F    財務C/F    現金期末残高   フリーC/F
  2013年      6,946      1,493      -10,022       31,645         8,439
  2012年      7,010      -4,050      -11,457       33,228         2,960
  2011年      2,225      5,962      -14,733        41,725         8,187
  2010年      7,377      -2,860      -16,937        48,271        4,517
  2009年     22,739      1,106      -16,548        60,691       23,845
  2008年     18,410     103,585     -110,459        53,394       121,995
  2007年     -12,053     148,198     -179,122      126,359       136,145
  2006年     12,005     115,526     -163,213      169,336       127,531
  2005年     36,228      8,990      -36,466       204,151       45,218
  2004年     50,631      1,249      -1,509       195,598       51,880
  2003年     47,514      14,150      -59,991      146,133       61,664
  2002年     62,192     112,027     -436,613      145,688       174,219

注目すべきは営業C/Fが小さいことより、投資C/Fがプラスの年、つまり投資するのではなく、資産の現金化を継続して実施していることに注目すべきだろう。10年以上継続して不良資産の売却を行ってきたが、フリーC/F ( = 営業C/F+投資C/F) の減少傾向に変化がないことが示されている。当然のことながら現金期末残高が増えることはないという状況になっている。経営不振がそのままC/Fに表れている。
フリーC/Fの最近3年間の合計が200億円程度あるので、投資額の回収はイオンの仕入れにより寄せることで改善が期待できれば可能な気がする数字である。しかし、ダイエーはイオンのプレイべーとブランドであるトップバリュを沢山扱っていることからすれば、店舗が継続すれば看板が変わっただけに留まりそうな気もする。
十年掛けて不採算店の整理をして、本当は必要な投資もしないで済ませてきた結果として、売上の減少が生じて店の魅力が減じたとするなら、最も効率的かつ効果的な経営判断は店を閉めることになる。この十年を無駄な足掻きとまとめてしまえばその通りなのかもしれないが、足掻きは無駄というのは決まったものである。経営者は何とかしようとしたのだろうが、何とかするには所帯が大きすぎたこともあるのだろう。2004年の産業再生法での作業でもう少しスリム化しておいた方が良かったというところではないか。丸紅もイオンもそれを好まなかったし、優先順位としては有利子負債の減額であっただろうから、細かなところまで手が回らなかった結果の十年であったと想像する。
イオンはダイエーの発行済み株式の44.15%を持つ筆頭株主である。イオンもイトーヨーカ堂に比べると業績に見劣りするようだ。イオンの経営判断は少し遅いのではないかという想像も付くが、そういってしまうのは新聞記事程度の情報でゲインを掛け過ぎて判断しているという指摘を受けることだろう。
グルメシティがマックスバリュになったから品ぞろえが充実して売り上げが伸びるということでもない。商品がトップバリュのままで変わらず、店舗の不具合を放置したままにしたことも改まらないのなら、客も変化しないというのは必然である。とはいっても大きな投資をダイエー店舗にするというのも現実的でないようだ。ということは、国内の小売業というのは難しい商売であるのは間違いないようである。


そういえば忠実屋はダイエーになったと確認したら、忠実屋の大きな店舗がなくなっていた。

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