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2014年9月12日 (金)

朝日新聞社、記事取り消し謝罪 吉田調書「命令違反し撤退」報道

朝日新聞社の木村伊量(ただかず)社長は9月11日、記者会見を開き、東京電力福島第一原発事故の政府事故調査・検証委員会が作成した、吉田昌郎(まさお)所長(昨年7月死去)に対する「聴取結果書」(吉田調書)について、5月20日付朝刊で報じた記事を取り消し、読者と東京電力の関係者に謝罪した。杉浦信之取締役の編集担当の職を解き、木村社長は改革と再生に向けた道筋をつけた上で進退を決める。(朝日新聞:9月12日)


加熱する朝日叩き報道について考える。


まず立場を明らかにしておこう。慰安婦に関する吉田清治証言というのは怪しいだろうと思う。この証言を柱に据えて論理を構成するなら破綻するのは必然である。しかし、慰安婦に軍の関与がなかったことを証明するのは難しいだろうと感じている。関与したことを証明するには、たった一人の軍人が朝鮮人を騙して慰安婦にしたと証言すれば済むのだが、そんな軍人は誰一人いないと証明する困難さを考えれば当然である。慰安婦になった朝鮮人 (現在は韓国人かもしれないが、朝鮮半島で日本の植民地になっていた人を朝鮮半島出身の日本人とは呼んだらややこしくなる) が、自ら進んで慰安婦になったと言うことはないだろうから、聞き取りをしても結果は良く分からないということになる。正確な調査により、正しい結果が得られることは期待出来ないのには、余りに長い時間が経過しているということも影響する。
例えば、日本の軍人に対し、便宜を図って貰おうと思った不良朝鮮人(男)がいたとする。この朝鮮人は軍の仕事ばかりしていて、日本軍の為なら犯罪にまで手を染めるとしよう。当然、軍はこの男の犯罪はもみ消す。この朝鮮人が民間の女性を騙して慰安婦として送り込んだととき、日本軍は無関係と言えるかというと、関係があった可能性が高いというのが現在の判断ではないだろうか。大体、朝鮮語を話せる日本軍人がほとんどいないのに、朝鮮半島で仕事をしようとしているのだから朝鮮人通訳は必須である。植民地にされた側の人間が支配する側の便宜を図る仕事をするのである、複雑な感情が生じることは想像に難くない。
これは、朝鮮人が朝鮮人を裏切った事例だから軍は無関係と判断するとしよう。第71代日本国内閣総理大臣の中曽根康弘 (大勲位だ) が、海軍主計士官(将校)の地位にあった先の大戦時において、自ら慰安所の設置に積極的に関わり、慰安婦の調達までしていたという証言が、『終りなき海軍』(松浦敬紀・編/文化放送開発センター/1978) に出てくる。インドネシアの設営部隊の主計長だった中曽根が、いかにして人心掌握し戦場を乗り切ったかという自慢話である。その中にこんな文章が出てくる。

「三千人からの大部隊だ。やがて、原住民の女を襲うものやバクチにふけるものも出てきた。そんなかれらのために、私は苦心して、慰安所をつくってやったこともある。かれらは、ちょうど、たらいのなかにひしめくイモであった。卑屈なところもあるし、ずるい面もあった。そして、私自身、そのイモの一つとして、ゴシゴシともまれてきたのである」

2007年3月23日、中曽根が日本外国特派員協会で会見をした際、アメリカの新聞社の特派員からこの部分について追及されている。この時の回答としては、「旧海軍時代に慰安所をつくった記憶はない」「事実と違う。海軍の工員の休憩と娯楽の施設をつくってほしいということだったので作ってやった」「具体的なことは知らない」と完全否定している。自慢話をした後で、都合が悪くなって取り消すというのは、小物政治家が良くやる手である。大勲位も小者であるということか。
「海軍航空基地第2設営班資料というのがある。第2設営班とは、中曽根が当時、主計長を務めていた海軍設営班矢部班のことで、飛行場設営を目的にダバオ(フィリピン)、タラカン(インドネシア)を経てバリクパパン(インドネシア)に転戦した部隊である。この資料は同部隊の工営長だった宮地米三がそれを記録したものである。その中にあるのが、
「主計長の取計で土人女を集め慰安所を開設気持の緩和に非常に効果ありたり」
というものである。1978年当時の記憶の方が正しそうに思える。大勲位を1997年に受章してから、記憶力に急激な衰えが生じた訳でもあるまい。
強制したか否かは、現在のような法律下での話ではないから、非常に判断が難しいだろうことは予想できる。過去の行動を今日の基準で断罪するのは愚かなことである。しかし、過去の受けた被害を今日の基準で要求する者が出るのは必然であるし、権利としては全てではないが当然のことと思う。

慰安婦の軍の関与は、あったことを明確に示す資料はないものの、なかったというには難しいというところになるのだろう。終戦時に軍は都合の悪い資料を処分しているから、そんな態度を取る組織なら、そもそも資料を作らないというのが行動原理になっているのではないか。
原発の方の吉田調書(聴取結果書)の記事を読んだときに、混乱のある中の行動であるにせよ、所長の行動全般の流れと、所員の行動からすると、矛盾があると感じて違和感を覚えた。秩序のある組織が無秩序に行動するというのはあり得ない。混乱して乱れるのは当然だが、混乱している組織に秩序はない。秩序を取り戻したのなら混乱は終息する。命令違反をするなら、意味がなければならないが、第二が安全とは言い難い状況である。ということは、記事の編集をした者は、事前にストーリーを作成してはめ込んだように見える。それは記者が最もやってはいけない行為だろう。その程度の点検も出来ない組織になっているのかと驚く。

報道に間違いはあるものだろう。間違いを防ぐ体制にするのは当然だ。それでも防ぎきれないものだ。国会議員の発言に、国益を損なう報道だという趣旨のものがあった。国益を損なう心配のない報道しかしないというなら、大本営発表を記事にするシステムにするのが良かろう。大臣をバカと書けば国益は損なうだろうが、バカを大臣に据えたままなら国民に大きな不利益をもたらす。国益などと軽々しく口にするバカには付ける薬がないから、心からお見舞い申し上げることにする。

朝日新聞の社長会見で、読売新聞と産経新聞は随分と長時間質問したようだ。iPS森口の記事、池上彰の都知事選立候補の記事、前者は訂正したが、後者は放置したままだ。せめて次回の都知事選の前までに訂正した方が良い。
大切なことは、間違えたら訂正することである。訂正する際に必要なら謝罪もするだろう。プライドや国益を優先して良いことなどない。週刊誌や月刊誌も朝日新聞叩きを楽しんでいる。国益を損ねた朝日新聞は叩くべき存在なのである。この論理の延長にあるのは、政権与党の支持母体である宗教団体を記事にすることが国益を損なうと掲載出来ないという世界である。大本営発表を記事にするメディアと、日付以外は全てウソのメディアしか存在出来ない世の中を希望するのだろうか。報道の自由を政府が口にすることの危険性を感じないセンスは、報道に関わるものが選ばれた者だという気位の高さ、そう朝日新聞叩きの柱になっているような、それと同質のものを感じるのである。
朝日新聞は間抜けだと思う。しかし、それに乗じて政府に媚びうるメディアは存在価値がない。


吉田昌郎、 吉田清治がウソだと、吉田沙保里の世界大会15連覇も間違いかと思ってしまう。間違いでも困らないのだが。

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