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2014年8月15日 (金)

1962年製フェラーリ、39億円で落札 車の競売最高額

1962年製の希少なイタリアの高級自動車フェラーリのスポーツカーが8月14日、米カリフォルニア州で競売に掛けられ、約3800万ドル(約39億円)で落札された。競売を実施した英ボナムス社によると、競売で売られた自動車としては過去最高額。同社によると、これまでの最高額は昨年英国で落札された54年製のメルセデス・ベンツW196で約29億円(当時)だった。今回落札されたのは赤のフェラーリ250GTO。同じ仕様のものは28台しか製造されていないという。(共同通信:8月15日)


景気の良い話について考える。

フェラーリ250GTOの販売期間は、1962年から1964年である。この時代のフェラーリは12気筒と決まっているから、250は一気筒当たり250㏄、つまり3リッターのエンジンであることを示している。GTOは、GT選手権用としてホモロゲーション(公認)モデルの意味である。ホモロゲーションには、連続した12か月に100台以上生産という項目があるからとても満たさないものだが、250GTベルリネッタSWB(1959-1962)のバリエーションとして公認を得ている。SWBだって230台の生産数だから数量を満たすとは思えないが、この時代の公認とはその程度のものであったということである。
この頃のフェラーリという会社は、レース用の車両を製造販売する会社で、公道走行用のモデルなど眼中になかっただろうし、それ故、製造可能な台数もごく少なかった。この少なさとルマンなどのレースでの成績とでオークション価格が高騰している。実際250GTOの生産内訳は3.0Lが36台、4.0Lのプロトタイプが3台製作されたされる。そして、そのほとんどがレースで活躍して、39台全てが現存している。

250GTOの競争力が失われ、ミッドシップレイアウトの250LMになるのだが、生産台数は32台に過ぎない。フェラーリの経営状態は悪く、現在のフィアット傘下になる前の独立状態であった。レースに注目したフォードは、フェラーリの買収を試みるが失敗し、フォードはGT40でルマンを、コスワースDFVでF1を牛耳ることになる。1969年にフィアット傘下になるから、GTOの時代はフェラーリが独立して最も輝いていたと言えるだろう。
その昔、1990年頃だと思うが、ニューヨークで250LMを街乗りに利用している日本人の記事を雑誌で読んだ。バブルの時代であったから、フェラーリには相応な価格で取引される市場があったのだろうが、自動車は乗る為にあるというような発言が記事にあったと記憶する。十年以上前にこの車両が売られてことを知った。おそらく、所有していた人が病気かあるいは亡くなったかしたのだろう。記事の時期でも高齢であったから。
その後、今日に至るまで歴史的なフェラーリの価格は上がっていた。これはフェラーリに限った話ではなく、戦前のブガッティの価格は昔から驚くような価格であったし、バブル期にはもっと盛り上がっていた。ブガッティのタイプ35を買物用に使うというロマンティックな幻想は、車両価格を知れば真に幻想であることに気付く。

歴史的な自動車の販売について思うところがある。古い製品を現在に再現するのは一般に難しいものではない。メッキや絵具などは薬剤の制限があるものがあるが、工業製品ではそこまで問題にならないだろう。つまり今日の技術でフェラーリ250GTOは生産可能である。実際、フェラーリ・クラシケでレストアに対応している。つまり、再生産も不可能ではない。しかし、39台となっているGTOが40台になっては方々に迷惑がかかるからそれをしない。レストアにどのくらいの金額が掛るか知らないが40億円ではないだろう。つまり、壊れていても構わないので車両番号さえあれば、新品のGTOが得られるということになる。それで良いのかというと、疑問も湧いてくるのだが、歴史的な資産を維持することと、社会的に流通する商品であるということを両立させればここに行き着くよりないのだろう。
同じ時代のVWなら大量に流通していた。これにGTOのような価格が付くことはない。このようなクルマを維持するのは、単純に個人的な趣味に過ぎない。しかし、その方が上等であるように見えてしまう。投機的な動きというのは、欲望の渦に巻き込まれている印象なのに対し、個人の道楽というのは微笑ましくもある。投機と道楽とは距離があるようだが、絶対に接することがないというものでもない。難しいものである。


空冷のパブリカを直して乗っているのは反社会的な行動とも言えるが、応援したくなる。

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