プロゴルフの賞金
国内のプロゴルフについて考える。
日本ゴルフツアー機構の資料から2013年の男子ゴルフツアーの賞金総額を確認した。ただし、Masters Tournament 、U.S.Open Championship 、British Open 、U.S. PGA Championshipは対象から外した。下に結果を示す。
■ 2013年ツアートーナメントスケジュールと賞金総額
開催日 大会名 開催地 賞金(万円)
03.27-03.30 Indonesia PGA Championship インドネシア 10,364
04.17-04.20 東建ホームメイトカップ 三重県 13,000
04.24-04.27 つるやオープンゴルフトーナメント 兵庫県 11,000
05.01-05.04 中日クラウンズ 愛知県 12,000
05.22-05.25 関西オープンゴルフ選手権競技 兵庫県 6,000
05.29-06.01 ~全英への道~ミズノオープン 岡山県 11,000
06.05-06.08 日本プロゴルフ選手権大会 兵庫県 15,000
06.19-06.22 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 茨城県 15,000
07.03-07.06 セガサミーカップゴルフトーナメント 北海道 20,000
07.31-08.03 ダンロップ・スリクソン 福島県 5,000
08.28-08.31 アールズエバーラスティングKBC 福岡県 11,000
09.04-09.07 フジサンケイクラシック 山梨県 11,000
09.18-09.21 ANAオープンゴルフトーナメント 北海道 11,000
09.25-09.28 アジアパシフィックオープンゴルフ 茨城県 15,000
10.02-10.05 トップ杯東海クラシック 愛知県 11,000
10.09-10.12 TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central 岐阜県 10,000
10.16-10.19 日本オープンゴルフ選手権競技 千葉県 20,000
10.23-10.26 ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 千葉県 15,000
10.30-11.02 マイナビABCチャンピオンシップ 兵庫県 15,000
11.06-11.09 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦 茨城県 20,000
11.13-11.16 三井住友VISA太平洋マスターズ 静岡県 15,000
11.20-11.23 ダンロップフェニックストーナメント 宮崎県 20,000
11.27-11.30 カシオワールドオープン 高知県 20,000
12.04-12.07 ゴルフ日本シリーズJTカップ 東京都 13,000
男子プロゴルファーが国内 (インドネシアはあるが) に24大会ある。これらの賞金総額は325,364万円となる。プロゴルフの賞金の分け方は、予選を通過した者が対象になり、上位から下位に向けて賞金が減る方式である。予選を通過しないと何も得られないというのがプロゴルフの賞金ルールである。予選通過は50名が基本だが、スコアの都合で増える場合がある。
予選通過者の関係で賞金額は変動する要素があるが、順位に分配割合が決まっていて賞金総額を振り分けるというのがルールである。順位毎の割合を示す。
■ トーナメント賞金分配率 (抜粋)
順位 分配率 (%)
1位 18
2位 8.8
3位 7
4位 6
5位 5
6位 4
7位 3.5
8位 3
9位 2.5
10位 2
20位 1
30位 0.8
50位 0.4
1位と2位には2倍の価値の差があり、2位と6位、6位と10位、10位と20位と半分に価値が下がるということである。20位と予選通過ぎりぎりの45位が半分なる。参考の為に記すと21位から50位までの合計が20.7%となり、乱暴にまとめればひと山で1位と価値と同じということになる。
2013年国内男子賞金ランキングを確認すると、1位 松山英樹(201,076,781円)、2位 キム・ヒョンソン(125,824,405円)、3位 片山晋呉(112,557,810円) となっている。石川遼は1492万円で65位である。これは国内大会の参加数が少ないことが影響した結果である。外国人選手も出場しているので、日本人だけで競っている訳では無い。獲得賞金額が1000万円を超えてるのは77位の浅地洋佑(10,081,553円)までである。
賞金総額の0.4%は1301万円になるから、全ての大会に出場して予選通過して50位になると賞金ランキングで70位になることになる。すべて通過するというのは大変なことなのだろう。
大会出場にあたってキャディーに支払う料金は大会通じて10万円というところで、上位になると別にインセンティブが付くという契約が普通のようである。24大会に出場すると240万円が掛り、選手自身の移動費、滞在費も生じる。それもキャディー代と同じとすると500万円近い金額が費用として生じる。賞金総額 1301万円では、実質800万円の所得ということになる。収入面からみるとそれほど嬉しい金額とは言えそうにない。主催者側の論理としては、上位に入るであろう10人ないし20人で大会としては十分であるということになるから、結果も同様になっているということである。国内大会で生活するのは大変だろうが、海外に行くという選択肢もまた大変なことだろう。
ゴルフの上手なCMタレントが増える事情はこの辺にありそうだ。
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