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2014年9月25日 (木)

立川ブラインド工業、年金基金解散で特損 14年12月期

立川ブラインド工業は9月24日、2014年12月期の連結純利益が前期比3%減の9億5000万円になる見通しだと発表した。従来予想は5%増の10億3000万円だった。厚生年金基金の解散に伴い3億5300万円を特別損失に計上することが響く。原価低減や生産性向上が寄与し、営業利益は21%増の23億円と従来予想から2億5000万円上方修正した。
売上高は4%増の402億円と従来予想を据え置いた。同社や連結子会社の一部が加入する東京都家具厚生年金基金が解散を決議した。国に代わって運用している代行部分の積立不足額を埋め合わせるため、概算額を特損に計上する。(日本経済新聞:9月24日)


厚生年金基金について考える。


2012年2月に発覚した旧AIJ投資顧問による年金消失事件を受けて、今年4月、存続する526基金の大半を5年で廃止させる改正厚生年金法がスタートしている。以前、関係する記事を読んで書こうとしたが、理解が出来ずにブログで扱わなかった。要するに、門外漢が簡単に理解するというのが大変だという話である。門外漢で一般化するのに問題があれば、怠け者の門外漢と限定しても良い。
と言いつつも考えるのを拒否しないで進める。厚生年金基金は、高度経済成長期の1966年に制度ができている。従業員は公的年金に上乗せされる企業年金の掛け金に加え、本来は国に納める厚生年金保険料の一部も基金に納める。基金は掛け金と厚生年金保険料を合わせて運用し、企業年金分だけでなく、厚生年金の一部も国に代わって支給する。多額の資金を運用できるようになる企業と、基金を天下り先にしたい官僚の思惑が合致し、ピーク時は1900近い基金が乱立したという。役人の思惑に流されるとロクなことはないが、それでも上手くいっていた時期もあったということだから、簡単に全否定するというのもどうかとも思う。まあ、筋の悪い制度であると思うが。
厚生年金基金は、よく誤解される厚生年金の制度ではなく、企業年金と理解すれば良い。また、掛け金が回収できないといった表現も出てくるが、制度は預かった資金を長期に運用するという制度と考えるのは間違いで、世代間の利益の再配分の一種と考える方が妥当だろう。同じ基金の中で、年金の支払いをしている社員のお金が、既にリタイヤした元社員に支払われるという図式である。基金のグループが発展する、つまり、会員数が増加し続ければ基金は安定化するが、会員数が減少するようでは継続が難しくなる。それに加えて、基金の所有する資金運用が上手くいかないと更に穴が大きくなる。そうすると、会員への支払いが困難になるので、立ち行かなくなるという順番である。それでは仕方ないから、基金を解散しようとなるが、解散するにあたって企業が支払わねばならない資金がないという状況も出てしまってややこしくなる。
立川ブラインド工業は基金を解散する資金を特損で処理することを決めたが、これを先延ばししていてはより深刻な事態を引き起こすという判断だろう。厚生年金に上乗せする制度として、確定拠出年金(企業型)が464万人、確定給付付企業年金が788万人、厚生年金基金が408万人ということである。この厚生年金基金を確定拠出年金(企業型)に2018年までにほとんどを移そうというのが役所の考えのようだ。確定拠出年金に移行する際に、実際の資金を用意する必要があるのだから、どこでも出来る話ではない。そもそも基金が上手くいっていないのは中小の同業者が集まって構成されているものが多いのだから、これを解散させるということが大変な作業になるであろうことは役人は承知していることであろう。そんな中、今年の4~7月に16基金が解散し、248基金が解散を決めている。国の支援が期待できないなら、早く処理するのが最良の解と考えたのは適切な判断である。

だいたい、転職先に確定拠出年金がない場合には、それ以前の資産は個人型に移行しなければ放置されることになる。この放置されたままの積立金は800億円を超す。ほとんどは小さな金額であるので、運用先を選んでも大勢に影響しないから放置するという例が多いようだ。それでも全体としての金額が大きい。適切な受け皿の必要もありそうだが、そんなことより他にやることがあるのだろう。年金制度というのは、そこいらじゅう綻びだらけなのである。
確定拠出年金制度が、企業で働く社員が理解し運用をしているかというと、何もしないままというのが多いだろう。そこそこの金額が期待できるのだから、金融業で確定拠出年金のパッケージを準備してしまえばそれを選ぶのにと思う。役人や金融業の人は運用先の変更などへっちゃらなのかもしれないが、企業で同じ作業を繰り返す人にとって負担の大きな作業になっているだろう。NISA口座が650万件あるといっても、四十代以下の資金運用額の全体に占める割合は二割に満たない。確定拠出年金の運用に関心をもつような訓練を受けていないのだから、そこから改めるとなると十年では足らない話だろう。


全然、年金基金を考える話になっていない。

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