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2014年9月26日 (金)

バター品薄、出荷を制限 農水省、2回目の緊急輸入

明治や森永乳業などの大手乳製品メーカーが、品薄になっているバターの出荷を制限し、パン店がバターを使う量を減らすなどの対応を迫られている。農林水産省は9月26日、バター3千トンの緊急輸入を発表した。緊急輸入は7千トンを入れるとした5月の決定に続く。年度内に複数回行うのは初めて。
緊急輸入は、クリスマスケーキなどの需要が増える年末を過ぎてもさらに足りなくなる恐れがあるため。明治は昨冬から出荷を制限しており、森永乳業と雪印メグミルクは、数カ月前から家庭用や業務用ごとに出荷量を調整している。大手スーパーのイトーヨーカドーやイオンは「バターの仕入れに支障は出ていない」としているが、菓子店やパン店などの業務用では影響が広がっている。東京都内の洋菓子店は今春、仕入れ量の4割減を通告された。「従業員総出でスーパーに買いに行く。通常より5~6割は高いが、しょうがない」と社長は話す。別のパン店は6月ごろから制限をかけられた。必要量の半分しか手に入らない月もあり、バターをたくさん使うパンは、つくる量を減らしているという。
牛乳や乳製品の原料となる「生乳」の生産量は、8月まで15カ月連続で前年割れ。廃業する農家が増えていることに加え、昨夏の猛暑の影響で乳を搾るために必要な牛の妊娠や出産が思うように進んでいない。生乳が不足すると、日持ちしない牛乳に優先的に回されるため、保存のきくバターなど乳製品の生産にまず響く。価格は業務用でじわじわ上がっている模様。家庭向けもすでに値上がりしている。8月出荷分から明治は2.1~3.7%、森永乳業は2.6%、バターの一部をそれぞれ値上げした。(朝日新聞:9月26日)


乳製品の輸入について考える。


乳製品に関する話題は何度かしてきている。乳製品のうち、バター、脱脂粉乳、ホエイ・調整ホエイ、デイリースプレッド、バターオイルの輸入は、独立行政法人農畜産業振興機構(alic)が一元管理している。輸入方式には一般輸入とカレントアクセス輸入がある。一般輸入とは、 一般的な輸入による買入れ・売戻しで、カレントアクセス輸入とは、ガット・ウルグアイ・ラウンド農業交渉に基づき、alicが指定輸入業者に委託し、毎年定めた数量を輸入し、農林水産大臣が指示する方針を実施し、価格高騰時の売渡し(競争入札)を行う輸入方式である。
実際のところ輸入量の多いバター、脱脂粉乳は、カレントアクセス輸入によって関税の他に輸入量の制限も掛けられていると考えて良いようだ。量の制限というのは、輸入禁止の次に強いアクセス制限である。つまり、国内の酪農を保護するという強い制限が掛けられていることを示している。バターの消費量が増えるのは、年末のクリスマスシーズンが最も大きい。酪農側から見たとき、同じ生乳でも牛乳用として販売するのが最も単価が高く、加工用の方が相対的に安い。4月10日、15日のブログで扱った。昨年、生乳がだぶつき価格が下がった。酪農家は減産に動き乳牛の頭数が減った。今年生乳が足らないと今いっても、乳牛の準備が整うのは来年の年末にならないと効果が出ないというものである。何事にもリードタイムというものはある。
バター輸入を関税のみの自由な市場にすれば量の不足は改善するだろう。酪農家は反対するだろうが、TPPとなればこの位は当然で、関税率も下げられることになる。

alicというと、ALiC日進という家電量販店があるが現在では生麦にしかないようだ。横浜の西口にあった店舗はビルの名前を残す。栄枯盛衰は世の習いである。alicの業務概要には下のようにある。

独立行政法人農畜産業振興機構(alic)は、農畜産物の生産者の経営安定対策、需給調整・価格安定対策、諸情勢の変化に対応した緊急対策、これら対策に関する情報収集提供などを効率的に実施することを通じて、国民の皆様の期待と信頼に応えて参ります。


経営というのは酪農家側の立場で、価格というのは高騰を防ぐといえば消費者側の立場でもあるようだが、量の不足は輸入量の拡大でしか補えないから、沢山輸入されることのないように制御するということ、つまりは酪農家の保護の立場に違いない。情報収集はしてもらいたが、この組織はTPPの反対勢力にしか見えない。まあ、実際その通りなのだろう。


平時から生産量を維持する政策がなければ仕方なかろうに。

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